











秋のお彼岸である。同じ町内に住む長男一家と鳥羽から松阪へ墓参に向かう。
お盆の墓参以来、1か月ぶりである。世間さまに比べて多いのか少ないのか…
さぁ、どうだろう?
この夏、福岡から帰省した次男のカミさんが言った。
「この家におヨメにきてからです。こんなにお墓参りするようになったのは」
…そうだろう、と思う。
元々、夫の家も私の実家も、敬信の念の篤い家である。親族が集うのは、いつも法事や墓参のおりである。墓参が当たり前の家族にとっては、春のお彼岸、ゴールデンウィーク、お盆、秋のお彼岸、年末の墓参…と続く鳥羽・松阪行は、家族の大切な行事だ。そこで、連綿と続く家族の絆、ご先祖さまの話、命のありよう、私が死んだら…などを話しあう。
「あ、金星!宵の明星だよ!」
鳥羽と松阪の墓参を終え、猪の倉温泉でひと風呂浴びて帰る道すがら、小3の孫が指差した。
「あぁ、ほんとうだ…。ばば様は、死んだらあの金星に行くんだよ。逝って、ゆきちゃんに、元気~?ピカッ。はるちゃんに、しあわせ~?ピカッって信号を送るからね」
「あ、金つなぎやから、金星なんダ!」
「そう。金星は、ヴィーナス、アフロディーテ。おしゃれで可愛い美の女神。金つなぎの仲間が、皆で待っていてくれるんだよ。あの星に行くのも楽しみだなぁ」
死が、日常に語られる我が家。 有難い、いい家族である。
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