monoろぐ

古典和歌をメインにブログを書いてます。歌題ごとに和歌を四季に分類。

納涼(だふりやう/なふりやう)

2010年06月26日 | 日本古典文学-和歌-夏

杣川のいかだの床(とこ)の浮きまくら夏はすずしきふしどなりけり(金葉和歌集・三奏本)

夏山の岩がねきよく水おちてあたりの草の色もすずしき(玉葉和歌集)

水の音にあつさわするるまとゐかな梢(こずゑ)のせみの声もまぎれて(山家集)

山里のそともの竹を吹く風に夕日すずしきひぐらしの声(万代集)

緑なる木のした柴に露みえて夕べの雨の色ぞすずしき(伏見院御集)

夕暮れは沢べにしげる夏草の葉ずゑをわたる風ぞすずしき(藤葉和歌集)

ころもでも涼しくなりぬ深山木(みやまぎ)のすゑこす風の夏の夕かげ(万代集)

夕すずみ身にしむばかりなりにけり秋はけしきの森の下かぜ(続古今和歌集)

風さやぐ竹のこぐれのゆふすずみ露さへ我を秋とあざむく(林葉集)

目に見えぬ秋やかよひて夕暮れの松に涼しき軒のしたかぜ(新続古今和歌集)

もりかぬる月はすくなき木の下に夜深き水のおとぞすずしき(風雅和歌集)


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