
学校教育には、児童生徒に対する教育評価があります。
評価にはいろいろあり、奥の深いものなのですが、評価といえば「成績評価」を思いつく人も多いのではないでしょうか。
教員が生徒の成績をつける評価方法としては、絶対評価と相対評価があります。
絶対評価とは、指導目標を一人ひとりの児童生徒がどの程度達成したかを5段階(1〜5)や10段階(1〜10)の数字にします。
10や5は指導目標にすべて達しているということで、いわゆる満点を意味します。
極論でいえば、クラスの全員が満点なら全員に10、5がつきます。
一方、相対評価は学習の結果の高い子どもから並べていき、クラスの人数にあわせて最高の10や5がつく子は何人と決まっていて、必然的に10〜1、5〜1のどれかの数字がつくことになります。
その意味で、相対評価は他者との比較でつく評価になります。
そうなると、どうしても人はは他の人と自分を比べることになります。
他と比べると、全体の中で自分がどこにいるかがはっきりするのです。
しかし、比べても自分の力が変わるわけではありません。
比べて悲しむと自分を失い、比べて喜ぶと人を傷つけるたいう側面が、他者との比較の弊害としてあります。
競争が起こりやすく、平穏な心情が保てなくなる場合も起こります。
人の生き方に当てはまれば、人と比べると何に努力するかという、自分の課題か見えにくくなるのです。
絶対評価の場合は、前は6だったので目標に対して6割だったけど、今回は8がついたから8割まで伸ばすことができた。
人との比較ではなく、自分のがんばりの成果を確かめことができます。
そもそも、人は生きているだけで、その人、その人の価値があり、それは不動のものです。
人と比べる必要はないと、私は年齢を重ねるほどその思いが強くなります。
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