
可愛いサイズの塩味のパイ、懐かしい味がします。
あの頃から思えば20年弱時は経っていました。
私が勤めていたお店からヘルプに入っていたのが、
シェ・リュイ恵比寿店です。
5年ぶりの恵比寿、久しぶりに西口に回ってお店に立ち寄ってみました。
お店には閉店セールの張り紙があり、
年内にはお店がなくなってしまうようです。
「引き寄せられたかな」
タイミングよく来られて良かった。
懐かしい昔のままの商品と新しい商品が陳列されています。
当時食べたアンチョビとグリエールのパイの味が忘れられなかったので
最後の思い出に購入しました。
種類が増え、こんなに可愛らしいサイズに変わっていましたが懐かしい味です。
私が当時勤めていたのは麹町のシェ・リュイ ハナコウジ店。
フランス菓子のシェ・リュイの中でもパンに力を入れている部門でした。
こちらは何年か前にガラス張りの綺麗な店舗に改装し、
頑張っているようです。

私がこの店に入ったのは先人の笠間店長が
独立して別の店(シェ・カザマ)を出すのに
笠間さんとスタッフ一人の穴埋めのためでした。
でも私は全くの未経験者、よくぞ採用してくださったものです。
合格の決め手は30㌔の粉袋を持って階段の昇降ができたからだと
自分でも思います

このお店の人気商品の一つ『カレーパン』は
具のカレーを当時、京都のカレー屋さんから仕入れたものです。
何度もパンに包まれても主張するカレーを
試行錯誤作り直していただきました。
パンの生地にも福神漬を刻んで入れたり、
私のパン師匠仁礼さんも試行錯誤、
苦労の甲斐あって現在も人気商品でいてくれてます。
その頃、他店で人手が足りないと下っ端の私が出向して
恵比寿店に行ったり、代官山店に行ったり・・・
お店によってオーブンの癖が違うのと、
焼くパンの種類、仕事の行程が違い
冷や汗をかきながら仕事をしたのを覚えています。
そんな中で恵比寿店の方はソフトな方が多く、
代官山店はストイックな方が多いと店長のアドバイス通り
田舎者の私には恵比寿店のほうがリラックスできたのを思い出しました。