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『音楽』

2020年03月24日 | 映画(あ行)
『音楽』
監督:岩井澤健治
声の出演:坂本慎太郎,駒井蓮,前野朋哉,芹澤興人,平岩紙,竹中直人,岡村靖幸他
 
『ロングデイズ・ジャーニー』の次、シネ・リーブル梅田の同じ席で。
この日は計3本観たのですが、同じ劇場のまったく同じ席で観ました。
 
原作は大橋裕之の漫画で、描き始めたときの逸話を聞くと面白い。
まず知り合いに読んでもらったら、意味がわからんと言われて、
シンプルに「楽器ができないヤンキーがバンドを始める」という内容にしてみたとのこと。
それでもやっぱりわからないと言われたから、人の意見はもういいやって。
そういう漫画が伝説のカルト漫画と化するんですねぇ。
 
監督はアニメーション作家の岩井澤健治監督。
7年の歳月をかけ、4万枚を超える作画をたった一人で描き上げたって、凄い。
執念が実って、いや~、面白かった。
 
他校からも恐れられるくらい喧嘩の強い研二。
太田と朝倉という不良仲間と3人で、たいてい喧嘩かゲームをしている。
 
ある日、研二が突然バンドを組もうと言い出す。
なぜか家にギターがあるという研二。
あとはベースとドラムがあればいいだろうと音楽室から持ち出して、研二の家に集合。
ところが研二が持っていたのはベース。つまり、ギターとベースすら見分けられない。
仕方なく、ベース2台とドラムで練習を始める。
 
同級生のスケバン亜矢からバンド名を問われ、朝倉が思いついたのは“古武術”。
しかし校内に“古美術”というバンドが存在することを知り、
どんな演奏をするのか聴きに行ってみるとフォークソング
 
最初は研二にいきなり声をかけられて怯えていた“古美術”のメンバーだったが、
目的が純粋に音楽であることを知って安心。
一緒に町の一大イベント、音楽フェスに出ることになり……。
 
タバコ吸いまくりだけどちゃんと携帯灰皿に吸い殻入れる研二。(^^)
計算されているのであろうヘタウマな絵と独特の間(ま)が楽しすぎる。
台詞のタメ具合が良くて笑えます。
 
研二の声を担当するのは、2010年に解散したバンド“ゆらゆら帝国”の坂本慎太郎。
太田には前野朋哉、“古美術”の森田には平岩紙、他校のモヒカン番長には竹中直人
岡村靖幸が歌っています。
 
なんかもう、こんな世の中が暗い時期に嬉しくなる作品。
きっかけなんてなんでもいいから、とにかく音楽しよう!

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