昨日は、かねもと幸枝候補との街頭宣伝、災害ボランティア議員連盟の研修会などでした。
研修会は、越前市のホテルで、「近年の水害と河川インフラ」と題して国土交通省近畿地方整備局河川部水災害予報企画官の佐中康起氏の講演。その後、集中豪雨で被災した越前市大滝町の視察、パピルス館で「災害ボランティア活動の活動環境」についての研修とつづきました。「夜の交流会はカニがでますよ」との鈴木県議の誘いをふりきって、仕事へ。今日は原発活断層調査現場の視察研修という魅力あるプラグラムですが、会合があり残念ながら参加できません。
佐中氏は治水対策について、「完全に全部止めてしまうことはできない。地域づくりと一体となった適応策が必要」「日本は、洪水時の河川水位より低い約10%の土地に約50%の人口と約75%の資産をかかえている脆弱な国土」「H16年風水害の死亡者・行方不明者の約6割が65歳以上の高齢者」、緊急災害対策派遣隊の創設などについて説明されました。
大滝町現地では、石川製紙の社長さん、細川県議に案内・説明をしていただきました。私も被災当日に、菅原党南越地区委員長とお見舞い・視察にたずねたことを思い出しましたが、1軒をのぞいて業務も再開されているとのお話しに安堵しました。
H16年災害以降、さまざまな努力、工事もされています。山林にブナなどを2000本ぐらい植林されて保水力を高める努力をされている、とか、20億ぐらいかけて流路工を設置した、などの現場を視察しました。
1集落に20億円の災害対策工事には驚きました。このような工事をおこなってもなお、今回の災害は起こったのです。地元の方は「以前はこんな水害はまったくなかった」と言われてました。だからこそ、今日のような支援施策がない時代に災害をうけずに和紙などの産業が継続されてきたのでしょう。
今回は「ゲリラ豪雨」と呼ばれるような局地的集中豪雨での被害だったわけですが、今後もこのような災害は増えるでしょう。治山治水対策を総合的に考えてすすめていかなくてはなりません。
そういう点で、議会でも指摘していますが、足羽川ダムなどのような巨大公共事業は、県内全域への総合的な治水対策の障害となりかねないのです。
研修会には東角前県議も顧問として元気に参加され、活動の課題について熱弁を振るわれました。
★
北陸新幹線計画には、住民合意、事業費負担、費用対効果、フリーゲージトレインの課題、中京方面へのアクセスの課題、在来線の3セク化の問題などなど大きな問題と課題があることを指摘してきましたが、環境にあたえる影響も軽視できません。
ラムサール条約に登録された中池見湿地を破壊する新幹線、となれば世界的な批判もうけるでしょう。
以下、報道です。
■毎日・・・北陸新幹線:ルートにヘイケボタルの最大級生息地…福井
ラムサール条約に登録された中池見(なかいけみ)湿地(福井県敦賀市)を通過する北陸新幹線の建設ルート上に、国内最大級のヘイケボタルの生息地があることが9日、環境省の調査で分かった。建設や列車運行による生態系の破壊が懸念される。政府の工事認可の前提となった環境影響評価(環境アセスメント)が行われた後、民家などを避けるために現ルートに変更されたことが原因だ。専門家は「アセス制度の抜け穴を突かれた形だ」と指摘している。【比嘉洋、藤野基文】
◇アセス後、ルート変更
調査によると、ルート周辺のヘイケボタルは10〜11年に年平均で1590匹確認され、全国36調査地点で最も多かった。ホタル研究家の大場信義氏は「西日本ではかなり数を減らしているので極めて貴重な場所だ」と分析する。湿地ではメダカや水草のミズトラノオなど、国指定の絶滅危惧種も確認された。
北陸新幹線金沢−敦賀間は25年開業予定だが、同湿地を含む区間の工事開始は決まっていない。環境省によると、建設事業者の鉄道建設・運輸施設整備支援機構は01年、湿地近くの山腹をトンネルで貫く建設計画の環境アセスメントを実施し、「地中を通るトンネルのため周囲への影響は少ない」と評価。国土交通省と環境省は着工前のより詳細な再調査を条件に了承した。
しかし、機構はアセス後の05年、集落や工場を避けるため、ルートを変更して国交省に工事実施計画の認可を申請。新たなルートは最大で約150メートル移動したため、山に挟まれた谷間で、約80メートルにわたりむき出しになる。線路は幅約10メートルのパイプを通す形で、湿地の真上を地表数十センチの高さに設置される。
この変更は、移動の幅が環境影響評価法施行令でアセスのやり直しが必要になる300メートル以上に該当しないとして、今年6月に認可された。
機構によると、むき出し部分の工事は湿地に重機を直接入れて行うといい、工法の面でも大きな変更になる。湿地を継続調査している環境省自然公園指導員の笹木智恵子さん(66)は「重機で一度破壊された環境は元には戻らない」と危惧する。名古屋女子大の村上哲生教授(陸水学)は「ルートが変わったら、アセスをやり直すことも検討すべきではないか」と指摘した。・・・・・・・・・
