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『トワイライト 初恋』

2009年10月20日 | 映画(た行)
『トワイライト 初恋』(原題:Twilight)
監督:キャサリン・ハードウィック
出演:クリステン・スチュワート,ロバート・パティンソン,ビリー・バーク他

好きになった人がヴァンパイアだったら?
キャッチコピーは「これ以上好きになると、君の命まで奪ってしまう」。
同名小説の映画化で、3部作の第1部。

太陽が燦々とふりそそぐアリゾナ州フェニックスで、
母親と暮らす内気で美しい高校生ベラ。
母親が野球選手と再婚することになり、
本当は彼に付き添って各地を移動したい母親の思いを推し量り、
ベラは父親のもとへ行くことを選ぶ。

雨と霧に包まれるワシントン州フォークス。
父親はベラとどう接してよいのかわからず、
当惑の表情を浮かべつつも、内心は嬉しくてたまらない。
友人から買い取った車を贈ると、ベラは大喜び。

その中古車で転校先に初登校したベラ。
好気のまなざしを向けられて居心地の悪さを感じるが、
気の良い数人の男女生徒に歓迎され、それなりの高校生活が始まる。

食堂で見かけた異色の5人の集団について尋ねると、
彼らは外科医カレンの里子たちで、いつも一緒にいるらしい。
その中でとりわけゴージャスなエドワードには、
誰も近寄れず、彼女になりたくてもなれないとのこと。

生物の授業で、ベラはエドワードの隣の席になるが、
彼は気分が悪いと退出してしまう。
以後も、どうやらベラを避けている様子。
しかし、ある日、車に当たられそうになったベラを
どこからともなく現れたエドワードが助けて……。

ヴァンパイアには、血を吸いたいという自制心を
抑えられるタイプと抑えられないタイプがいるんだそうです。
エドワードが属するのは前者。
なのに、ベラの匂いだけはエドワードの自制心を狂わせます。
なぜだかたまらなく惹きつけられ、
襲いたい気持ちに駆られるけれど、傷つけたくない。
そんな想いがひしひしと伝わってきます。

エドワードの正体を知ったベラが、
カレン一家に挨拶する場面はユーモアたっぷり。
雷の鳴る日に一家が草野球に興じる姿もご愛嬌。

好きな人を想う気持ち。それは恋人であったり家族であったり、
本作にはそんな気持ちが溢れていて、
とにかく主たる人物がみんな悲痛な面持ちなのですが、
青春・学園・恋愛・ファミリー・サスペンス・ホラーと、
いろんな要素てんこ盛りで、痛快な娯楽作品に仕上がっています。

“Where else am I gonna go?”の字幕は素敵な翻訳。
「僕の場所は、君のそばしかない」。

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