箕面三中もと校長から〜教育関係者のつぶやき〜

2015年度から2018年度に大阪府の箕面三中の校長を務めました。おもに学校教育と子育てに関する情報をのせています。

こんなときこそ読書がある!

2020年04月19日 08時25分00秒 | 教育・子育てあれこれ
きのうのブログでは、「活字が体に入ってくる」というタイトルで記事を書きました。今回は、その続きです。

新型コロナウイルス感染予防のため、学校は休校で児童生徒は家にいる時間が多くあります。

 

こんなときこそ、文学全集などにチャレンジするなど、読書をすることできます。

 

ふだんの生活ではゆっくりと本を読む時間はとれません。

 

たとえば、以前にこんな中学生の例があります。

 

その生徒のふだんの生活は、朝から学校に登校して、1限から6限まで学習。そのあとは、部活(吹奏楽部)の練習を下校時間まで。急いで家にかえって、あわてて夕食をとり、その後は学習塾へ通い、帰ってきてから学校の宿題などをこなす。

 

夏休みでも、朝から午後も通して演奏練習。その後、夕方の地域のまつりで招待され演奏を披露して家に帰ると今度は学習塾。帰宅が午後10時・・・。

 

いまの、とくに中学生の1日は、ほんとうに「忙しい」のです。

 

5月6日(予定)まで休校の間、学校での授業はないですし、部活もない、塾もオンライン授業なので、まとまった時間がたくさんとれます。

 

各自治体では、休校中の児童生徒のために「授業配信」を提供している市町村も多くなっています。

 

それを活用しながらも、余った時間はまだあるというのが今回の休校措置です。外へ出歩くこともお勧めできません。

 

そこで、その時間の一部を読書にあてるのは、ほんとうにいい方法です。


ところが、休校中の過ごし方として、子どものために読書を勧める配信(たとえば、学校司書が、「おすすめ本」をウェブページにのせて発信)している自治体は、私が知る限りあまりないように思います。


 

読書については

いま、各界で活躍されている人(研究者、企業経営者、スポーツ選手など)のなかには、濃密な読書体験をもっている人が多くいます。

 

読書は、想像する以上にどもの成長に与える影響は大きいのです。

 

休校の期間を、「本と友だちになるきっかけにしてみてはどうでしょうか。

 

とくに、中学生は発達段階とともに、内省的思考が深まってきます。読書をしながら、自分を見つめることができます。

 

きのうのブログで私の経験を書いたように、読書が自分の生き方に重要な影響を与える場合もあります。

 

ほんとうは、読んだ本について感想を友だちと語り合うことができればより好ましいと思います。

 

この活動は、「ビブリオバトル」として、いま静かなブームとなっています。

 

この時期、語り合いは無理でも、自分が行った読書体験は、その子の内面を耕していくことができます。

 

ぜひ、この休校期間中に、読書の時間を設けてほしいと思います。

 



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