mimi-fuku通信

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【 マドンナ 】:ワールド・プレミアム・ロック・ライブ/ NHK-BShi 番組感想。

2009-06-11 01:00:00 | Pop&Jazz


 BS20周年企画:
ワールドプレミアムライブSP
 ワールド・ロック・ライブ
 
~歌姫達の競演:マドンナ~

 放送局 :NHK-BShi
 放送日 :2009年12月29日(火)午後10時~午後11時20分   (放送終了)
 放送日 :2009年 6月10日(水)午後11時~翌日午前0時20分(放送終了)

 <コンサート映像について。>

 放送されるマドンナのコンサート
 『コンフェッションズ・ツアー・ライブ』は、
 既にWow wowで数度に渡り放送され、
 市販のCD+DVD(セット)も廉価で発売されているため
 多くの方々が目にしていると思います。

 市販のDVDの帯(たすき)には、
 「2006年9月のジャパン・ツアーを最後に終了した、
 マドンナのコンフェツションズ・ツアー。
 5月21日のロサンゼルスを皮切りにスタートしたこのツアーは、
 北米、ヨーロッパ、ロシア等60公演で120万人を動員。
 1億9370万ドル(222億7550万円)の総収益をあげ、
 女性歌手としては史上最高を記録した。
 4つのパートで構成された世界最高のショウを完全収録。」
 と記されています。
 
 説明のように『コンフェッションズ・ツアー』は、
 大きく4つのショーに分かれています。
 第1部:「Equestrain Section」
 第2部:「Bedouin Section」
 第3部:「Never Mind The Bollocks Section」
 第4部:「Disco Section」 

 大まかに言うと
 第一部は、心配かけたね、元気です。~と近況報告ステージ
 第二部は、世界のことを一緒に考えよう。~とメッセージ・ステージ
 第三部は、盛り上がっていこう。~とロック・ステージ
 第四部は、みんなで楽しもうよ。
~とダンス・ステージ
 そんな感じでしょうか?

 第1部「ライク・ア・ヴァージン」 
 騎手に扮したマドンナのロデオ・シーンに注目。
 落馬で骨折した自らの事故をパロディ化して、
 <私はこんなに元気よ!>とメッセージ?
 「トラウマなんかに負けないわ。=みんなも負けないでね。」
 とのマドンナの声が聞こえてきそう危ない演出に驚き。
 ダンサー達の素敵でシャープなダンスや、
 斬新な音の洪水にも感心させらるパートです。

 第2部冒頭:放送では、
 角笛(つのぶえ)から中東諸国の歌から始まりましたが
 実際のコンサートでは各国(教会)で賛否を巻き起こした、
 スキャンダラスな十字架のシーンから始まります。
 十字架(イエス)→中東(イスラム)→政治家(パロディ)→貧困と病疫
 ただし放送ではメッセージ性が強いためか、
 ほとんどの部分がカットされました。
 マドンナがセレブと言われる本当の所以は、
 こうした社会問題と真正面から向き合う姿勢なのですが。

 第3部は一転して、
 ニューヨークの摩天楼が電飾で出現し、
 マドンナが革ジャンにギターを持って登場。
 <I  N・Y>と刺繍?されたストラップ(首の吊り下げ)。
 細かいパーツにも気を使う完全主義。
 「レット・イット・ウィル・ビー 」
 でのしなやかな動き~激しい動きへのシフトは圧巻。
 (DVDでは直後に感動的なシーンがあるのですが残念ながらカット。) 
 
 第4部が今回のハイライト。
 ~ダンスの始まりだぜ!
 とのアナウンスからローラー・スケートを履いた集団が登場。
 真っ白な衣装(スーツ・スタイル)に身を纏ったマドンナが曲が進みにつれ、
 ダンス衣装(レオタード)へと変化させ限界を超えた集団演舞が繰り広げられ、
 ラスト「ハング・アップ 」ではオーディエンスを煽りまくります。
 とても48歳(当時)とは思えないパワー&ビューティには脱帽。
 (放送されませんでしたが「ハング・アップ」の前の「ラッキー・スター」では、
 フレディ・マーキュリーばりの自己顕示を見せるのですがこのシーンもカットされました。)

 
 全21曲:2時間を超えるライブ映像が15曲:75分位での短縮放送
 (カットされることは最初から分かっていたのですが、どの部分がカットされるのかな?
 と思ったらコンサートの核になる印象的な部分の多くがカットされていました。)
 メッセージ色の高いコンサートだけに伝わらない部分が多く残念です。
 しかし情報量の多いマドンナのステージの<凄み>は、
 映像からも充分に伝わる内容だったと感じます。

 1曲ごとに設定を変えながら物語を作る演出は相変わらず。
 ・多人数の世界最高レベルのダンスチーム。
 ・最先端の音を紡ぎ出すバンド・メンバー。
 ・未来を予感させる舞台セットや照明。
 そのため膨大な資金を必要とします。
 「ファンが喜ぶためなら何でもするわ。」
 マドンナの声が聞こえてきそうなコンサートでした。
 日本公演に行きたかったな。
 正直な感想です。