研修会は、越前市のホテルで、「近年の水害と河川インフラ」と題して国土交通省近畿地方整備局河川部水災害予報企画官の佐中康起氏の講演。その後、集中豪雨で被災した越前市大滝町の視察、パピルス館で「災害ボランティア活動の活動環境」についての研修とつづきました。「夜の交流会はカニがでますよ」との鈴木県議の誘いをふりきって、仕事へ。今日は原発活断層調査現場の視察研修という魅力あるプラグラムですが、会合があり残念ながら参加できません。
佐中氏は治水対策について、「完全に全部止めてしまうことはできない。地域づくりと一体となった適応策が必要」「日本は、洪水時の河川水位より低い約10%の土地に約50%の人口と約75%の資産をかかえている脆弱な国土」「H16年風水害の死亡者・行方不明者の約6割が65歳以上の高齢者」、緊急災害対策派遣隊の創設などについて説明されました。
大滝町現地では、石川製紙の社長さん、細川県議に案内・説明をしていただきました。私も被災当日に、菅原党南越地区委員長とお見舞い・視察にたずねたことを思い出しましたが、1軒をのぞいて業務も再開されているとのお話しに安堵しました。
H16年災害以降、さまざまな努力、工事もされています。山林にブナなどを2000本ぐらい植林されて保水力を高める努力をされている、とか、20億ぐらいかけて流路工を設置した、などの現場を視察しました。
1集落に20億円の災害対策工事には驚きました。このような工事をおこなってもなお、今回の災害は起こったのです。地元の方は「以前はこんな水害はまったくなかった」と言われてました。だからこそ、今日のような支援施策がない時代に災害をうけずに和紙などの産業が継続されてきたのでしょう。
今回は「ゲリラ豪雨」と呼ばれるような局地的集中豪雨での被害だったわけですが、今後もこのような災害は増えるでしょう。治山治水対策を総合的に考えてすすめていかなくてはなりません。
そういう点で、議会でも指摘していますが、足羽川ダムなどのような巨大公共事業は、県内全域への総合的な治水対策の障害となりかねないのです。
研修会には東角前県議も顧問として元気に参加され、活動の課題について熱弁を振るわれました。
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北陸新幹線計画には、住民合意、事業費負担、費用対効果、フリーゲージトレインの課題、中京方面へのアクセスの課題、在来線の3セク化の問題などなど大きな問題と課題があることを指摘してきましたが、環境にあたえる影響も軽視できません。
ラムサール条約に登録された中池見湿地を破壊する新幹線、となれば世界的な批判もうけるでしょう。
以下、報道です。
■毎日・・・北陸新幹線:ルートにヘイケボタルの最大級生息地…福井
ラムサール条約に登録された中池見(なかいけみ)湿地(福井県敦賀市)を通過する北陸新幹線の建設ルート上に、国内最大級のヘイケボタルの生息地があることが9日、環境省の調査で分かった。建設や列車運行による生態系の破壊が懸念される。政府の工事認可の前提となった環境影響評価(環境アセスメント)が行われた後、民家などを避けるために現ルートに変更されたことが原因だ。専門家は「アセス制度の抜け穴を突かれた形だ」と指摘している。【比嘉洋、藤野基文】
◇アセス後、ルート変更
調査によると、ルート周辺のヘイケボタルは10〜11年に年平均で1590匹確認され、全国36調査地点で最も多かった。ホタル研究家の大場信義氏は「西日本ではかなり数を減らしているので極めて貴重な場所だ」と分析する。湿地ではメダカや水草のミズトラノオなど、国指定の絶滅危惧種も確認された。
北陸新幹線金沢−敦賀間は25年開業予定だが、同湿地を含む区間の工事開始は決まっていない。環境省によると、建設事業者の鉄道建設・運輸施設整備支援機構は01年、湿地近くの山腹をトンネルで貫く建設計画の環境アセスメントを実施し、「地中を通るトンネルのため周囲への影響は少ない」と評価。国土交通省と環境省は着工前のより詳細な再調査を条件に了承した。
しかし、機構はアセス後の05年、集落や工場を避けるため、ルートを変更して国交省に工事実施計画の認可を申請。新たなルートは最大で約150メートル移動したため、山に挟まれた谷間で、約80メートルにわたりむき出しになる。線路は幅約10メートルのパイプを通す形で、湿地の真上を地表数十センチの高さに設置される。
この変更は、移動の幅が環境影響評価法施行令でアセスのやり直しが必要になる300メートル以上に該当しないとして、今年6月に認可された。
機構によると、むき出し部分の工事は湿地に重機を直接入れて行うといい、工法の面でも大きな変更になる。湿地を継続調査している環境省自然公園指導員の笹木智恵子さん(66)は「重機で一度破壊された環境は元には戻らない」と危惧する。名古屋女子大の村上哲生教授(陸水学)は「ルートが変わったら、アセスをやり直すことも検討すべきではないか」と指摘した。・・・・・・・・・