言語空間+備忘録

メモ (備忘録) をつけながら、私なりの言論を形成すること (言語空間) を目指しています。

回転行列の導きかた

2010-10-24 | 日記
 「回転行列の覚えかた」にコメントをいただきましたので、

 この際、回転行列の導きかたについても、書いておきます。



 導きたい式 (回転行列の式) は、これ (↓) です。



R(θ) = | cosθ -sinθ | …… (*)
| sinθ  cosθ |



 xy 平面上の回転を考える。

   x 軸方向の単位ベクトルを ex (e sub x, e の右下に小さく x と書く)
   y 軸方向の単位ベクトルを ey (e sub y, e の右下に小さく y と書く)

と定義すれば、

 それぞれの単位ベクトルを xy 平面上で (反時計まわりに) θ 度回転すると、

   ex は 座標 ( cosθ, sin θ) に、
   ey は 座標 ( -sinθ, cosθ) に移動

する。これは次の式で「まとめて」書ける。



R(θ)×( ex, ey ) = | cosθ -sinθ |
| sinθ  cosθ |




 ここで、( ex, ey ) は単位行列 E であるから、

   R(θ)×( ex, ey ) = R(θ)×E = R(θ)

 したがって、式 (*) を得る。



 ここで、xy 平面上にあるすべての点は ex と ey の合成ベクトルで表せるから、式 (*) は xy 平面上のすべての座標について、反時計回りにθ度回転したあとの座標を与える式である。すなわち、式 (*) は回転行列の内容 (成分) を示す式にほかならない。

(証明終)



■追記
 この証明は私が大学入試 (模試等ではなく本番) の際、試験場で考えたものです。なにかの文献に載っていたものではありません。したがって、「正しくない」可能性があります。試験等でこの証明を用いるのであれば、本当にこの証明で「正しい」のか、自分で確かめてください。
 結果が正しいことは私が確認していますが、「たまたま」正しい結果 (=成分) が得られたのかもしれません。
 なお、入試では証明は要求されておらず、回転の計算 (…を用いた処理) が要求されていたにすぎません。つまり、試験官 (採点者) は私の証明の当否を判断していません。

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