夜な夜なシネマ

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面白きことは良きことなり。

2014年04月22日 | 映画(番外編:映画と読み物)
先月は、TOHOシネマズの1ヶ月フリーパスで映画を観たほか、
普通にお金を払って観た映画やTSUTAYA DISCASでレンタルしたDVDなど、
合計45本の映画を観ました。

その分、本は読めないと思っていましたが、なんだかんだで14冊読了。
映画の公開に間に合わせて読んだ『偉大なる、しゅららぼん』とか『白ゆき姫殺人事件』とか。
映画とまったく関係のないところでは楡周平の『骨の記憶』が
桜庭一樹の『赤朽葉家の伝説』のように「昭和」な感じで面白く、
池井戸潤の『ルーズヴェルト・ゲーム』では野球シーズン到来モードに。

こんなふうに映画を観て本を読んで、こうして日記にUPして、
ダンナの出張中は食事の支度はすっ飛ばせるといえども、
洗濯と掃除機をかけるぐらいはしなくちゃなりません。
そうなると睡眠時間を削るしかなく、連日へろっへろの状態。

そんな状態でもDVDの到着が楽しみでたまらなかったのが、
森見登美彦原作の『有頂天家族』のアニメ。
森見さんの文体は独特で、さくさくと読み進めることはできません。
それでも森見作品にはイマジネーションを膨らませる力があって、
『有頂天家族』を読んだときもめちゃめちゃ幸せでした。

TVアニメはまったく観ないし、DVD化されたさいに観てみる気になっても、
たいていの場合が1巻目であきてしまい、2巻目以降には手が伸びず。
だけどこの『有頂天家族』は『四畳半神話体系』のときと同様、
いや、それ以上に続きが楽しみで、レンタル開始初日に観てきました。
先月ついに最終巻が出て、今月からないと思うと寂しくて寂しくて。

古来から、人間に化けて京都に住む狸。
狸の名門、下鴨家と夷川家は、長年ライバル関係にある。
下鴨家の父・総一郎の実弟・早雲が夷川家に婿入りし、早雲は夷川家の頭領に。

狸界のトップに君臨したい早雲は、数年前に総一郎を騙す。
「金曜倶楽部」という、毎年狸鍋を食すことを恒例としている美食の会へ総一郎を差し出したのだ。

狸鍋にされてしまった総一郎の跡を継ぎ、今は長男の矢一郎が下鴨家を仕切っている。
二男の矢二郎は総一郎の亡き後、アマガエルに化けて井戸の奥底に籠もったきり。
気ままに暮らす三男の矢三郎は、普段は男子大学生に化けているが、
頭抜けた化け力を携えており、女子高生から達磨まで、自在に化けることができる。
四男の矢四郎は普段はかわいい少年の姿。しかし、怯えるとすぐにしっぽが出てしまう。
宝塚歌劇に心酔する母は、美青年に化けてビリヤード通い。

こんな面々に加えて、夷川家の四字熟語好きな双子の息子・金閣と銀閣や、
夷川家で唯一良心を持つ娘の海星、
天狗の赤玉先生に、赤玉先生から天狗の術を教え込まれた美女・弁天、
それに金曜倶楽部のメンバーなど、みんながみんな個性的。

阿呆の血のしからしむところ、次々と起こる阿呆な出来事。
わくわくしたシーンは数知れずありますが、
狸が化けたニセ叡山電鉄がニセ寺町通りを疾走したり、
赤玉ポートワインを燃料とする「空飛ぶ茶室」が五山の送り火の日に飛んだり、
これがウキウキせずにおられましょうか。

面白きことは良きことなり。
まだバラでしかDVDが発売されていないのですが、
コンプリートBOXとか発売されたら買ってしまいそう。

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