『罪と女王』(原題:Dronningen)
監督:マイ・エル=トーキー
出演:トリーヌ・ディルホム,グスタフ・リンド,マグヌス・クレッペル,
スティーヌ・ギルデンケアネ,プレーベン・クレステンセン他
1カ月半ほど劇場で映画を観られなかった鬱憤を晴らすように、
連日終業後劇場へ。この日はシネ・リーブル梅田まで行きました。
デンマーク/スウェーデン作品。
エロそうなポスターだけど、オバハンと少年の禁断の愛みたいな感じで、
オバハンの妄想が大の苦手な私は観るのを躊躇。
しかし次週以降のハシゴスケジュールを考えた場合、
本作を観ておかなければ次週観るものがなくなってしまう。(^^;
結果的には、凄く嫌な話でしたが、面白かったです。
中年女性のアンネは、児童保護を専門とする有能な弁護士。
暴力や性的虐待を受けた子どもたちの支援に尽力している。
夫のペーターも優秀な医師で、可愛い双子の娘に囲まれ、
公私ともに充実した毎日を送っている。
ある日、ペーターの前妻の息子グスタフを一時的に引き取ることに。
17歳のグスタフは学校で問題ばかり起こして退学になり、
前妻のレベッカが寄宿学校に入れることにしたと言うから。
なんとか更生してほしいと願うペーターとアンネは、
グスタフをしばらく家族として迎え入れる決意をしたのだ。
心を閉ざしたままのグスタフだったが、
ある出来事をきっかけに、打ち解けようと努めるように。
双子の面倒もよくみる彼をアンネは好ましく思い始める。
そんな折、グスタフが夜中にガールフレンドを連れてくる。
アンネはグスタフの部屋から漏れ聞こえる声に耳を澄まして悶々。
その気持ちを抑えきれず、あるとき彼を誘惑してしまうのだが……。
子どもを守る立場の人間が、親子ほども歳の違う少年に手を出す。
本作を観た女性はまず間違いなくアンネに憎しみを抱くでしょう。
同様にオバハンが少年に手を出す話と言えば『愛を読むひと』(2008)がありますが、
『愛を読むひと』でケイト・ウィンスレットが演じた女性は
未成年と性行為に及ぶのは違法であることをきっちりと認め、
そのうえで、遊びなどではなく、本気の恋になりました。
アンネは完全に火遊びのつもりで、若い肉体がほしかっただけ。
バレそうになると知らんぷりを決め込むのですから、シャレにならん。
自分の息子を信じずに、嘘つきの妻を信じるペーターも同罪。
グスタフのことも好きにはなれませんでしたが、
それでもこの最期はあまりに気の毒。
グスタフのきゃぴきゃぴのガールフレンドを見た後に、
自室で裸になって自分の体をチェックするアンネも怖かった。
垂れた乳も服を着ればどないとでもなるようです(笑)。
あぁ、おぞましい。
だからさぁ、オバハンの妄想につきあったらあかんねんてばっ!