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『罪と女王』

2020年06月16日 | 映画(た行)
『罪と女王』(原題:Dronningen)
監督:マイ・エル=トーキー
出演:トリーヌ・ディルホム,グスタフ・リンド,マグヌス・クレッペル,
   スティーヌ・ギルデンケアネ,プレーベン・クレステンセン他
 
1カ月半ほど劇場で映画を観られなかった鬱憤を晴らすように、
連日終業後劇場へ。この日はシネ・リーブル梅田まで行きました。
 
デンマーク/スウェーデン作品。
エロそうなポスターだけど、オバハンと少年の禁断の愛みたいな感じで、
オバハンの妄想が大の苦手な私は観るのを躊躇。
しかし次週以降のハシゴスケジュールを考えた場合、
本作を観ておかなければ次週観るものがなくなってしまう。(^^;
 
結果的には、凄く嫌な話でしたが、面白かったです。
 
中年女性のアンネは、児童保護を専門とする有能な弁護士
暴力や性的虐待を受けた子どもたちの支援に尽力している。
夫のペーターも優秀な医師で、可愛い双子の娘に囲まれ、
公私ともに充実した毎日を送っている。
 
ある日、ペーターの前妻の息子グスタフを一時的に引き取ることに。
17歳のグスタフは学校で問題ばかり起こして退学になり、
前妻のレベッカが寄宿学校に入れることにしたと言うから。
なんとか更生してほしいと願うペーターとアンネは、
グスタフをしばらく家族として迎え入れる決意をしたのだ。
 
心を閉ざしたままのグスタフだったが、
ある出来事をきっかけに、打ち解けようと努めるように。
双子の面倒もよくみる彼をアンネは好ましく思い始める。
 
そんな折、グスタフが夜中にガールフレンドを連れてくる。
アンネはグスタフの部屋から漏れ聞こえる声に耳を澄まして悶々。
その気持ちを抑えきれず、あるとき彼を誘惑してしまうのだが……。
 
子どもを守る立場の人間が、親子ほども歳の違う少年に手を出す。
本作を観た女性はまず間違いなくアンネに憎しみを抱くでしょう。
 
同様にオバハンが少年に手を出す話と言えば『愛を読むひと』(2008)がありますが、
『愛を読むひと』でケイト・ウィンスレットが演じた女性は
未成年と性行為に及ぶのは違法であることをきっちりと認め、
そのうえで、遊びなどではなく、本気の恋になりました。
アンネは完全に火遊びのつもりで、若い肉体がほしかっただけ。
バレそうになると知らんぷりを決め込むのですから、シャレにならん。
自分の息子を信じずに、嘘つきの妻を信じるペーターも同罪。
 
グスタフのことも好きにはなれませんでしたが、
それでもこの最期はあまりに気の毒。
 
グスタフのきゃぴきゃぴのガールフレンドを見た後に、
自室で裸になって自分の体をチェックするアンネも怖かった。
垂れた乳も服を着ればどないとでもなるようです(笑)。
あぁ、おぞましい。
 
だからさぁ、オバハンの妄想につきあったらあかんねんてばっ!

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