へんくつゃ半睡の「とほほ」な生活!

 奇人・変人・居眠り迷人。医療関連を引退⇒
某所で隠遁準備中。性質が頑な、素直ではなく、
偏屈でひねくれています。

【読】杉浦日向子の江戸塾特別編@時代小説

2008年10月14日 | 時代小説

な世界をいとおしむ杉浦日向子と九人の仲間による

目からウロコの江戸ばなし

【杉浦日向子の江戸塾  特別編】PHP研究所 ¥1,500(税別)

 

●江戸の「冷や水」には砂糖が入っていた。
●蕎麦にネギを入れて食べるのは田舎者。
●江戸っ子は水がわりにを飲んでいた。
●「あぶたま」は男と女が寄り添って食べるもの。
●商売も色事も女性上位
隠居は遊びの最たるもの。
●粋は常に過去形で語られる。
●結婚相手には熟女が選ばれた。
●上座に座るのはいつも「かかあ」だった。


 など、意外な事実が目白押し!

 

田中優子さんと杉浦日向子さんの対談から

「蕎麦にネギを入れるのは田舎者」
・・・
田中「それから江戸といえば、蕎麦ですね!。」
杉浦「安永の頃(1772~1781)には蕎麦番付も出てますし、
   黄表紙*1にも蕎麦論争がよく出てくる。」
田中「ただ、もいまと違って、わりとぶつぶつ切れたもののようでした。」
杉浦「切り込みに近いんじゃないですか。江戸っ子は、蕎麦にはネギよりも
    陳皮*2や大根おろし、七味唐辛子を入れることを好んでいた。
   ネギを入れるのが一般的になったのは明治以降だそうですね。
    江戸っ子は、盛りにネギを入れるのは田舎者だと言ってます。」
田中「陳皮なんか入れてたんですか!。」   
・・・
*1 黄表紙=江戸時代の草双紙の一種。表紙が黄色かったことから、この名がある。
*2 陳皮(ちんぴ)=みかんの皮を干したもの

 

杉浦 日向子(すぎうら ひなこ)1958年11月30日 - 2005年7月22日夭折
日本の漫画家、江戸風俗研究家。稲垣史生に時代考証を学ぶ。
NHK総合テレビ「コメディーお江戸でござる」では江戸の歴史、風習についての解説コーナーを担当していた。
呉服屋の孫娘として生まれたこともあり、普段から着物を着ていることが多かった。
銭湯好きでもあり、銭湯研究から「路上観察学会」にも参加した。
また、無類の蕎麦好き(蕎麦屋好き)で、仲間と「ソ連(ソバ好き連)を立ち上げ、その中心として活動した。

 

杉浦日向子女史の著作一覧は、コメント覧に追記いたしました。

 

田中 優子(たなか ゆうこ)1952年生まれは日本の研究者。法政大学社会学部教授。
法政大学教授を経て、現在は社会学部教授。近世文化の研究にとどまらず、近年は江戸時代の社会・文化

など幅広い分野での研究を行っている。2005年、紫綬褒章を受賞した。

 

 ほかに・・・

■軽く一杯、が粋な飲み方 奥本大三郎 述
●どんぶり物をかき込んで 田中優子 述・・・グルメ事情
■蒲焼きは革命的な料理法 奥田幸彦 述
●共感と発見の妙がある世界 田辺聖子 述・・・川柳!
■結果は二の次、過程を楽しむ 田中優子
●余裕から生まれるマイナスの美学 泉麻人 述
■恋に仕事に大忙し 林真理子
●無駄なく豊かで合理的 石川英輔 述
■絵師はお江戸の人気商売 高橋克彦 述・・・浮世絵!

 

単行本未収録の対談原稿、続々発見!  

杉浦日向子の江戸塾  特別編】PHP研究所 ¥1,500(税別)

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9 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (アマモリ)
2008-10-14 00:59:41
こんばんは(^-^)

読んでみたい本です。
なかなか興味津津!
返信する
Unknown (torisan)
2008-10-14 06:32:31
おはよございます。
なるほど。ねぎいれるいなかっぺでーす!

