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『ようこそ映画音響の世界へ』

2020年10月05日 | 映画(や行)
『ようこそ映画音響の世界へ』(原題:Making Waves: The Art of Cinematic Sound)
監督:ミッジ・コスティン
 
シネマート心斎橋にて、前述の『ジェイド・ダイナスティ 破壊王、降臨。』の次に。
『ジェイド・ダイナスティ』はこれを観たかったから時間潰しに観たようなもんです。
 
よくお客さんが入っています。
夕方の回は満席だった模様で、20時半から本作もほぼ満席。
そんなに映画音響に興味ある人が多いのかと驚きました。
客層も年齢性別すべてバラバラ、ちょっと嬉しくなりますね。
 
ハリウッドの映画音響にスポットを当てたドキュメンタリー作品。
映画というものが発明されたのは1888年ですが、音は無し。
サイレント(無声)映画の時代が約40年間あり、
世界初のトーキー(発声)映画は1927年の『ジャズシンガー』。
以降、とどまることを知らず進化しつづける映画音響。
 
とにかく新旧いろいろな映画が登場するので楽しい。
古いところでは『キング・コング』(1933)やヒッチコック作品。
新しいところでは“スター・ウォーズ”シリーズや『プライベート・ライアン』(1998)、
もっと新しいところでは、コロナ禍でIMAX版が上映されている『インセプション』(2010)、
あ~、もっともっといっぱい出てきたので思い出したいけど思い出せない。
「音響」と聞いてイメージする派手な作品ばかりじゃないのが良いところ。
 
見事な音をつくりだしてきた職人たちの話も面白ければ、
映画は映像が大事、音なんてどうでもいいと思っていた人がまだ多かった頃、
音こそが大事なんだよと思っていた監督たちの話も面白い。
 
ドルビー5.1chサラウンドシステムを取り入れた劇場が登場したとき、
そんなもん要らんと言っていた製作会社や配給会社もあったらしい。
バーブラ・ストライサンド『スター誕生』(1976)をステレオで撮ってほしいと言い、
追加料金は出さないと言われてバーブラが100万ドル自腹を切ったそうです。
完成作品を観た会社から結局100万ドル返ってきたそうな(笑)。
また、音響に時間をかけすぎると解雇された人がアカデミー賞の音響編集賞を受賞したという話も。
 
ヨレヨレ状態で観に行ったので居眠りしたシーンもありますが、面白かった。
もう一度しっかり目の覚めた状態で観たい。

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