 ~下記に日本公演に行かれた方々のブログ記事をリンクしていますのでご覧ください。
   (記事の多くはカラー写真満載ですが撮影許可有のコンサートでした。)

 <番組感想>

 
番組最後のMCでナビゲーターのRENAさんが、
 「世界一のショウを見ててもらうために世界一の努力をした。」
 とのマドンナの意識(言葉)を紹介。
 
 クリス・ペプラーさんの
 「難を言うとアドリブを挿む余地がないコンサート。」
 との言葉(ライブ=生感覚に乏しい)にも納得。
 ブロードウェイや劇団四季に通じる完璧に統率の取れた集団演舞。
 <コンサートではなくショー>なのだと感じる。

 マドンナの音楽1980年代の日本でも大ヒットした。
 ポップで覚えやすいメロディとキュートでセクシーなスタイル。
 しかし1990年代には大きく様変わりし、
 トラスト&テクノな音楽やエロティック&マッスルなスタイル。
 ポピュラー(大衆)からマニアック(専門的)な方向へと転進。
 多くの日本のファンは戸惑いを覚えた。

 同じく1990年代。
 スーパー・ロック・グループのU2もメッセージ性の強いロックから、
 コンピュータを駆使したテクノなポップへと方向転換。
 マドンナ同様の路線変更に日本の多くのファンが溜息をついた。

 しかし両者の変化は21世紀の音楽環境の中で大きな収穫を得ている。
 音楽ソフトからライブ・パフォーマンスへの大衆の意識変化
 ローリング・ストーンズと並ぶ最強のライブ・バンドに変身したU2。
 クィーン・オブ・ポップの座に君臨しつつも多彩な試みに挑戦するマドンナ。

 1990年代の不可思議に感じる音楽の変化について改めて思考すると、
 ・作った音楽を発表するためのライブ・コンサートから、
 ・コンサート(ショー)演出のための音楽制作へと変化。
 そんな答えは出ないだろうか?

 マドンナの1990年代の無機質で表情のない歌唱法の裏には、
 ショーの中では決して音楽だけが主役ではない
 そんな意味を感じとることもできる。
 
 U2の1990年代の偉大な2つのコンサートもまた、
 コンサートの雛形を描きながら音楽を創造した。
 そう考えると私の中での両者の変化に対しての糸が繋がる。

 過去の栄光にすがることなく未知に向かっての変化。
 未来設計(理想)のために絶えず挑戦する姿勢。
 成功のためのアイディアと惜しまぬ努力。

 言葉に尽きないほどの情報量満載のショー。
 別の機会に別の角度から記事にしてみたいと考える。
 マドンナを見ていると老けている場合ではない!
 多くの人がそう感じたはずだ。
 


 <関連番組>
 *ワールド・プレミアム・ライブ・SP ~歌姫たちの競演~
   http://blog.goo.ne.jp/mimifuku_act08/e/74a36a6c7a52b9dfc042c8ce24a12c38


 ~以下、NHKホーム・ページより記事転載。

 1980年代に衝撃的なデビューを果たして以来、
 常に新しい分野への挑戦を続けながら音楽シーンをリードしてきたマドンナ。
 2006年に行われた
 「コンフェッションズ・オン・ザ・ダンスフロア」ワールド・ツアーから、
 ロンドンのウェンブリー・アリーナでのライブを紹介する。
 曲は「エロティカ」「レイ・オブ・ライト」など。
 初期の代表曲でブレイクのきっかけとなった
 「ライク・ア・ヴァージン」も新鮮な感覚で聞かせる。

 <放送された曲目リスト>

 ~第1部:「Equestrain Section」
 1:フューチャー・ラヴァーズ|アイ・フィール・ラヴ 
 2:ゲット・トゥゲザー 
 3:ライク・ア・ヴァージン 
 4:ジャンプ 

 ~第2部:「Bedouin Section」
 5:アイザック  
 6:ソーリー 
 7:ライク・イット・オア・ノット 
 8:ソーリー(リミックス) 

 ~第3部:「Never Mind The Bollocks Section」
  9:アイ・ラヴ・ニューヨーク 
 10:レイ・オブ・ライト 
 11:レット・イット・ウィル・ビー 
 
 ~第4部:「Disco Section」
 12:ミュージック・インフェルノ 
 13:エロティカ 
 14:ラ・イスラ・ボニータ 
 15:ハング・アップ 


 【ナビゲーター】クリス・ペプラー、RENA

 <東京ドーム公演2006:リポート>
 
*MADONNA Confessions Tour 9月20日(水)@東京ドーム
 http://ameblo.jp/mimy/entry-10017341708.html

 *マドンナ:2006東京公演
 http://www2s.biglobe.ne.jp/dub/concert/madonna.html

 <京セラドーム公演2006:リポート>
 *MADONNA ~CONFESSIONS TOUR~ 9月16日(土)京セラドーム大阪
 http://www2.odn.ne.jp/~cbr04550/liveMadonna.html

 * Madonna Confessions Tour @京セラドーム大阪
  http://moonmadness.cocolog-nifty.com/uk/2006/09/maddona_confess_9395.html

コメント (2)
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