ねことわたしのやわらかな日々

17年一緒に暮らした愛猫を亡くしましたが、日々のささやかな幸せを、
手のひらで温めて暮らしています。

異次元の陰陽師

2015年11月29日 11時27分00秒 | フィギュアスケート
いやもう、どうしましょう。
NHK杯のゆづのSPとFSの凄まじさ。
私も彼が16歳の時から見守ってきたけど
SPとFSをここまできれいに揃えられたのは
初めてだったから、まずそこに感動。
その上、世界最高点の雨あられ。
いやもう、すごすぎて鳥肌立ちっぱなし。

大体、フリーで、216.07点って。
総合得点で、322.40点って。
ジャンプだけで96.06点をたたき出し、
GOE(出来ばえ点)だけでも23.08点。
これって、4回転ジャンプ2本分にもなる。
そこに演技構成点が、脅威の97.20点。
「音楽の解釈」なんて9人中6人が満点だし。
感動通り越して、怖くなってしまった。

(出典 www.nikkei.com)

ジャンプの質など、技術の高さに加えて
洗練された、繊細でしなやかな芸術性と
新たに加わった、男性的な力強さ。
美しくて、鮮やかで、力強くて、キレがあって。
私たちが、若き陰陽師の術にかかったのか、
ゆづ自身が、自らの術にかかってしまったのか。
後半スタミナ不足でヘロヘロになっていた
去年までのゆづは、もういない。

こんなスコアを出してしまったら
普通の人ならもう引退してしまうかも。
この先、こんな点数を超えることは
自分でも無理だと思うのが普通だから。
でもゆづならそれを乗り越えて
更なる高みをめざすに違いない。
そしてきっと想像もできない次元へ
ポーンとたどり着いてみせるに違いない。
コメント (2)
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あなたの中の最良のものを

2015年11月22日 20時53分00秒 | 生活
カルカッタのマザーテレサの「孤児の家」には
壁にこんなマザーの言葉が書かれているのだとか。
あまりに感動してしまったから、
忘れないように、ここに残しておきます。
ネットで出回っている訳は、壁に刻まれた原文とは
違うバージョンみたいだから、私なりに訳しました。

(わたしが大切にしているマザーの本)

人はしばしば 理不尽で支離滅裂、利己的なもの
気にすることなく、ゆるしなさい

あなたが善を行うと、
利己的で不純な動機だと言われるでしょう
気にすることなく、善を行いなさい

あなたが何かをやり遂げると、
偽りの友や邪魔立てする人が現れるでしょう
気にすることなく、やり遂げなさい

あなたが正直で誠実なら、
人々はあなたを欺くでしょう
気にすることなく、誠実でいなさい

あなたが何年もかかって作り上げたものを
人はひと晩で打ち砕くでしょう
気にすることなく、作り続けなさい

あなたが心の静けさと幸福を見出せば
人はあなたをねたむでしょう
気にすることなく、幸福でいなさい

あなたが善い行ないをしても、
次の日には忘れられるでしょう
気にすることなく、し続けなさい

あなたの中の最良のものを
この世界に与えなさい
たとえそれが十分でなくても
気にすることなく、与え続けなさい

最後に振り返ると、あなたにもわかるはず
結局全ては、あなたと神との間のこと
あなたと他人の間に起きたことなど
ただの一度もなかったということを

-------------------------

最後のところが特に心に響く。
結局全ては、自分と神との間のこと。
大切なのは、それが自分の中の最良のものと
内なる神の前で胸をはれるかどうかだけ。
それさえ以外のことは何も気にしなくていい。

神さまのこと忘れてしまって、
目の前にいる人に気をとられるから、
腹が立ったり、切れたりしちゃうんだなあ。
いつでもこの言葉を思い出せるように
マザーのように揺るがない強さを持てるように
しっかりと胸に刻んでおこうと思います。
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たとえテロがあっても

2015年11月16日 22時23分00秒 | 社会
パリで起こった同時多発テロには
わたしもかなりショック。
Charlie Hebdoの一件以来
不穏なものは感じていたけれど。

