ガツンとやられました。
渋谷シアターコクーンで、今月31日まで上演中の、「地獄のオルフェウス」(英国人のフィリップ・ブリーン演出)。
テネシー・ウィリアムズ戯曲と大竹しのぶさんの組み合わせは見逃せないと思って、時間もお金も厳しかったけれど、観に行きましたよ!
ゆうべ、当日立ち見券を買って、開演2分前に劇場に駆け込みました。
15分の休憩を含み、3時間の上演。
かなりの量と密度の台詞劇なので、ひと言も聞き逃せなくて、集中力を強いられる。
南部アメリカの閉鎖的な町で、父を殺され、愛のない結婚をし、窒素しそうな生活を送る中年女のレイディ。
そこへ、孤独な流れ者の青年ヴァルがやってきて、レイディの衣料雑貨店で働き出す。
惹かれ合う2人に、悲劇が襲いかかる…。
と、ストーリーだけみるとまるでありがちなメロドラマ風なのですが、、天才T・ウィリアムズは、深い洞察力で、人間を残酷にえぐり出す。
大竹しのぶさんの演技の見事なこと!
生活に疲れ乾ききった女が、恋をして生命力と自信を取り戻す、その変化をたった3時間で鮮やかに見せてくれる。
キュートに、滑稽に、切なく、愛おしく、ときに神々しさに包まれた女性として。
青年ヴァル役の三浦春馬さんも、ストレートプレイ初めてだそうなのだが、大竹さんと対等に渡り合う、存在感のある確実な演技。ヴァルの魅力を余すところなく表現した。
何よりスラリとした姿と歌声の美しさで、淀んだ町の中で浮き立つ異質感がある。
水川あさみさん演じる、不良娘キャロルの台詞にあるように、「目の前にある幸せを、指が折れるほど掴まなくちゃ」いけない、虐げられた人々のもがく姿がひたすら悲しく、美しい。
衝撃の展開で、T・ウィリアムズにはこんな残酷で暴力的な一面もあるのだと、昴の舞台「ナイチンゲールではなく」を思い出した。
カーテンコール は満場のスタンディングオベイション。
もう一回観たい。
渋谷シアターコクーンで、今月31日まで上演中の、「地獄のオルフェウス」(英国人のフィリップ・ブリーン演出)。
テネシー・ウィリアムズ戯曲と大竹しのぶさんの組み合わせは見逃せないと思って、時間もお金も厳しかったけれど、観に行きましたよ!
ゆうべ、当日立ち見券を買って、開演2分前に劇場に駆け込みました。
15分の休憩を含み、3時間の上演。
かなりの量と密度の台詞劇なので、ひと言も聞き逃せなくて、集中力を強いられる。
南部アメリカの閉鎖的な町で、父を殺され、愛のない結婚をし、窒素しそうな生活を送る中年女のレイディ。
そこへ、孤独な流れ者の青年ヴァルがやってきて、レイディの衣料雑貨店で働き出す。
惹かれ合う2人に、悲劇が襲いかかる…。
と、ストーリーだけみるとまるでありがちなメロドラマ風なのですが、、天才T・ウィリアムズは、深い洞察力で、人間を残酷にえぐり出す。
大竹しのぶさんの演技の見事なこと!
生活に疲れ乾ききった女が、恋をして生命力と自信を取り戻す、その変化をたった3時間で鮮やかに見せてくれる。
キュートに、滑稽に、切なく、愛おしく、ときに神々しさに包まれた女性として。
青年ヴァル役の三浦春馬さんも、ストレートプレイ初めてだそうなのだが、大竹さんと対等に渡り合う、存在感のある確実な演技。ヴァルの魅力を余すところなく表現した。
何よりスラリとした姿と歌声の美しさで、淀んだ町の中で浮き立つ異質感がある。
水川あさみさん演じる、不良娘キャロルの台詞にあるように、「目の前にある幸せを、指が折れるほど掴まなくちゃ」いけない、虐げられた人々のもがく姿がひたすら悲しく、美しい。
衝撃の展開で、T・ウィリアムズにはこんな残酷で暴力的な一面もあるのだと、昴の舞台「ナイチンゲールではなく」を思い出した。
カーテンコール は満場のスタンディングオベイション。
もう一回観たい。