浄心庵・長尾弘先生「明来闇去」

 ~ 誰れもが幸せになれる御教え ~

明来闇去

2020-07-16 00:39:09 | 明来闇去

~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~
    
           第五、 彼岸に至る道の章 

                1、序


982、「わたくしがもっていた施物はすべて、
    わたくしが施してしまいました。
    バラモンよ。
    どうかおゆるしください。
    わたくしは五百金はないのです。

983、「わたくしが乞うているのに、
    あなたが施してくださらないのであれば、
    いまから七日の後に、あなたの頭が七つに裂けてしまえ。」

984、詐(いつわ)りをもうけた(そのバラモン)は、
    (呪詛の)作法をして、恐ろしいことを告げた。
    かれのその(呪詛の)ことばを聞いて、
    バーヴァリは苦しみ悩んだ。



明来闇去

2020-07-15 00:25:24 | 明来闇去

~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~
     
           第五、 彼岸に至る道の章 

                1、序


979、かれは、大きな祭りをなし終って、自分の庵にもどった。
    かれがもどってきたときに、
    他の一人のバラモンがやってきた。

980、足を傷め、のどが渇き、歯はよごれ、頭は塵をあびて、
    かれは、(庵室の中の)かれ(バーヴァリ)に近づいて、
    五百金を乞うた。

981、バーヴァリはかれを見て、座席を勧め、
    かれが快適であるかどうか、健康であるかどうか、
    をたずね、次のことばを述べた。



明来闇去

2020-07-14 03:57:08 | 明来闇去

~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~
    
           第五、 彼岸に至る道の章 

                1、序


976、明呪(ヴェーダ)に通じた一バラモン(バーヴァリ)は、
    無所有の境地を得ようと願って、コーサラ族の美しい都から、
    南国へとやってきた。

977、かれはアッサカとアラカと(両国の)中間の地域を流れる
    ゴーダーヴァリー河の岸辺に住んでいた、
    ―――落穂を拾い木の実を食って。

978、その河岸の近くに一つの豊かな村があった。
    そこから得た収益によってかれは大きな祭りを催した。


明来闇去

2020-07-13 00:35:43 | 明来闇去

~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~
    
            第四、 八つの詩句の章 

            16、サーリプッタ


973、他人からことばで警告された時には、
    心を落ちつけて感謝せよ。
    ともに修行する人々に対する荒んだ心を断て。
    善いことばを発せよ。
    その時にふさわしくないことばを発してはならない。
    人々をそしることを思ってはならぬ。

974、またさらに、世間には五つの塵垢がある。
    よく気をつけて、それらを制するためにつとめよ。
    すなわち色かたちと音声と味と香りと
    触れられるものに対する貪欲を抑制せよ。

975、修行僧は、よく気をつけて、心もすっかり解脱して、
    これらのものに対する欲望を抑制せよ。
    かれは適当な時に理法を正しく考察し、
    心を統一して、暗黒を滅ぼせ。」
    ―――と師(ブッダ)はいわれた。

〈八つの詩句の章〉第四おわる

まとめの句
欲望と、洞窟と、悪意と清浄と、最上と、老いと、
メッテイヤとバスーラと、マーガンディヤと、死ぬよりも前にと、
争闘と、二つの〈並ぶ応答〉と、迅速と、武器を執ることと、
サーリプッタの質問とで、十六になる。
これらの経はすべて〈八つの詩句の章〉である。


明来闇去

2020-07-12 00:34:55 | 明来闇去

~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~
     
            第四、 八つの詩句の章 

            16、サーリプッタ


970、すなわち『わたしは何を食べようか』
    『わたしはどこで食べようか』『(昨夜は)
    わたしは眠りづらかった』
    『今夜はわたしはどこで寝ようか』
    ―――家を捨てて道を学ぶ人は、これら(四つの)
    憂いに導く思慮を抑制せよ。

