ねことわたしのやわらかな日々

17年一緒に暮らした愛猫を亡くしましたが、日々のささやかな幸せを、
手のひらで温めて暮らしています。

祈るひと

2008年08月01日 22時00分48秒 | 生活
うちのマンションの西隣には神社があり
マンションの北側のゴミ置き場に立ち寄った後
その神社の脇を通って駅へと向かうのが
わたしのほとんど毎朝の習慣。
地域で親しまれている神社らしく
いつもどなたかがお参りされています。

その中に、この頃同じマンションの方を
良くお見かけするようになりました。
わたしが2年前にマンションの理事を勤めた際
理事長をされていた方。
落ち着いた、すらりとした物腰で
まだ30台後半くらいでしょうか。



その年、くじで選ばれた理事が初めて集まって
これまた、くじで役職の割りふりをした時、
書記の役職に当たった人が
「自分の家の事情(出張がちで奥さんが妊娠中)のため
もっと楽な役職に変えてもらえないか」と言い出し
一同が困惑したことがあったのだけど、
理事長に当たってしまったその人は、
「自分も長期入院している子供を抱えているけれど
事情があるのはどこも同じと思って
精一杯がんばるつもりでいますから
お互いの事情を持ち出すのはやめにしませんか」と
さわやかにして潔い発言で
その場を、見事に納めたのでした。

朝の出勤時間が同じ頃らしく
これまでも玄関などで何度か
出勤時にお目にかかることはあったけれど
その元理事長さんが、このところ毎朝
出勤前に、神社でお参りされている様子。
今朝も拝殿前に後姿がありました。

長期入院されているとおっしゃってた
お子さまのことなのでしょうか。

きっと、ありふれた出勤風景の中の 
ありふれた一人一人が、
各々いろいろなものを背負いながら
ありふれた日常を、精一杯紡いでいる。
人間と、その営みの尊さを、改めて思う朝でした。

元理事長さんの祈りが通じることを願いつつ
今日から、8月を迎えました。

コメント
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