先日、三宮の『ながり鮨』で「初カツオのたたき」をいただきました。和歌山のすさみで捕れたカツオだそうです。『ながり鮨』はいつも何か楽しい工夫をしてだしてくれます。「カツオたたき」はジュレで固めたポン酢が敷かれた器にカツオ、薬味が載っていて見た目も美しいです。(Sorry, No photograph・・・)
大将に「カツオ」について色々教えてもらいました
江戸時代に「目に青葉 山ほととぎす 初かつお」(山口素堂)という歌があるように、昔、江戸で「初カツオ」といえば5月ごろだったそうです。
カツオはフィリピン沖から黒潮にのって北上し、春先は四国、和歌山あたり、5月ごろに伊豆、銚子あたりに到達します。この頃に捕れて江戸の町に流通したものが、歌に詠まれた「初カツオ」だそうです。江戸時代と比べて漁船の性能が格段に良くなって遠くまで漁に出ることができるようになりました。流通
も当時とは比べようのないくらい進化したので、だんだんと早い時期にカツオが出回るようになったそうです。
夏ごろに三陸沖に到着し、そこでたくさんエサを食べて、まるまる太って10月ごろに南下を始めます。このカツオが「戻りカツオ」です。北上中のカツオは脂が少なくあっさりとした味、南下中のカツオはたっぷりと脂がのっています。私はどちらのカツオも好きです。また帰ってくる途中に会えることを楽しみにしています。
CMで浅野忠信が演じていた「カツオ」は、“回遊”ではなく“根付”の「磯野カツオ」ですね