いやー梅雨ですねぇ・・・
じめじめ、ねちねち、ぐちょぐちょ・・・あまり好きではない、うん!
でも、毎年この時期になると、思い出すのはカツオです。
今日も八百盗 中村屋さんに電話したら、「Hさん、釣れてるでぇ~!」と言われ、
よだれを垂らしながら、頭のなかは「カツオのタタキ」でいっぱいになります。
この写真は、最近の中村屋さんの釣果です。
なぜ、私は梅雨と聞くとカツオと反応してしまうのか・・・
この業界に入ったころの話です。
みんなでカツオ釣りに行くことになりました。岸和田港を出航し、すさみ沖へ・・・
と言いたいところですが、先発隊はボートで、仕事のあった私は夜行電車で。
11:00ごろ各駅停車の電車に乗ったのですが、電車の中は同じように釣りに行く人でいっぱ
いで、皆さん大声で釣り談義に花を咲かしておられ・・・寝られない・・・
やけくそで、一晩中、ボートに積む予定のビールをひたすら飲んでいました。
5:00ごろ現地に着き、ボートの中で一眠り・・・と思いきや、エンジンSTART・・・
えぇっ、もう行くの・・・釣りですから当然です。ボートはUSバートラム28です。
しかし海は大時化で、梅雨のしとしと雨です。
業界に入ってすぐの私は、貴重な体験をすることになりました。
そう、それまでは知らなかったのです。
時化(荒天)+寝不足+二日酔いの3条件がそろうと、人はどうなってしまうのか・・・
後部デッキではみんなが仕掛けを流しているので、気分の悪くなった私は
ロワステーションのトイレに・・・洋艇特有の臭いが、追い討ちをかけます。
・・・中でどれくらい時間がたったでしょうか・・・体中の水分を全部出し切ったかのように
ふらふらです。正直、カツオが釣れたかどうかも覚えていません。
帰りは、電車で帰るみんなを見送り、新人は経験と言うことで回航要員に・・・
ひたすら北上するボートに強いブロー性の西風が雨とともに吹きつけます。
ボートがジャンプするたび、右に傾斜したまま着水するので、FBの右端に乗っていた
私の眼下は、海面がもろに見えます。
どうにかこうにか、無事に帰りました。
貴重な体験をした私は、その後「3条件の法則」を破ることが無くなり、ボートの上で
人間ポンプになるのは、これが最初で最後になりました。
しかし、悔しかった私は、その後毎年のように梅雨の時期になると、カツオの
トローリングに行くようになり、装備品は仕掛けに、しょうゆにわさびに生姜にビールに
金串とバーナー・・・?本カツオもソウダカツオも関係ありません。(ソウダガツオを金串に
さしてあぶっていたら、地元の漁師さんに「猫またぎを食べている」と言われましたが)
あるときは、2泊3日釣行のうち、陸に上がったのはボートを舫う数分だけで、
食事も寝るのも排泄もボートで済ませて、釣れたカツオをバーナーで焙っていました。
最近はぜんぜん、行かなくなってしまいました・・・
でも、梅雨になると、思い出してしまうのです。
ああぁっ、釣れたてが食べたいっ!