二葉さす松のお山のあふひ草いく代かはらて今日にあふらん
(年中行事歌合~群書類従)
四月七日、松尾の使にたつ。上卿吉田中納言〔爲經〕・辨〔經俊〕。かつら川をわたりしに、みなかみのかたに、やなといふものに、水のたぎりておつるおとのきこえ侍りしかば、辨内侍、
川のせにやなうちわたすみづ なみのあまりも音の碎け行く哉
(弁内侍日記~群書類從)
四月八日松尾祭使にたちて侍けるに、内侍は誰そと上卿の尋ね侍けるに、折しも郭公の鳴けれは 後深草院少将内侍
時鳥しめのあたりになく声をきく我さへに名のりせよとや
(玉葉和歌集~国文学研究資料館HPより)
松尾祭行事弁にて参りて侍けるに、内侍のをそくて夜に入侍けれはいひつかはしける 前左兵衛督惟方
夕かけて雲の上をや出つらん松の尾山に夜そ更にける
(続後拾遺和歌集~国文学研究資料館HPより)
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