Dr-Hの船外機のお話

船外機のメンテナンス

BF225A6の点検はV6で、久しぶりですから少々赤字気味です!?

2013-03-19 20:08:14 | ブログ

皆様、ご機嫌はいかがでしょうか?

最近、海沿いでの整備が続き、機嫌の良い私です。

本日、やっと年賀状のお年玉の確認をしましたら、4枚も当たっていて

ラッキーです。

今度郵便局に切手シートをもらいに行ってきます。

さて、先日作業を終了いたしましたBF225A6の報告です。

正直、V6の整備は久しぶりでした・・・・・・・

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今回のお客様は、私の大好きなウイングフィッシャー26にセットされていました、

そう、NISSANモデルのBF225A6です。

お引き受けのとき、オーナー様は「悪い部分は全部交換してください」と

おっしゃいまして、仕事がしやすいです。

金額は・・・エンジンのコンディション次第です。

基本的にフラットレート(規定工賃)の指針は各メーカーから出ていますので、

イレギュラーがない限り、誰がやっても時間数=もらえる時間工賃は同じです。

部品は・・・壊れていたり、過去に交換をしていないと多くなりますので、

そこは個体差で大きく金額の増減があります。

まずは、BF225Aの特徴である排気管の防蝕亜鉛の点検/交換です。

ここは、よっぽど腕に自信がない限り、ユーザーでは・・・やらないほうが

良いと思います。

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少し前ですが、お電話でプロの方から「排気管をはずしたあと、

オーバーヒートするようになったんだが・・・・」とご相談が・・・

お話をすると、プロの方であることはわかったので、他の部分を

いくつかアドバイスしたのですが、ご本人は気になっているようで・・・

ですから、ユーザーレベルでは、やめましょう。

いつもお世話になっているプロにお願いしましょう。

ここのアノードを全然交換しない方・・・・・進水以来ずっと陸置の艇ならまだしも、

係留の方は・・・わざと船外機を破壊しているようなものです。

必ず2~3年で交換しましょう。

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セルモーターをはずしてチェックします。

フライホイールと共に、異常なし!です。

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タイミングベルトも磨耗、張り具合、位置のチェックをします。

これも、異常なし!です。

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お次はEACV(アイドルエアーコントロールバルブ)の汚れ具合のチェックを

します。

1年前にプロが見ているとのことで、軽い汚れだけでした。

ここも、2~3年おきに清掃したら、アイドリングが安定しやすいです。

ここだけは・・・ユーザーでも可能?

でも必ずガスケットは新品に交換しましょう、

ブレーキクリーナーで「シュー」です。

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サーモスタットも点検します。

1年前に交換済みとのことで・・・両方共に正常です。

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プロペラシャフトも、スラストワッシャーも糸巻きなど異常なし!です。

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ギヤオイルも・・・高級なマーキュリーのハイパフォーマンス

ギヤオイル(青色)が入っていましたので、汚れているように見えますが、

異常なし!です。

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今後はスロットルボディーです。

(ちなみに思いつくままに書いています。順序はこのとおり作業するのでは

ありません。あっちこっち飛びますが、ご了承ください。)

これは・・・・プロにお願いしましょう。

キャブレターと同じようにやると・・・・・調子が悪くなる場合があります。

高い部品ですので、宜しくお願いします。

なお、エンジンオイルを入れすぎると、汚れやすくなります。

ディプスティックの90%ぐらいまでにしましょう。

かなり高い確率で、110%ぐらいエンジンオイルが入っている場合が多いです。

「スギタルハ、オヨバザルガゴトシ」

昔の人も言っています。

ちなみにBF225Aはオイル交換時7.6リットルとなっていますが、

限界下限が3.4?です。

7.6? - 3.4? = 4.2?ですが・・・・これがマージンだと

思います。

ボートはジャンプしたり、チルトアップして浅瀬走行しりするので、

倍以上マージン(余裕)を持っています。

ですから、倍以上のマージンに、さらにオーナーが10%も

追加する必要ありません。

ブローバイガスにオイル分が多くなって、スロットルボディーを

汚したり、悪いことずくめです。

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エアインテーク内の金網もチェック/清掃します。

ビフォーアフターです。

気持ちいいです。

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排気管もお持ちかりして、清掃し、新品のアノード(防蝕亜鉛)を

取り付けます。

ギヤケースもお持ち帰りして、ギヤオイル、インペラーなど交換

しました。

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オイルフィルター、燃料フィルター、ベーパーセパレーター内の

高圧側燃料フィルターも交換します。

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バルブのタペット調整をおこないます。

ホンダの誇る「V-TEC」のバルブ機構が丸見えです。

こいつのおかげで、BF225Aは全開で気持ちいいです。

エキゾースト側の隙間が詰まっていたので、調整しました。

これで、この225は「全開バリバリ」です。

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久しぶりのV6です。

Vバンクに悩まされて、規定時間を超過しましたが・・・・

規定は規定なので、私が勝手に時間をかけ過ぎたので、

手が遅かったということです。

お客様に超過時間は当然、請求できません。

で・・・・精密に考えると・・・赤字です。

MFS-18B2のオーバーホールぐらいから、右手が腱鞘炎?

で、と、言い訳させてください(泣)

塩害(塩噛み)でボルトが外れない場合は、話しが別です。

ずうっと「ノーノーメンテナンス」で、きて、壊れたから修理すると言う船外機は、

「塩害」がひどい場合が多いので・・・工賃が掛かって・・・

マリンは高い・・・ということになりがちです。

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シールドバッテリーでない、通常のバッテリーの場合は、

比重を計ったりします。

これでバッテリーのコンディションがはっきりします。

さて・・・組みあがりましたんで、陸上試運転です。

Dr-Hパソコン診断機を使って、インジェクターテストを

行います。

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6つとも、正常!です。

他にもブザーやアラートランプの点灯テストなどもおこないます。

さて、最後の最後は・・・・海上試運転です。

全開にします。

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ボートで全開で走るのは・・・嫌いではありません(バスボは除く!)

でも、海上試運転は、あまり好きではありません。

運転中に、ゴミをひっかけたりしてボートを壊さないかと、

毎回ヒヤヒヤです。

エンジンは5500rpmまでスッと回って、絶好調です。

ペラのマッチングも証明されました・・・

しかし、このウイングフィッシャー26は・・・速い、速い・・・

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GPS読みで63.8km/hも出ています。

34~35Knotといったところでしょうか?

しかもこのウイング・・・船底塗料を塗っているんですけど・・・・

でも速い・・・・・・

かくして、BF225A6の整備終了いたしました。

今年もこれで絶好調ですね、BF225A6。

しかし・・・・私の右のヒジは、いつ元にもどるのだろうか・・・・・・・


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