ねことわたしのやわらかな日々

17年一緒に暮らした愛猫を亡くしましたが、日々のささやかな幸せを、
手のひらで温めて暮らしています。

北米連合軍 vs フランス

2012年09月29日 18時03分00秒 | フランス語
今回フランス語のクラスで扱ったテキストは
フランス人とカナダ人やアメリカ人を比較するもので
これがとにかく面白くて、爆笑もの。

フランス人に笑顔が少ないのは有名だけど
En France, les personnes qui sourient tout le temps
sont soit des imbéciles, soit des hypocrites,
ou alors ce sont des Canadiens.
「フランスでは、いつも笑っているのは
馬鹿か、偽善者か、カナダ人」とフランス人の先制パンチ。

Si le Japonais ne dit jamais non,
le Français ... se montre bien souvent
incapable de reconnaître son ignorance.
「日本人が決してノーと言わないとすれば
フランス人は滅多に自分が知らないことを
認めようとしない」とカナダ人がカウンター。

(みみにゃんには理解不能)

そこにアメリカ人が、恋愛・結婚観で参入。
アメリカでは不倫は高い代償を伴い、
政治家などは政治生命も失いかねないけれど、
フランスでは予期しうる偶発事故にすぎず
la qualité de séducteur (女性を口説く能力)が
政治家としての資質の一つとみなされるくらい。
確かにサルコジも、女性関係はかなりだったし。

フランスでは異性間でも同性間でもそもそも
結婚は対等な立場の二人の人間がするものだから
相手に対して「責任を取る」という概念がなく
不倫で離婚しても、慰謝料は発生しないのだとか。
アメリカでは罪の意識からくるストレスで
カウンセリングする人が少なくないらしいけれど
フランス人にはそもそもストレスを感じないから
カウンセリングがなぜ必要か、理解出来ないらしい。
呆れた口調で、アメリカ人は書いていたけれど。

しかし、不倫しておいてカウンセリング受ける、
アメリカ人もアメリカ人だと思うけれど、
そのアメリカ人にそこまで言われるフランス人って。
ユーモアたっぷりの文章に何度読んでも笑えてきて、
言葉の勉強は文化の勉強だとつくづく思うのでした。
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ドクダミとの戦い

2012年09月24日 22時43分00秒 | 生活
先日のお彼岸、実家に帰省して
室内を歩くのがやっとの母に代り、
貸自転車で、20-30分の山奥にある、
お墓のお掃除とお参りに行ってきました。

田舎のお墓だものだから
必要以上に広々と立派なおかげで
その掃除の大変なことと言ったら。
その広い敷地一面にびっしりドクダミ。
妹がお盆に掃除をしてくれた筈だけど
見上げた根性の、たくましい生命力。



汗だくで2時間半近く孤軍奮闘したけれど
それでも全然取りきれず、無念にも断念。
ご先祖さまにお詫びしながら
手を合わせて帰ってきました。
帰りには自転車がこげないほど疲労困憊し
母はこれを毎年やっていたのかと思うと
今さらながらに、申し訳なくなる。

環境派のつもりでいるわたしにとっては
除草剤を使うなんて、敗北に等しいけれど
でもこの戦いをずっと続ける自信はないから
来年に備えて、除草剤を注文してしまった。
自分の主義主張まで曲げてやる以上、
必ずや根絶やしにしてやろうじゃないの。

全身の筋肉痛で、今も何をするにも不自由。
洗ってもなかなか抜けない、指先に残る匂い。
まったくそれもこれも、憎きドクダミのせい。
こうしてドクダミとの戦いの第二ラウンドは
来年の春に持ち越されたのでした。
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歌舞伎デビュー

2012年09月22日 22時25分00秒 | 趣味
この年にしてついに、歌舞伎デビュー。
玉三郎とかは好きでDVDも持っているし、
歌舞伎関係のドキュメンタリーなどは
結構観てきたから、そこそこ知識はあるものの
お値段と敷居の高さとで、今まで踏み切れず。

