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映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『フォルトゥナの瞳』

2019年02月25日 | 映画(は行)
『フォルトゥナの瞳』
監督:三木孝浩
出演:神木隆之介,有村架純,志尊淳,DAIGO,松井愛莉,
   北村有起哉,斉藤由貴,時任三郎他

TOHOシネマズ梅田にて2本ハシゴ。
ほかにも観たい作品がいろいろあったけど、時間の効率のみで本作を選択。

原作未読。というのも実は百田尚樹があんまり得意じゃないのです。
いちばん好きだったのは、たぶん『探偵!ナイトスクープ』の番組構成をされていた頃。
『永遠の0』(2015)は読んだけどイマイチ、
『海賊とよばれた男』(2016)は人から借りて読まないまま。
唯一好きだったのが『ボックス!』(2010)で、
でもこれも先に映画版を観ていたから、原作に入り込みやすかったのかと。

そんなわけで、本作の原作も積極的に読む気になれず。
とか、うだうだ思いながら鑑賞。
青春恋愛ものが十八番の三木孝浩監督らしい仕上がりだと思います。

原作では横浜が舞台なのだそうですが、映画版はオール関西ロケだとか。
そのわりに関西臭がゼロなのは、みんな標準語だからですね(笑)。
神戸は三宮、塩屋、ポートアイランドにハーバーランド、須磨など、
奈良は橿原神宮に榛原、桜井の病院といったところが登場します。
見慣れている人ならば「おっ!」と思えるかもしれません。

高級車のコーティングを主としたメンテナンス店に勤める木山慎一郎(神木隆之介)。
幼い頃、家族と共に搭乗した飛行機が墜落、自分だけが生き残った。
彼の父親代わりとなって面倒を見てくれたのが社長の遠藤哲也(時任三郎)。

このたび2号店を出すことになり、遠藤はその店長に慎一郎を抜擢。
そのせいで、先輩社員で腕も確かな金田大輝(志尊淳)から妬まれ、
突き飛ばされた拍子にケータイが壊れてしまう。

ケータイショップで応対してくれた店員・桐生葵(有村架純)を見て慎一郎は驚く。
葵の手の一部が透けて見えたから。
慎一郎には「死が近づいている人間が透けて見える」という能力があるのだ。
葵を救いたい一心で、大事な話があるからと終業後に待ち合わせ。
ところが、再び会った葵はどこも透けて見えなかった。安心する慎一郎。

後日、わざわざ慎一郎の店を訪ねてきた葵は、慎一郎のことを命の恩人だという。
もしも終業後に会うことなくまっすぐ家に帰っていたら、
葵がふだん通る道に面した工場で起きた爆発事故に巻き込まれていたはずだと。

運命を感じた慎一郎は、葵に交際を申し込む。
こうしてふたりの幸せに満ちた日々が始まるのだが……。

鑑賞したら読んでみたいという気にさせられました。
原作に忠実なのかどうかわかりませんが、
百田さんの作品なら、戦争と関係のない話のほうが私は好きなのかも。

社長の妻に斉藤由貴。遊び人で上から目線の常連客にDAIGO
私がめっちゃ気に入ったのは、医者役の北村有起哉
この人はいつも存在感のある立派なバイプレイヤーですね。

これって、みんなオチを知っている話なのでしょうか。
私は知らずに観たのでより面白かった。
だから知らないほうがいいと思うのですが、ネタばらしすると。

葵も同じ力を持つ人間でした。
目の前に死が近い人がいるとき、慎一郎の選択と葵の選択と。
泣けるなぁと思っていたら、いくつか向こうの席に座っていたオッサンがボロ泣きで笑った。

いいよねぇ、オッサンだってこんな純愛に泣いたって。

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