971、適当な時に食物と衣服とを得て、
    ここで(少量に)満足するために、
    (衣服の)量を知れ。
    かれは衣食に関しては恣(ほしい)ままならず、
    慎んで村を歩み罵られてもあらあらしいことばを
    発してはならない。

972、眼を下に向けて、うろつき廻ることなく、
    瞑想に専念して、大いにめざめておれ。
    心を平静にして、精神の安定をたもち、
    思いわずらいと欲の願いと悔恨とを断ち切れ。


明来闇去

2020-07-11 00:48:40 | 明来闇去

~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~
    
            第四、 八つの詩句の章 

            16、サーリプッタ


967、盗みを行ってはならぬ。
    虚言を語ってはならぬ。
    弱いものでも強いものでも(あらゆる生きものに)
    慈しみを持って接せよ。
    心の乱れを感ずるときには、
    「悪魔の仲間」であると思って、
    これを除き去れ。

968、怒りと高慢とに支配されるな。
    それらの根を掘りつくしておれ。
    快ものも不快なものも、両者にしっかりと、
    打ち克つべきである。

969、智慧を第一に重んじて、
    善を喜び、それらの危難に打ち勝て。
    奥まった土地に臥す不快に堪えよ。
    次の四つの憂うべきことに堪えよ。



明来闇去

2020-07-10 01:11:25 | 明来闇去

 ~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~
    
            第四、 八つの詩句の章 

             16、サーリプッタ


964、しっかり気を付け分限を守る聡明な修行者は、
    五種の恐怖におじけてはならない。
    すなわち襲いかかる虻と蚊と爬虫類と四足獣と人間
    (盗賊など)に触れることである。

965、異った他の教えを奉ずる輩をも恐れてはならない。
    ―――たといかれらが多くの怖ろしい危害を加えるのを見ても
    ―――また善を追求して、他の諸々の危難に打ち勝て。

966、病にかかり、飢えに襲われても、
    また寒冷や酷暑をも耐え忍ぶきである。
    かの(家なき人)は、たといそれらに襲われることが
    いろいろ多くても、勇気をたもって、
    堅固に努力をなすべきである。



明来闇去

2020-07-09 00:51:42 | 明来闇去

~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~
     
            第四、 八つの詩句の章 

             16、サーリプッタ


961、熱心につとめる修行者には、
    いかなることばを発すべきか?
    ここでかれのふるまう範囲はいかにあるべきか?
    かれのまもる戒律や誓いはどのようなものなのですか?

962、心を安定させ気を落ちつけている賢者は、
    どのような学修を身に受けて、
    自分の汚れを吹き去るのですか?
    ―――譬えば鍛冶工が銀の垢を吹き去るように。」

963、師(ブッダ)は答えた、
    「サーリプッタよ。世を厭い、人なき所に坐臥し、
    さとりを欲する人が楽しむ境地および法にしたがって
    実践する次第を、わたくしの知り究めたところによって、
    そなたに説き示そう。


明来闇去

2020-07-08 00:27:26 | 明来闇去

~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~
   
            第四、 八つの詩句の章 

            16、サーリップッタ


958、修行者は世を厭うて、人のいない座所や樹下や墓地を愛し、
    山間の洞窟の中におり、

959、または種種の座所のうちにいるのであるが、
    そこにはどんなに恐ろしいことがあるのだろう。
    ―――修行者は音のしないところに坐臥していても、
    それらを恐れて震えてはならないのだが、

960、未到の地におもむく人にとっては、
    この世にどれだけの危難があることだろう。
    ―――修行者は辺鄙(へんぴ)なところに坐臥していても、
    それらの危難にうち克たなければならないのだが。




明来闇去

2020-07-07 00:46:52 | 明来闇去

~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~
     
            第四、 八つの詩句の章 

             16、サーリプッタ


955、サーリプッタさんが言った、―――
    「わたくしは未だ見たこともなく、
    また誰からも聞いたこともない。
    ―――このようにことば美(うる)わしき師(ブッダ)、
    衆の主がトゥシタ天から来たりたもうたことを。

