先日 記事にした様に、私が通っていた小学校では 朝会がありました。
※ 詳しくは、コチラ ⇒⇒⇒ 『 貧血少年 K 』
朝会は、晴れや曇りの日には 校庭で行なわれますけれども、雨や雪の日には 体育館で行なわれます。
体育館は校庭よりもずっと狭いので、いつもよりも先生方が近くに居ます。
ある雨の日の月曜日…。
先生の中でも かなり厳しくて怖いO先生が、私たちのすぐ側に立っていました。
O先生は年輩の女性の先生で、いつも しっかりお化粧し、きっちり髪をセットし、綺麗なお洋服を着ていました。
その隙のない装いが、私たちには 何だか余計に怖かったのです…。
O先生がそんなことを知っていたかどうか判りませんけれども、生徒達がお喋りしたり、ふざけあって列を乱したりしようものなら、すかさず注意!
私は ビクビクしながら、校長先生のお話を聞いていました。
すると、私のすぐ後ろで、ドッターーーンッ!と音がしました。
見ると、お友達のK恵ちゃんが貧血を起こして倒れていました。
K恵ちゃんは、大きな目をパッチリ開けたまま、仰向けに倒れています。
混濁する意識の中で、すぐ側にある何かを頼りにしたかったのでしょう…。
K恵ちゃんの右手は、何かをガッチリ掴んでいました。
それは…?
ワンピースの裾…。
K恵ちゃんは 一点を見つめたまま(見えてないと思いますけれども…)、なおもきつくきつく握りしめます。
O先生のワンピースの裾を…。
そのK恵ちゃんの小さな手を、必死で引き剥がそうとするO先生…。
離しなさいったら!」
その異様な光景に、私とお友達は しばらく唖然としてしまいました…。
「 ううう…。」
K恵ちゃんが小さく唸りました。
その声を聞いて 私たちはハッと我に返り、慌ててK恵ちゃんの側へ駆け寄りました。
「 大丈夫ッ!?」
そしてK恵ちゃんは、駆けつけた他の先生に抱えられて、保健室へと運ばれてゆきました。
その後、O先生の人気が さらに下がったことは、言うまでもありません…。