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1975.12.15 DEEP PURPLE

2013年05月19日 20時09分00秒 | 70年代の回顧録
日本武道館 by Mr.Rapport
※このリメ[トは私の日記と記憶をたよりに作成したものです。
DEEP PURPLE LIVE IN TOKYO 1975 Dec.15【第二話】

■12月15日(月曜日)
午後7時40分~9時40分頃
◎ introduction
開演時間が大幅に遅れつつも、ついに武道館の照明が消え、場内は真っ暗。この瞬間、アリーナ席の観客はオレもOもSもYも含めて、「ウォー」という声を張り上げながら、ほぼ全員が総立ち。
そうこうしているうちに、ドラムのボコ・バタンという音、ギターのザッ・シューンという音、オルガンのシャー・グワンという音、ベースのビヨーン・ブルンという音が聴こえはじめる。
と、いきなり「アーユーレディー、なんとかなんとかロックンロール」というものすごい雄叫びが! おお、デイブだ。これはディヴィット・カヴァーディールの声に違いない。デイブはさらに叫ぶ。「アーアーアーアーアアアアーーーー」
そして、ジャーーーーーーーーーン。
スャbトライトがメンバーたちに当たり、全員が登場。おお、このジャーーーーーンは、まぎれもなくCommin Homeのイントロ。やったぞ、カム・テイストの中でもオレの一番のお気に入りの曲だ。よく見ると、デイブはヒゲをはやしている。いつの間に……。
ところがだ。ジャーーーーーンが終わったと思ったら、ドラムがシンシンシンシンシンシンシンシン……。なんだ、こりゃあ。ゲッ、ウソだろ。Burnだ。トミーがBurnを弾き始めたぞ。
◎Burn
脳天にいきなりハンマーのようなパンチを食らうとは、こういうことをいうのだろう。まさか、オープニングからBurnを持ってくるなんて。この曲は何百回聴いたかわからない。とにかく、数か月前の高校の文化祭でも演奏したこの曲を本家本元のディープ・パープルが、今、目の前で、まぎれもなく演奏している。デイブ、張り切って歌っているなあ。でも、がなりたてるような歌い方だ。
そして、デイブと入れ替わるかのように今度はグレンがサビで歌い出す。この人、声、高いなあ。でも、うまいじゃないか。すごい。すごいぞ、グレン。
次はいよいよギターソロの番だ。トミー、うまく弾けるかな。
あれ? どうしたんだ。トミー。なんでソロを弾かないんだ。それどころか、グレンとじゃれあっている。なんなんだ。やっぱり、ラジオで言っていたように、ケガでソロが弾けないのか。よく聴くと、ジョンがソロらしきものをとっている。でも、このパートはジョンの出番ではない。ジョンの出番はもう一度グレンが歌った後。そうか、ソロが弾けないトミーの代わりに、ジョンがフォローしているというわけか。
そして、再びグレンが歌い出し、いよいよ正式なキーボード・ソロの突入と思いきや……。
おい、ジョン。どうして、おまえまでソロを弾かないんだ。なぜだ。それどころか、トミーがソロらしきものを弾き始めたぞ。でも、オレの知っているソロとはまったく違う。いったい、どうなっているんだ、この演奏。支離滅裂じゃないか。
そして、再びデイブが歌い出し、エンディング。
ちょっと、待ってくれ。こんなのありなのか……。
◎Lady Luck
場内の興奮は冷めやまない。デイブが「ドモ、アリガトー」というと、観客はさらに興奮。しかし、オレは茫然自失。BURN・ショック……。
デイブが今日演奏する曲を説明したみたいだが、ほとんど記憶にない。
そして、「レイディーーー、ラアアアッック」の雄叫びで、Lady Luckに突入。
BURN・ショックから抜けきれないオレはこの曲に意識が向かない。なぜなんだ。あの支離滅裂なBURNは何なんだ。そのことばかり考えているうちに演奏終了。
やばい、意識を過去ではなく今に向けないと……。
◎Love Child
次の曲は、Love Child。第二期のメンバーの立ち位置は、向かって左からジョン、ロジャー、イアン(ギラン)、リッチー、そして中央後方にイアン・ペイス。第三期も同様で、左からジョン、グレン、ディブ、リッチー、中央後方にイアン・ペイス。今回も基本は同じなのだが、よく見ると、フロントの三人は演奏しながら、ステージ上を行ったり来たりしている。落ち着きがないな。左にトミーが来たかと思えば、グレンが右側に移動。リッチーがいたら、こういうことは許されないだろうな。
そう思っているうちに、ジョンのソロが始まる。ムーグとやらを使ったものらしい。
ここでも再びグレンとトミーがじゃれあいはじめる。この二人、仲がいいんだな。
ロジャーとリッチーなら、絶対にこんなことはしないだろう。
そのムーグ・シンセを使ったジョンのソロ。始めは「ビヨン」「ビヨヨヨーン」みたいな音の連続。そのうち「キュイーーーン」「シュイーーン」という音になる。歯医者が歯を削る音に近い。
と、ここで、Oが「ムーグに関しては、キース(エマーソン)のほうが扱い方がうまいな」とコメント。うーん。そうかもしれない。
やがて、演奏終了。ジョンがトミーに「こっちに来い」みたいな合図。何かを話し始めた。「おまえ、もう少し、気合い入れてやれ」と叱咤しているのかもしれない。それにしても、親分は貫録があるなあ……。
◎Getting Tighter
「次もカム・テイスト・ザ・バンドからのナンバーだ。今度はロックン・ロール。グレン・ヒューズが歌う」みたいなデイブの紹介で、Getting Tighterがスタート。
カム・テイスト・ザ・バンドの中でもCommin Homeと並んでお気に入りの曲だ。
それにしても、グレンは歌がうまい。ベーシストが歌うというよりも、ヴォーカリストがベースを弾いているという感じ。「紫の炎」のジャケ帯に書かれてあった「二人のヴォーカリストを迎えた新生パープルの新しき燃焼」というコピーも納得。
「この曲も短いだろう」と思いきや、レコードだとフェイド・アウトしかかる部分からジョンがハモンドでソロを弾きだす。なかなか、スリリングなソロ。さすがだ。やがてソロが終了。もう終わるかと思いきや、まだ演奏はつづく。トミーとグレンのじゃれあい合戦だ。
これがまた長い。そうか、パープルお得意のインプロヴィゼーションというやつか。
そうこうしているうちに、グレンが聴いたことのないような曲を歌い出す。バラード調だ。すると、Oがオレにこう切り出す。
「ひょっとしたら、この後、スペース・トラッキンにつながるかもしれんぞ」
「どういう意味だ」
「このまえ、カリフォルニア・ジャムのフィルムを観たけど、スペース・トラッキンの間奏部分でグレンが似たような曲を歌っていたんだ」
「本当か。そいつは嬉しい。でも、あの曲とこの曲はテンモェ違うぞ」
「そう言われてみれば、そうだな」
結果、オレの予感は的中した。スペース・トラッキンはやらずに再びGetting Tighterのギター・リフへと突入。
それにしてもずいぶんと長い曲だったなあ……。
そして、この曲の演奏終了後、ジョンが白いジャケットを脱いで、上半身は紺のタンクトップ一枚に。シングル「Highway star」のジャケにそっくりだ。
◎Smoke on the water~Georgia on my mind
ここで再び休憩タイムを終えたデイブが登場。「イズ・フロム・マシン・ヘッド」とか「フランク・ザッパ・アンド・マザーズがどうのこうの」と言いだす。こりゃあ、もう間違いない。
ということで、「カモーーーン」というデイブの雄叫びとともに、Smoke on the waterがスタート。二期のそれとは違って軽快なリズム。もう、観衆は興奮状態。そりゃ、そうだわ。「スモーケンザ・オーター」とトミーもデイブのマイクで歌う。
しかし、ふとこの先の展開を思う。FCの幹部さんたちは、クロージングナンバーがSmoke on the water、アンコールはBurnが濃厚らしいと言っていたけど、その2曲はもう前半で演奏されている。じゃあ、いったいクロージングとアンコールは何を演奏するのだろうか。N(後のユニさん)がいうようにBlack Nightなのか。それともSpeed Kingなのか。いや、このメンバーでいくらなんでもSpeed Kingはありえない。ということはCommin Home? いかんいかん、意識を今に向けないと……。でも、この曲、ギターはまあまあ良いじゃないか。
やがてエンディングのオルガンソロの後、グレンのスキャッド・アドリブ・ヴォーカルへと引き継がれる。そのとき、飛び出したのは、聴き慣れないどころか、どこかで聴いたような曲。
そのことを隣にいたSに話すと、「これはレイ・チャールズの十八番のGeorgia on my mindだ」とすかさずサメ[トしてくれる。そうだ。思い出した。でも意外だな。こんな曲やるなんて。激しさが一変し、静の世界。グレンの歌声のバックはジョンの奏でるハモンドのみ。
「これもなかなかいいじゃないか」とYとO。うむ、そうかもしれないな。
やがて、デイブの雄叫びによって、このメドレーは終了。
オレは改めて思う。
今、メイド・イン・ジャパンのサイドB一曲目をオレは体感した。
何十回も、いや何百回もレコード針を落としたあの名曲をこうして生で聴けた。
リッチーもギランもいないのは残念だけど、こんな感動したのは人生で初めてかもしれない。そうだ。これは「生まれて初めての感動」なのだ。感動するというのは、こういうことをいうのだ。
それにしても、開始から突っ立ったままだ。そろそろ足が疲れてきたぞ。

