県民福井・・・・・・・県が不適正な経理処理 需用費で備品購入
会計検査院が指摘 03~09年度全庁調査へ
県は三日、会計検査院による二〇〇三~〇七年度の会計実地検査で不適正な経理処理の指摘を受けた、と発表した。消耗品購入などに使う「需用費」を、別項目の備品購入費に充てるなどしていたらしい。県は全庁調査に乗り出す意向だが、一九九七年に発覚したカラ出張に伴うルーズな会計処理が、いまだに解消されていない実態が浮き彫りとなった。 (桂知之)
県庁で、瀬脇一・総務部長らが会見して明らかにした。
不適正な経理処理が明らかになったのは農林水産、土木両部の国庫補助事業。「需用費」で業者とファイルを購入する契約を交わして支払金を預け、ペンを納入させるなどしていたという。
また、備品購入費で処理すべき机の購入などを需用費で賄う「目的外支出」もあったらしい。県は不正会計の具体的な金額や件数などは明らかにせず、会計検査院が十一月に発表するとした。
会計検査院の指摘を受けて県は内部・外部の調査機関を設置、〇三年度から〇九年度八月末までの需用費全般の経理処理状況について、来週にも全庁的な独自調査に乗り出す。土木、農林水産両部も県単独事業の需用費が対象となる。こうした独自調査の結果も会計検査院の発表と合わせて公表する予定。
本県でカラ出張などが発覚した際、「目的外支出」という巨額の不正会計処理も明らかになった。今回の事態に総務部は「補助金を使い切らなければならないという意識も問題の背景にあったとみられるが、(カラ出張から続く一連の問題の)うみをこの機会に出し切る」と再発防止に努める決意を示した。
一方、市民オンブズマン福井事務局は「最近では県教委の文書未刊行問題もあったが、カラ出張問題のけじめをつけていないから似たような問題が出るのではないか」と県の体質を批判した。・・・・・
★
・・・・・・総務部は「補助金を使い切らなければならないという意識も問題の背景にあったとみられるが、(カラ出張から続く一連の問題の)うみをこの機会に出し切る」と再発防止に努める決意を示した。・・・・・・・
なんということか。いまさらこんな「うみをこの機会にだしきる」という見解を述べるとは。情けない限り。
たしかに、カラ出張事件の際に、福井県は全額を返還せずにすましているし、問題の解明も不十分におわっている。共産党県議会議員がいない時に発覚した事件だった。わたしたちが、議会に出たときは「決着済み」。しかし、補助金分にかかわって追及する機会を得て、当時の栗田知事が当初の提案に加えて1億円の追加返還をせざるをえなくなる結果を引き出した。
今回の問題の展開がどうなるか。いずれにしても、行政任せの調査・解明ではなく、議会側の能力も試される。
会計検査院が指摘 03~09年度全庁調査へ
県は三日、会計検査院による二〇〇三~〇七年度の会計実地検査で不適正な経理処理の指摘を受けた、と発表した。消耗品購入などに使う「需用費」を、別項目の備品購入費に充てるなどしていたらしい。県は全庁調査に乗り出す意向だが、一九九七年に発覚したカラ出張に伴うルーズな会計処理が、いまだに解消されていない実態が浮き彫りとなった。 (桂知之)
県庁で、瀬脇一・総務部長らが会見して明らかにした。
不適正な経理処理が明らかになったのは農林水産、土木両部の国庫補助事業。「需用費」で業者とファイルを購入する契約を交わして支払金を預け、ペンを納入させるなどしていたという。
また、備品購入費で処理すべき机の購入などを需用費で賄う「目的外支出」もあったらしい。県は不正会計の具体的な金額や件数などは明らかにせず、会計検査院が十一月に発表するとした。
会計検査院の指摘を受けて県は内部・外部の調査機関を設置、〇三年度から〇九年度八月末までの需用費全般の経理処理状況について、来週にも全庁的な独自調査に乗り出す。土木、農林水産両部も県単独事業の需用費が対象となる。こうした独自調査の結果も会計検査院の発表と合わせて公表する予定。
本県でカラ出張などが発覚した際、「目的外支出」という巨額の不正会計処理も明らかになった。今回の事態に総務部は「補助金を使い切らなければならないという意識も問題の背景にあったとみられるが、(カラ出張から続く一連の問題の)うみをこの機会に出し切る」と再発防止に努める決意を示した。
一方、市民オンブズマン福井事務局は「最近では県教委の文書未刊行問題もあったが、カラ出張問題のけじめをつけていないから似たような問題が出るのではないか」と県の体質を批判した。・・・・・
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・・・・・・総務部は「補助金を使い切らなければならないという意識も問題の背景にあったとみられるが、(カラ出張から続く一連の問題の)うみをこの機会に出し切る」と再発防止に努める決意を示した。・・・・・・・
なんということか。いまさらこんな「うみをこの機会にだしきる」という見解を述べるとは。情けない限り。
たしかに、カラ出張事件の際に、福井県は全額を返還せずにすましているし、問題の解明も不十分におわっている。共産党県議会議員がいない時に発覚した事件だった。わたしたちが、議会に出たときは「決着済み」。しかし、補助金分にかかわって追及する機会を得て、当時の栗田知事が当初の提案に加えて1億円の追加返還をせざるをえなくなる結果を引き出した。
今回の問題の展開がどうなるか。いずれにしても、行政任せの調査・解明ではなく、議会側の能力も試される。