私は"Charlie(シャーリー)"ではないし
いくら表現の自由とはいえ
人が大切にしているものを嘲笑するのは、
正直やりすぎだと思っていた。
でもだからといって、テロや
人を殺していい理由には絶対ならない。



まだ事件の全貌もつかめぬ土曜の朝、
フランス人の先生とこの話をしたら
さすがに衝撃を受けてはいたものの
「日本に地震があるように
フランスにはテロがあるのだから
この事件があったからと言って
パリに帰るのをやめようとは思わない」って。

最初は、なんて逞しい、と感心したけど
確かに、こんなテロの前では
運命にゆだねるしかないのかも。
わたしたち日本人が
いつか必ず来る大地震の前に
運命をゆだめて生きているように。

でもね、地震とは分かり合えないけれど
イスラム過激派とは分かり合えるかも。
そこがやっぱり、地震とは違う気がする。
価値観や背景が違う人と分かり合うのは
決して簡単なことではないけれど
それを憎しみにすりかえることだけは
しないでほしいと切に願うのでした。
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偉大なスーツの群れ

2015年11月08日 18時10分00秒 | 社会
若いころは、毎朝列になって出勤する
覇気のないスーツの群れに
嫌悪感を抱いたこともあったけど
いつの頃からか、そのスーツの群れに
尊敬を覚えるようになっていて。
それは年をとったせいなのか、
社会にのまれてしまったせいなのか。

でもね、雨が降る日も、凍える朝も
仕事で大失敗してしまった翌日も、
人間関係に苦しみ、行きたくない朝も、
後輩が自分の上司になった朝も、
降格されたり、給与カットされた朝も、
あらゆる苦しみや、不条理や、
砂をかむような日々に耐えながら
職場に向かう、その粘り強さは
やっぱり偉大なのではないかしら。

(何も背負わないみみにゃんは自由)

やりたいことも、やりたくないことも
心の中にぜんぶ静かに封印して。
「嫌なら辞めればいいのに」
「やりたいことをやればいいのに」
そうした声に波立つ心にフタをして
かっこ悪くて、イケテナイ毎日を
いろんなものを背負って、繰り返す。

きっと一人ひとり、そんな人生にも
その人なりの意味を見出し、
何かのために、誰かのために
重い足を運び続けるのでしょう。
そんな人生もアリ、というより、
とてつもなく偉大なことに思える。
それがどんなに大変なことか
若い頃より分かるようになったから。

転職を繰り返したわたしには
到底それだけのガマンはないけれど
毎朝スーツの群れに出くわすたび
がんばれ、がんばれ、と心の中で
エールを送る日々なのでした。
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体に悪いスケートカナダ

2015年11月01日 21時39分00秒 | フィギュアスケート
昨夜は、ゆづのまさかのジャンプ失敗で
見ている私も、息が止まってしまった。
3つしかないジャンプのうち2つが0点って。
まさか、まさかの6位って・・・
思わず足元がふらついてしまった。

気を取り直して今夜はフリープログラム。
ゆづの安倍晴明は、多少のミスはあったものの
これまで以上のキレと、気迫がハンパなく、
まるで何かが乗り移ったようだった。
本当に逆境に強いというか、逆境好きというか。



その後のパトリック・チャンの演技は
やはりさすが、圧巻の滑らかさ。
成熟した技とスケーティングは
王者健在を、十分に印象付けるだけの出来。

・・・なんて冷静なフリをしてみたけれど
本当はゆづの順位が気が気でなくて
胸はドキドキ、血圧も急上昇。
最後に村上大介選手の点数が出るまで
興奮しっぱなしで、倒れそうだった。
ゆづのファンをするのは、実に体に悪い。
ファンも心肺機能を鍛えておかないと。

結果、ゆづはP. チャンに次ぐ2位で
「順当」どころか、「大躍進」。
私もフラフラになりながらも
応援したかいがありました。
今季のプログラムも本当にステキだから
楽しみなシーズンになりそうです。
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