...to be continued
(第三話は一週間以上先になりますが、お楽しみに)

予告 → 最終話(完結編)を先取り・一部紹介
もう後、数メートルほどでステージだ。うまくいけば、デイブと握手できるかもしれない。と、そのとき、背中に柔らかい「ボニュッ」とした何かが押し当たるのを感じた。同世代と思わしき女性の胸だ。かなりのボインとみた(注・当時は巨乳という言葉はなく、ボインという言葉でひとくくりされていた。巨泉さん。ありがとう)。これはこれで、なかなかいい。うん、気持ちいい。
そのうち、デイブに握手を求めるよりも、ボインに背中を指圧されつづけたほうがいいかもしれない……という不条理な錯覚に陥ってしまった。
「生でパープル観ながら、ボインを押し当ててもらえるなんて最高! ここは天国か」
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3 コメント

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Unknown (Mr.UNIVERSE)
2013-05-19 21:15:54
貴兄の巨乳好きの一端を垣間見たレメ[トです(笑)。

ともかく、レインボー札幌圧死事件前のロックライブの様子が、次回はもっと書かれる事を期待します。

ああ、4期も(アルバムは)良いが、3期を生で見たかっな。
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Unknown (headstorm)
2013-05-19 21:52:16
しかしながら、本日仕事中に、4期の日本公演を聴いたばかり…

先輩の気持ちがヒシヒシと伝わって来ますなぁ…

予告編が、一番気になったりして…
その、女史も、今はお幾つに(笑)
返信する
Unknown (Mr.Rapport)
2013-05-19 22:59:41
コメントどうもです。
みなさんは、今回の第二話よりも最終話のほうに関心がおありのようで(笑)。
次回は第三話。最終話はその次くらいかな。
最終話では「38年後の追記」と題して、今の自分の視点で所感をちょっくら述べるつもりでおります。
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