956、眼ある人(ブッダ)は、神々及び世人が見るように、
    一切の暗黒を除去して、独りで(法)楽をうけられた。

957、こだわりなく、偽りなく、
    このような範たる人として来たりたもうた師・
    目覚めた人(ブッダ)であるあなたのもとに
    これらの束縛ある多くの者どものために
    問おうとして、ここに参りました。


明来闇去

2020-07-06 00:26:42 | 明来闇去

~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~
    
            第四、 八つの詩句の章 

             15、武器を執ること


953、動揺して煩悩に悩まされることなく、
    叡智ある人にとっては、いかなる作為も存在しない。
    かれはあくせくした営みから離れて、
    至るところに安穏を見る。

954、聖者は自分が等しい者どものうちにいるとも言わないし、
    劣った者のうちにいるとも、
    勝れた者のうちにいるとも言わない。
    かれは安らいに帰し、慳(ものおし)みを離れ、
    取ることもなく、捨てることもない。
    ―――と師は説かれた。


明来闇去

2020-07-05 00:10:03 | 明来闇去

~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~
    
            第四、 八つの詩句の章 

             15、武器を執ること


950、名称と形態について、〈我がものと言う思い〉の
    まったく存在しない人、また(何ものかが)
    ないからと言って悲しむことのない人、
    ―――かれは実に世の中にあっても老いることがない。

951、「これは我がものである」また「これは他人のものである」
    というような思いが何も存在しない人、
    ―――かれは(このような)〈我がものという観念〉が
    存しないから、「われになし」といって悲しむことはない。

952、苛酷なることなく、貪欲なることなく、
    動揺にして煩悩に悩まされることなく、
    万物に対して平等である。
    ―――動じない人について問う人があれば、
    その美点をわたくしには
    説くであろう。


明来闇去

2020-07-04 00:27:32 | 明来闇去

~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~
    
            第四、 八つの詩句の章 

             15、武器を執ること


947、かれは智者であり、ヴェーダの達人である。
    かれは理法を知りおわって、依りかかることがない。
    かれは世間において正しくふるまい、世の中で何びとをも
    羨むことはない。
 
948、世間における諸々の欲望を超え、
    また克服しがたい執着を超えた人は、流されず、
    束縛されず、悲しむことなく、思いこがれることもない。

949、過去にあったもの(煩悩〉を枯渇せしめよ。
    未来には汝に何ものも有らぬようにせよ。
    中間においても汝が何ものをも執しないならば、
    汝は「安らかな人」としてふるまうことであろう。



明来闇去

2020-07-03 00:31:05 | 明来闇去

 ~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~
    
            第四、 八つの詩句の章 

             15、武器を執ること


944、古いものを喜んではならない。
    また新しものに魅惑されてはならない。
    滅びゆくものを悲しんではならない。
    牽引する者(妄執)にとらわれてはならない。
 
945、わたくしは、(牽引する者のことを)貪欲、
    ものすごい激流と呼び、吸い込む欲求と呼び、
    はからい、捕捉と呼び、
    超えがたい欲望の汚泥であるともいう。

946、バラモンである聖者は、
    真実から離れることなく、陸地(安らぎ)に立っている。
    かれは一切を捨て去って、
    「安らかになった人」と呼ばれる。
    粗暴になることなく、ふるまえ。



明来闇去

2020-07-02 00:33:27 | 明来闇去

~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~
   
            第四、 八つの詩句の章 

             15、武器を執ること


941、聖者は誠実であれ。
    傲慢でなく、詐りなく、悪口を言わず、怒ることなく、
    邪な貪りと慳(ものおし)みとを超えよ。

 
942、安らぎを心がける人は、
    眠りとものぐさとふさぎこむ心とに打ち勝て。
    怠惰を宿らせてはならぬ。
    高慢な態度をとるな。

943、虚言をつくように誘(ひ)き込まれるな。
    美しいすがたに愛着を起こすな。
    また慢心を知りつくしてなくすようにせよ。
    粗暴になることなく、ふるまえ。