雅工房 作品集

長編小説を中心に、中短編小説・コラムなどを発表しています。

大規模地震は恐いが ・ 小さな小さな物語 ( 1795 )

2024-08-10 08:09:50 | 小さな小さな物語 第三十部

8月8日午後4時42分頃、日向灘を震源とするM7.1の地震が発生しました。結果は最大で0.5m程度だったようですが、津波注意報も出され、かなり緊張しました。
宮崎県などで、けが人や家屋の倒壊が伝えられ、崖崩れも発生しています。家屋などの一部損傷や屋内の備品や商品などの被害は広範囲に発生しているようです。ただ、発生から24時間を経過した段階では、例えば能登半島地震のような深刻な状況は回避できたようです。
その一方で、震源地が、東海沖から九州沖にかけての巨大地震の発生が懸念されている「南海トラフ巨大地震」の震源域内である事が、大きな関心事となりました。

その関係が検討された結果、気象庁は、「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」を発表しました。
発表の様子はテレビで放送されていて、かなり一生懸命拝見させていただきましたが、私の能力では、「何だかよく分らない」という物でした。
質疑応答や新聞記事などを参考にして、どうやら、「新たな大規模地震が発生する可能性が平常時と比べて数倍高まっている」ということのようです。
また、地震学的には、7日以内の発生の可能性が、これまでの0.1%だったものが0.5%程度に上がったということのようです。
残念ながら、専門知識が皆無の私には、これほど具体的な数字を示されても、やはり「何だかよく分らない」ままです。

専門家とされる方々も話されていますが、地震の発生時期を数か月前に正確に予知することは、現在の技術では不可能だと話されています。
全く個人的な、おそらく歪んだ考えだと思うのですが、私には、阪神大震災や東日本大震災が、ほとんどノーマークの状態で発生したことが忘れられず、気象庁からの折角の緊急情報も、巨大地震・巨大津波の注意喚起としか受け取れないのです。こうしたひにくれた考えの者が、少数派であればいいのですが、多くの人がそのような考えに傾くと、童話の「狼少年」状態が発生しないか気になるところです。

私たちの国土は、地震や津波から逃れることの出来ない立地にあります。
地震の予知についても、技術は進み、研究データーも集積されていくでしょうから、年々有益な予報も増えてくることでしょう。
しかし、大規模地震に対する対応は、個人ではほとんど不可能です。家具の倒壊防止や水・非常食の準備、避難経路の確認などの備えは出来るとしても、それ以上のことは経済面を中心に困難です。本気で対応を考えるのであれば、国家が中心になるべきでしょう。
私たちには、地震ばかりでなく、台風や集中豪雨などの被害もあります。個人としてのダメージは、直撃を受ければその痛みは大差がありません。そして、台風などはかなり正しい情報が伝えられます。
大規模地震への具体的対応は、国家こそより真剣になるべきで、水を差すわけではありませんが、個人としては、台風などへの備えがより重要な気がするのです。
それともう一つ、大規模地震の具体的な注意情報が出ますと、必要以上の買占めや、詐欺まがいの押し売りが懸念されます。こちらへの注意喚起も必要だと考えます。



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