
スカッと晴れた金曜日
時は午前11時。
今日は突然会議に徴集された。
私は金曜日に行われる会議が好きではない。
しかも、突然アポなしで徴集されるのは大嫌いだ。
なんと言っても、個人的に何も準備が出来ていないからだ。
今回特別出演を依頼された理由は、
海外支店に支払うコミッションのパーセンテージを聞かれたときに
誰かが答えなければならない
から。
コミッションを管理するのは私の仕事だ。
しかし、
そういうことって、マネッジメントが知っていなければ
ならないのではなかろうか。
「嫌だ」
とも言えるはずもなく、渋々会議に特別参加する。
会議はドイツ支店とのテレカンファレンスだった。
テレカンファレンスとは、単に電話をスピーカーフォンにして
顔は見えないが、あたかも全員が同じ場所にいるかのごとく
意見を言い合う会議のことだ。
滑稽なのは、スピーカーが小さすぎて相手の声が聞きづらく、
仕舞いには大声で話さなければならないという事実だ。
大声で話し合う会議って結構疲れる。
会議は最初っからコミッションの話ではなく、
私が全く訳がわからないところから始まった。
どんな会議に参加していても、自分に関係がない、または
興味がないとわかった時点で、私は妄想してしまう悪い癖がある。
たいてい考えることは、食べ物のことだ。
今日は「ランチには何を食べるべきか」というトピックが出来上がっていて、
サンドイッチを作って食べる自分や
ラーメンを作って食べる自分を
シュミレーションして楽しんでいた。 ←馬鹿炸裂
と、その時何かが私の脳を激しく揺さぶった。
どこからともなく漂うフレンチフライとケチャップのかほり。

私はフレンチフライをケチャップで食べるのが大好物だ。
壁越しに誰かがランチを食べているらしかった。
妄想からすっかり戻ってきて、
今度はその芳しい香りに陶酔し始めた。
時間も時間で、空腹で気が狂いそうだ...
というよりも気が遠のきそうだ。
結局、その会議ではコミッションの話など全く出ず、
一体何のための徴集だったのだろう...
やれやれと言う感じに重い腰を上げると
マネッジメントのボブが
「あの。ケイエスさん。」
と呼び止める。
しまった。
妄想で爆走がばれたか。
「悪かったね。お昼どきに。」とボブ。
「大丈夫です。気を使っていただいてありがとう。」という私にボブは
「いやね、なんだかとても脱力していたので大丈夫かなと思って。」
私は心も体もどっかに行ってしまっていたらしい。
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Have a nice weekend!
↓ ↓ ↓

いつもありがとう。