でもなぜかふと、急に行ってみたくなり、
ぎりぎりにネットで割安なチケットを入手し
六代目中村勘九郎襲名披露公演を観に
松竹座の九月大歌舞伎に行ってきました。



演目は「女暫」「雨乞狐」「雁のたより」。
出演するのは新中村勘九郎、七之助のほか、
坂東玉三郎や中村橋之助など豪華な顔ぶれ。
玉三郎は人間国宝に選ばれて最初の舞台で
休演中の勘三郎の代りに口上の口火を切る役も。

(番付(プログラム)のページから、新勘九郎)

お席は中央ブロック最前列だったため
役者さんたちの表情や衣装もすぐ目の前。
幕が開いたら、その舞台の華やかなこと。
色とりどりの贅を尽くした美しい衣装、
様式美にあふれた、美しい所作や舞の数々。

歌舞伎の十八番「暫」の女性バージョンの
玉三郎演じる巴御前は、凛々しくも優美。
ずらりと役者が並ぶ「口上」は圧巻だし、
勘九郎が一人で6役を演じる「雨乞狐」は
先代勘九郎もびっくりの見事な早代わり。
「雁のたより」は情緒豊かな上方狂言。
壱太郎演じる愛妾・司(つかさ)が美しくて。

それにアドリブで笑わせる場面もあって
初めてでも存分に楽しめました。
ミュージカルもコンサートもいいけれど
ついに歌舞伎にも、はまっちゃったかも。
幸い関西では年間何度も興行があるから
これは機会を作ってまた行きたいなあ。
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嵐の中で

2012年09月19日 21時24分00秒 | 社会
近頃ニュースを見るのがつらい。
中国で吹き荒れる反日デモの嵐。
日本が他の国からバッシングされるのは
これが初めてではないとは云え、
むき出しの悪意を投げつけられるのは
やっぱり悲しいし、とても残念。

たぶん今回の尖閣諸島の問題は
単なるトリガーに過ぎなくて、
行く先のないうっぷんや不満が
これを機に爆発しているように思える。
歴史的なわだかまりだけでなく
高度成長の影にある格差などの問題も
おそらく背後にはあるのだろうから。

(デモの中「暴力反対・愛国には理性を」を掲げた青年たち)

もっと残念なのはそれに対抗して
日本国内でも抗議行動が起こっていること。
投げられた憎しみを憎しみで返しても
闇が深まるばかりで光は生まれないのに。
暴力で解決できるものは何もないのに。

領土問題のことは良く分からないけれど
どれだけつらい映像を見せられても
孔子や鑑真和上の国の良心を信じたい。
同時に坂本竜馬や杉原千畝の国の末裔として
恥ずかしくない日本であることを願いつつ。
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災難という贈り物

2012年09月14日 22時56分00秒 | 出会い
この世に偶然なんてないというけれど
それを実感するようなことがありました。

仕事で何ヶ月もかけて仕上げたものが
サーバートラブルで全部消失という
信じがたい大災難に見舞われたのがつい先日。
言い訳ばかりのIT部門に殺意を覚え、
大陸間弾道ミサイルを発注しようかと思う程。

でもそれが結果的に、それまで手を尽くしても
どうにも動かなかったことの、突破口になって。



とても優秀で、技術も経験も熱意もあるのに
内部のこれまたつまらない事情で
それまで採用が認められなかった一人の若者を
このトラブルを理由に、迎え入れることが出来て。
長年の夢が叶った彼は、奇跡だと喜んでくれたけど、
Drupalの、Multi-siteのと全く訳の分からない
ITとのやりとりを全て引き受けてくれた彼は、
わたしたちにとっても、まさに奇跡の救世主。

デフコン(ハッカーコンクール)での入賞歴もあり
防衛関係や、サイバーモールの情報セキュリティにも
携わったことがあるような優秀な若者が
どうして、うちのような超零細事務所で
無給で働くことを夢見てくれたかは謎だけれど
事務所の近くに住んでいるのをいいことに
勤務日以外でも立ち寄ってもらって助けられてる。

結果的に「大災難」と思われたものは
彼とわたしたち、両方に奇跡をもたらすために
必要なことだったと今となって気づきました。
だとすれば、「大災難」も本当は災難ではなくて
神さまからの贈り物だったのかもしれないな。
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