オリンピックの魔物

見ごたえある女子フィギュアを始め
オリンピックはまだまだ楽しみ続き。
前半戦のハイライト番組もあって、
男子フィギュアの余韻もよみがえる。



そんな中、Twitterで見つけて
思わず笑っちゃったのが、これ。



確かにネイサン・チェンはSPで、
ミハイル・コリヤダは両方で魔物にやられ
ハビは、魔物と一緒に楽しんでた感じ。
でもって、ゆづが魔物そのものというのも
うまく言うなーと笑ったけど、
それ以上に笑えたのが昌磨くん。
魔物に気づかなかったなんて、
大物になるのは間違いないな。

余韻は続く

まだまだ喜びを反芻すべく
各国実況放送をはしご中。
どの国の解説者もちゃんと理解し
日本の解説には見られないような
感情豊かな賛辞を送ってくれていて。

ユーロスポーツ

彼は真の戦士だよ。
金メダルを再び手にするために
持てる全てを出し尽くしたに違いない。

彼は見た目は繊細だけど
内面にあるのは戦士の魂だ。

彼は最後まで何一つ諦めなかった。
まったく、驚くよりほかないよ。



ロシア　（リプニツカヤ解説）

演技中、エレメンツ毎にどれだけ叫んだか・・・
でも今は、まったく言葉がないわ。
ケガをして、オリンピックの2週間前に
やっとジャンプの練習を始めたところなのに
こんな演技が出来るのは、彼だけよ。

一人で一体どんな闘いをしてきたのか・・・

NBC

ケガはかなり深刻だったけど
金メダルは絶対誰にも渡さない、
自分が手に入れるという
気迫に満ちた演技でした。

それなのにとても謙虚で・・・
彼も、彼のスケートや、演技も
人の心をわしづかみにしますね。

魂に直接訴えかけてくるというか・・・
まさに比類のないアスリートです。

氷上の嵐

至福の一夜が明けて、
お楽しみはニコニコ動画の
いろんな国の実況放送。
やっぱり今回も中国の解説が
文学的で、知性にあふれてる。

ゆづの演技終了後の第一声が
この漢詩による格調高い賛辞。
「容貌は輝く宝石のごとく
その姿はしなやかな松のごとし。
軽やかさは飛び立つ白鳥のごとく
美しさは舞う龍のごとし。」



そしてさらに、ゆづの演技を見て
思い出したという寓話も紹介していました。

「運命が、勇者の耳に低い声でささやいた。
『お前は嵐に打ち克つことは出来ない。』
勇者は答えた、『私こそが嵐です』と。」

痛み止めなしには1回転すら飛べない足で
ゆづは最後まで運命に戦いを挑んでいた。
後半言うことをきかなくなった足で
諦めずに気迫だけで戦っていた。
それは本当に、嵐のように。

中国の格調の高さを味わう一方で、
比喩もへったくれもない感情むき出しの
フランスやイタリアの解説も待ちきれない。
時間とともに続々とアップされてくるのを
わくわくしながら待っているところです。

至福の金メダル

昨日のSPの時は、昼休みを遅らせ
職場で目を盗んで、ネット観戦。
ブースの陰でヘッドフォンつけて
雄たけびをこらえるのに必死。
凄すぎる、ゆづ、凄すぎる。

今回正直なところ、楽観してなかった。
けがの回復状況についての質問には
ずっと巧妙にはぐらかしてたし
練習も短い時間で切り上げてばかりで
万全でないのは、素人目にも確か。



今日は朝イチに神社でお詣りし
テレビの前で正座してスタンバイ。
本番直前に宅急便がやってきて
マジで殺意がわいたけど
ぎりぎり演技開始に間に合って
わたしも殺人罪を無事に回避。

そして本番の演技が始まったら
途中から嗚咽がこみあげてきて
涙で画面のゆづが見えない状態。
だってドラマチックにも程がある。
その後も泣きすぎて、頭痛い。
鼻かみすぎて鼻の下は、真っ赤。

決して万全の演技ではなかったけど
だからこそ起きた奇跡だったのでしょう。
もし万全のまま本番を迎えていたら
挑戦しないのは僕じゃない、とか言って
きっとルッツやループに挑んでいたはず。
ケガのせいで無謀な挑戦を回避して
今できることに集中しきれたみたい。

試合に勝って自分に負けた
ソチの悔しい金メダルと違って
今回は試合にも自分にも勝った金メダル。
ゆづ、心から本当におめでとう。
こんなに幸福な時間に立ち会えたことに
ただただ感謝する素敵な午後です。

順調に問題だらけ

これは何も仕事に限らずだけど
懐かしの「マーフィーの法則」って
本当にその通りだと思うことが多い。
"Anything can go wrong will go wrong."
（トラブルになりそうなものは実際なる。）

それだけならまだしも、
思ってもみないようなところから
想定外のトラブルが飛んできたり。
どうにか解決したはずの問題が、
ゾンビのように蘇ってきたり。
"Anything that can't go wrong
will still go wrong."と言いたいことも。



そんな中、先日の朝日新聞の
「折々の言葉」が胸に響いた。
「今日も、明日も、明後日も、
順調に問題だらけ。」

これは向谷地悦子さんという
精神障がい者の支援をされている
元看護師さんの言葉なんだけど
ただの諦めに終わらず、
力強い覚悟が感じられて素敵。

おかげさまでわたしの日々も
「順調に問題だらけ」。
その「順調さ」を受け止めるだけの
覚悟も余裕もない日もあるけど
その時ふとこの言葉を思い出すと
少し元気になるような気がして。