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強勢音節等間隔(2)

2016年05月08日 00時14分00秒 | 英語
前回は、音節とは何か、拍とは何か、そして、日本語においては拍が等間隔に発声されるのに対し英語はそうではない、という所までお話ししました。

では、英語の発声はどのようになされるのでしょうか?答えは、「強勢が置かれる音節どうしが等間隔に発声される」のです。

さて、「強勢」という言葉が出てきましたが、これって何なのでしょうか?専門的な解説は私にはできませんが、簡単にいうと”強く発音する”ということです。

で、この英語における強勢にも幾つか種類があって、まず一番お馴染みなものを挙げると、一つの単語の中で特定の1つの音節に強勢を置く(強く発音する)、「語強勢」と言うのがあります。簡単にいうと”単語のどこにアクセントがあるか?”という、センター試験の発音問題でも出題される、例のアレですね。説明は不要でしょう。

ただ、1点だけ参考までに注意しておくと、日本語における(語)強勢は音の”高低”、つまり、音の上げ下げ(イントネーション:抑揚)によって付けるのに対し、英語における(語)強勢は音の”強弱”、つまり、強く息を吐いて発音するかどうかによるものである点が異なります。昔、かの松本道弘さんの著書の中で、前者を”紙風船を軽く上に叩く感じ”、後者を”水風船を下に叩きつける感じ”と表現されていたのを読んだことがありますが、分かり易い例えだと思います。英語の強勢とは、”パッ”と強く息を吐いて発音することなのです。

少し脱線しましたが、続けます。英語では語強勢の他に「文強勢」と呼ばれるものがあります。まあ、両者はほぼ一致すると考えていいと思いますが、文強勢とは、単語が並んで文となった場合に、文を構成する複数の単語のうち、意味や内容、役割の重要度によって強勢を置く単語と置かない単語が出てくることを言います。文の中で強勢が置かれる可能性がある単語を”文強勢を持つ”単語、強勢が置かれる可能性が無い単語を”文強勢を持たない”単語、というふうに呼んでいる文献もあります。

注意深い方はお気づきだと思いますが、強勢を置くか置かないかは本来は”音節”ごとの話のはずなのに、上では”単語”と書いてしまいました。この辺が少々ややこしいというか学問的に厳密な話は私もできないのですけど、大雑把にいうと、文強勢を持つ単語は、その単語の「語強勢」が置かれる音節をそのまま強く発音する(一音節の単語ならその単語そのもの)、と考えていいようです。

では、文強勢を持つ単語と持たない単語、すなわち、文の中で強く発音される音節を持つ単語とそうでない単語とは何なのか?ということが問題になりますが、これがいわゆる「内容語」と「機能語」と呼ばれる区分に相当します。

後者は冠詞、人称代名詞、関係代名詞、助動詞、前置詞、接続詞などの、内容よりは機能に重点が置かれる単語のことで、これらは基本的には文の中では弱く発音されます。つまり、文強勢が置かれることはない。これ以外の、まあ大雑把に言えば普通の単語というのは、文の中でそれなりに重要な内容、意味を含むので、それらの単語は語強勢音節部分をちゃんと強く発音する、つまり、文強勢が置かれることになります。

で、またまた少し入り組んだ話をすると、上記の「機能語」に分類される単語にはそもそも語強勢を置く音節はあるのか・ないのか、また、「内容語」に分類される単語の語強勢音節はいかなる場合にも文強勢が置かれるのか、という疑問が生じると思いますが、この辺になると私も専門家ではないので正確な解説はできません。ただおそらくは、機能語には強勢音節を持たないものが多いと思われますし、後者については、さらに「イントネーションの核」というような、1つの文の中で最も強調される内容語という概念があって、それとの優劣はあるものの、発音のリズムという意味では内容語の語強勢音節は常時強く発音されると考えていいような気がします。

今回はこれくらいにしておきます。文字だけでウダウダ書いてしまって分かりにくいとは思いますが、他のサイト等もご参考にしながら理解を進めてみてください。まあ、細かいところはともかく、今回の話の肝は、

1つの文の中には、1単語内の強勢音節(語強勢)を通常通りに強く発音する内容語と、強勢を置かずに弱く発音する機能語とが現れる

ということです。これが理解できれば良いと思います。



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