Ring☆Rang☆Rung!

ばかわいらしいもの・お人形・手作りetc.…そこはかとなく綴っています…

ラケット ○本でぇ~すッ!

2007-08-08 09:19:27 | 日記・エッセイ・コラム

Photo_1104 中学生時代…

 私は何を

 血迷ったのか(?)、

 テニス部に在籍して

 いました。

 

 

 特に興味があったわけでもなく、「 みすずもテニス部にしなよ。」 と お友達に勧められるまま決めてしまいました。

 折りしも、数年前から 『 エースをねらえ!』 の大ブーム…。

 残念ながら、藤堂さんや尾崎さんの様な 素敵な先輩から見守られることもなく、かといって お蝶夫人の様な麗しい先輩に 優しくされることもありません…。

 顧問の先生ときたら、テニスコートで白球を追いかけるよりも、

理科室で顕微鏡を覗いている方が よっぽど似合いそうな青白い中年のおじ様。

 宗方コーチの様な 渋い青年を期待した私が、お馬鹿でした…。

 もっとも 私自身、岡ひろみの様に 類稀なる才能を秘めているわけではありませんから、文句も言えません。

 折角入部した以上、「 緑川蘭子にでもなってみようか。」 と思いましたけれども、実際のところは マキちゃんがいいところ…。

 お友達も五十歩百歩で、ウィンブルドンを目指す熱血根性娘など 一人もいませんでした。

 それなのに…2年生の先輩の中に たった一人だけ…。

 いました いました!漫画キャラ…。

 絵に描いたような、いぢわるな先輩が…。

 私にだけではなく、1年生全員に分け隔てなく いぢわるでしたので、ある意味 平等といえます。

 

Photo_1105 親しみを込めて(?)、

 ここでは 音羽先輩と

 しておきましょう。

 

 

 

 

 我がテニス部、ラリー練習中には コートの外の全員で掛け声を掛けます。

 ファイトー!ハイ!ファイトー!ハイ!ファイトー!ハイ!ファイトー!ハーイ!

 字の部分を一人で、字の部分を全員で掛けます。

 これを、順番に 延々と掛け続けます。

 さらに、ラリー中にボールが 「 アウト 」 になると、ボールの落下点近くに居た人が、「 ラケット1本でぇ~すッ! 」 と叫びます。

 

Photo_1112 惜しくも、ラケット1本分

 位のアウトです…という

 意味なのでしょうか?

 

 

 

 

 1本分ではなくても、こう叫びますけれども…。

 さて、この音羽先輩…3年生が引退するや否や、我が世の春を

謳歌し始めました。

 私達1年生に、どんどん注意します。

 掛け声に 「 あんた、声が小さい!」、ボール出しに 「 あんた、タイミングが悪い!」 等々…。

 

Photo_1106 毎日、一人一回は

 必ず注意されます。

 

 

 

 

 

 中には、首を傾げてしまう様な 不可解な注意もあります。

 音羽先輩の理不尽ないぢわるに、皆のイライラは募ります。

 他の先輩達も、顧問の先生さえ、辟易しています。

 そして、音羽先輩のラリーの順番がやってきました。

 

Photo_1107 「 ふぁいと~はぁい

 皆の掛け声は、何処か

 投げやりです。

 

 

 

Photo_1108 「 ちょっとー!

  真面目に

  やんなさいよー!」

 

 

 

 

 音羽先輩、貴女はラリーに集中して下さい…。

 

Photo_1109 あ…!

 

 

 

 

 

 

 音羽先輩の打ち損じたボールが、場外ホームランの如く 天高く消えてゆきました…。 

 一瞬、掛け声がピタリと止んだ中、お友達のS田ちゃんが 大声で叫びました。

 

Photo_1110 「 ラケット、

  100本

  でぇ~すッ

 

 

 

 

 コートに居た全ての人が、心の中で S田ちゃんに喝采を浴びせました。

 皆様も、学校や職場にいる音羽先輩の 格好悪い場面を見てしまったら、心の中で叫びましょう。

 

Photo_1111 ラケット

 100本

 でぇ~すッ!