新型コロナウイルス感染拡大を防止するため、人びとは日本だけでなく海外でも「STAY HOME」を強いられました。
家にいる間、以前から引きこもっていた当事者は、どんな思いでいたのでしょうか。
まず学校の場合です。
ふつう多くの不登校の児童生徒は、友だちが登校しているとき、自分だけが休むことにある意味の「負い目」を感じて家にいます。
その点で、「休みの日や夏休みのような長い休みには、安心して休める」という思いの子が多かったようです
だから学校の臨時休校が終わったときには、数は多くはないですが、「ずっと休校のままがよかった」という感想を持った子がいました。
つぎに、学校以外に目を向けると、「STAY HOME」の期間中のいわゆる「ひきこもり」の人たちはどうだったのでしょうか。
じつは、女性についていえば、「引きこもり」の人は、「家事手伝い」や「主婦」という言葉に隠れてしまいますが、潜在的に少なくない数になります。
その人たちにとっては、オンライン会議システムを使い、当事者同士が交流することが可能になりました。
「リアルが好き」「交流相手の表情がわかりにくい」という声がありましたが、一方で、一歩も家を出れない人や遠くに住んでいてもオンラインなら交流しやすかったようです。
彼女たちの中には、「世界で『家にいる』が呼びかけられたので、安心して引きこもりができた」という感想をもった人がいます。
「〝離れていてもつながろう!″というメッセージが広がっていたが、誰ともつながることのできない私はつらかった」という声もありました。
引きこもりは人とつながりたくないと思われがちですが、本当は、共感できる人との出会いを必死で求めているのです。このことをより強く自覚できた」
人にとって、「会うことができない時間」は「会いたいという気持ち」を色づけ、くっきりとさせ、高めるのです。
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