おもしろそうですね。ご紹介ありがとございます。
返信する
Unknown (inkyo)
2008-10-14 08:25:17
おはようございます。

杉浦さんは、「コメディーお江戸でござる」に出演していたとき、話が面白くよく観ていましたが、あっけなくお亡くなりになり、残念です。

会津にいたとき、福島や山形の蕎麦を食べ歩きましたが、一家言ある人が多いのも蕎麦ならではですね。

会津の高遠そばは、辛み大根のしぼり汁を入れて食べますが、信州高遠から会津藩に転勤?した保科氏が蕎麦職人を連れて行き、この食べ方を広げたそうですが、なかなか美味しいそばの食べ方でした。

>隠居は遊びの最たるもの。・・肝に銘じます。
返信する
Unknown (へんくつゃ 半睡)
2008-10-14 10:26:41
あまもりさま、とりさま、ご隠居さま。 ぉ早うございます。
会津の黒い蕎麦と大根がちがう辛みがぃ~ぃですね。っる・・・。oO

♪杉浦女史「隠居は遊びの最たるもの」発言を聞いて6年前に隠遁しかけたのですが・・・
返信する
Unknown (one20020530)
2008-10-14 11:08:44
杉浦さんの本で、蕎麦だけの本があり、各地の(特にお江戸)、
蕎麦屋が出てきます。
それぞれ、ウンチクが語られていますが、100%は同調できません。
それでも、当時いい店は、彼女と取り巻きで、行ってたようです。
さっき、探したが、行方不明?

代わりに、季刊「新そば」と言う、小雑誌があったのでみると。
なんと、発行所が名古屋!
てっきり、東京の本やかと、思っていました。
(株)北白川書房:名古屋市東区泉1-16-20
  (電話)052-961-0758
  (FAX) 052-961-6019

多分、承知のことと思いますが、お節介まで(∵)
返信する
Unknown (へんくつゃ 半睡)
2008-10-14 11:24:46
♪ワン大人さま 情報提供ありがとうございます。杉浦女史の出版物一覧。

江戸へようこそ(1986年、筑摩書房)
路上観察学入門(赤瀬川原平編 1986年 筑摩書房)
大江戸観光(1987年、筑摩書房)
江戸アルキ帖(1989年、新潮文庫)
ウルトラ人生相談(1990年、朝日新聞社)
その日ぐらし 江戸っ子人生のすすめ(高橋克彦との共著 1991年 PHP研究所)
江戸戯作(神保五弥との共著 1991年 新潮社, 新潮古典文学アルバム)
杉浦日向子のぶらり江戸学(1992年、マドラ出版)
東京イワシ頭(1992年、講談社)
路上探検隊 讃岐路をゆく(1993年 路上観察学会 JICC出版局)
呑々草子(1994年、講談社)
入浴の女王(1995年、講談社)
対談 杉浦日向子の江戸塾(1997年、PHP研究所)
ソバ屋で憩う(杉浦日向子とソバ好き連編著 1997年、BNN)
東京観音(荒木経惟写真 1998年 筑摩書房)
大江戸美味草子(1998年、新潮社)
いろはカルタに潜む江戸のこころ・上方の知恵(藤本義一との共著 1998年 小学館)
お江戸風流さんぽ道(1998年、世界文化社)
一日江戸人(1998年、小学館文庫)
奥の細道俳句でてくてく(路上観察学会との共著 2002年 太田出版)
もっとソバ屋で憩う(杉浦日向子とソ連 2002年、新潮文庫)
お江戸でござる(2003年、ワニブックス)
ごくらくちんみ(2004年、新潮社)
4時のおやつ(2004年、新潮社)
隠居の日向ぼっこ(2005年、新潮社)
杉浦日向子の食・道・楽(2006年、新潮社)
うつくしく、やさしく、おろかなり 私の惚れた「江戸」(2006年、筑摩書房)

※手元の一覧ですので、お気づきの方はご教授戴ければ幸甚です。
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Unknown (one20020530)
2008-10-14 17:52:57
そう、そう、「ソバ屋で憩う」でしたね。
ソ連と言うのは、今でもsるのでしょうか?

この中の蕎麦屋で、このあと食べたところもあります。
都合で出かける時は、これを見て、蕎麦屋を確認して居ました。
結構、移転などで空振りしないように。

それにしても、短期間に、随分と本を出していますね。
調べる時間もいるでしょうから、大変な労力です。
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Unknown (へんくつゃ 半睡)
2008-10-14 18:46:56
♪ソバ好き連は、平成3年(1991)年、杉浦日向子さんが蕎麦屋での癒し(リラクゼーション)という道楽に気付いたときに芽吹いた、同好の集いである。
杉浦さん夭折後に発展的解散。元メンバーは十数名。共に蕎麦屋への愛を育んで現在に至るようです。
返信する
Unknown (one20020530)
2008-10-14 20:57:12
情報、ありがとうございました!
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