毎日食い続けた林檎が、あとわずかとなった。
毎年、青森から林檎が送られてくる。青森と言えば林檎。
送り主は、オヤジとオカンの友人のようだ。
詳しくは知らないし、聞く事もないが、
オヤジ達が旅行した時に知り合った人らしい。
もう5~6年経つだろうか?
フルムーンでもないが、オヤジ達は夏に毎年旅行をしていた。
訪れた先の青森で良い出会いがあったのだろう。
毎年送ってもらえる林檎だが、少々困った事もある。
「お返しは何にしたらええと思う?」
毎回、こちらから贈るモノに迷ってしまう。
名物がない。
全国的には無名でも、とびっきり美味しいモノがあればいいんだが、
それさえ無い。
「饅頭じゃねぇ~」
結構地元では有名だと思うが、林檎のお返しが饅頭ってのも・・・
山陰の方に親戚が居て、昔はよく梨やカニなどを送ってもらった。
当時はカニの味も分からず、また大人達だけで食べていたのだろう。
カニを食った記憶は残念ながらない。
梨は段ボールで1箱、ドーンと送ってもらっていたので、
大人数の家族であったが、4~5個ぐらいは1人ずつ分けられた。
当時の食卓にはテーブルではなく、卓袱台の大きいバージョンといった
机が置かれたいた。
そして、引き出しがついている。
各自、座る場所が決まっていて、
その引き出しの中に、茶碗や箸、大人達は湯呑みまで入っていた。
毎年送られてくる梨。
段ボールの中からオカンが取り分けて渡してくれる。
緑色の紙で覆われた梨。
それを大事に引き出しにしまう。
いつ食べるかは、個人の判断に委ねられる。
が、弟はいつも貰った時に、食べ終っていた。
「年上なんやからぁ~」
僕が食べようとした時には、何故か弟にも分けていた。
半泣きの僕。
でも、次の朝ごはんを食べる時、引き出しを開けると、
食べて減ったはずの梨が、何故か増えている。
誰が入れてくれたのか調べる事もなかったが、
そんな気づかいをしてくれた事を、嬉しく思ったものだ。
今年の林檎も、もうすぐ食べ終る。
僕自身、一度も逢った事のない人からの贈り物。
毎日食べながら、昔の事が鮮明に甦った。
毎年、青森から林檎が送られてくる。青森と言えば林檎。
送り主は、オヤジとオカンの友人のようだ。
詳しくは知らないし、聞く事もないが、
オヤジ達が旅行した時に知り合った人らしい。
もう5~6年経つだろうか?
フルムーンでもないが、オヤジ達は夏に毎年旅行をしていた。
訪れた先の青森で良い出会いがあったのだろう。
毎年送ってもらえる林檎だが、少々困った事もある。
「お返しは何にしたらええと思う?」
毎回、こちらから贈るモノに迷ってしまう。
名物がない。
全国的には無名でも、とびっきり美味しいモノがあればいいんだが、
それさえ無い。
「饅頭じゃねぇ~」
結構地元では有名だと思うが、林檎のお返しが饅頭ってのも・・・
山陰の方に親戚が居て、昔はよく梨やカニなどを送ってもらった。
当時はカニの味も分からず、また大人達だけで食べていたのだろう。
カニを食った記憶は残念ながらない。
梨は段ボールで1箱、ドーンと送ってもらっていたので、
大人数の家族であったが、4~5個ぐらいは1人ずつ分けられた。
当時の食卓にはテーブルではなく、卓袱台の大きいバージョンといった
机が置かれたいた。
そして、引き出しがついている。
各自、座る場所が決まっていて、
その引き出しの中に、茶碗や箸、大人達は湯呑みまで入っていた。
毎年送られてくる梨。
段ボールの中からオカンが取り分けて渡してくれる。
緑色の紙で覆われた梨。
それを大事に引き出しにしまう。
いつ食べるかは、個人の判断に委ねられる。
が、弟はいつも貰った時に、食べ終っていた。
「年上なんやからぁ~」
僕が食べようとした時には、何故か弟にも分けていた。
半泣きの僕。
でも、次の朝ごはんを食べる時、引き出しを開けると、
食べて減ったはずの梨が、何故か増えている。
誰が入れてくれたのか調べる事もなかったが、
そんな気づかいをしてくれた事を、嬉しく思ったものだ。
今年の林檎も、もうすぐ食べ終る。
僕自身、一度も逢った事のない人からの贈り物。
毎日食べながら、昔の事が鮮明に甦った。