【はじめに】
昨年の年末にリホームしたクリニックに行ったら、入り口に胡蝶蘭を4鉢並べていました。先生に「見事な胡蝶蘭ですね! 私は30年以上育てていて、毎年花が咲きます。胡蝶蘭の寿命は50年以上だそうです。」と言うと、「誰も貰ってくれないので、処分に困っている。一鉢貰ってくれませんか?」と仰ったので、頂きました。
数日後、電話が掛かってきて、「残りの三鉢も貰ってくれませんか?」と言われたので、手押し車を押して頂きに行きました。先生が「申し訳ない!申し訳ない!」と何回も仰るので、恐縮してしまいました。
花は直ぐに切りました。妻が近所の奥さん達に配って、皆さん花瓶に生けたそうです。
【私の経験】
私は1986年頃から『37年間』胡蝶蘭を育てています。最初の株は、近くに有った小さな花屋さんから、売れ残ったのを頂いたと記憶しています。 その花屋さんは、胡蝶蘭の育て方を知りませんでした。試行錯誤で私流のやり方で育てて来ました。 (現在は、胡蝶蘭の育て方をインターネット上で種々/丁寧に教えてくれています。)
私の妻は花が大好きです。街の商家の出なので→→『土いじり』の経験が無く→→庭付きの家を建てた当初は、植物を育てるのは私の役割でした。今では、『土いじり』が出来ます。
【用語】
本書では次の用語を使用しています。
★ 胡蝶蘭=ファレノプシス
★ 茎 :葉がついている茎
★ 花茎 :花がついている茎
★ 節 :花茎に白っぽいリング状の物が有ります。茎から二番目のリングまでを第1節、・・・三番目から四番目のリングまでを第3節と呼びます。
★ 高芽 :花茎に葉と根が生えてきたものを『高芽』と呼びます。
★ 根腐れ :根腐れすると、根が黒く変色します。
★ 肥料の三要素 :Nは窒素、Pはリン酸、Kはカリウム 洋ラン用の肥料は『N-P-K:6-6-6 ビタミン入り』です。
【胡蝶蘭の寿命は?】
胡蝶蘭は多年草で、寿命は『50年』とか『60年』と言われています。 私は『37年間』育てていますが、まだまだ元気なので寿命は『60年』以上かも知れません。多分、私よりも長生きしそうです!
花の寿命は1ヶ月~2ヶ月ほどです。切り花にしても、結構長く咲いています。
【最適温度】
人間が快適だと思う温度が、胡蝶蘭にとっても快適なんです。 北海道の住居では、一日中暖房するので、我が家(神戸市)よりも元気に育てられるそうです。
★ 最適温度 :18℃~25℃
★ 生育温度 :15℃~28℃
【開花時期】
我が家の胡蝶蘭は、2月頃に花茎の下の方から開花が始まり、4月頃には花茎の先端まで開花します。先端まで開花したら、花茎を切って花瓶に差して楽しみます。
第3節の上で花茎を切ると、四番目のリング状の所から花芽が出てきて、翌年花が咲きます。
【育てるポイント】
胡蝶蘭は、可憐な花を咲かせるので、『か弱い』様に思われるようですが、結構・生命力が強い植物です。 普通の植物とは多々違いがあります。
剪定ハサミの殺菌 :剪定ハサミを使用する時は、必ず殺菌しましょう! 私はタバコを吸うので、ライターで刃先を焼いています。
胡蝶蘭に直射日光を当てるのは厳禁です。 我が家では南向きの部屋のガラス窓の内側に鉢を置いて、レースカーテン越し(ごし)に光を当てています。 2年ほど前から、妻がカーテンを開けて二、三時間直射日光を当てているのですが→→葉が青々と元気になり→→花芽が三つも出た株が有ります。
『水遣り』は後述します。 エアコンを使っている部屋では→→部屋の湿度が低下するので→→葉の表と裏に水を噴霧器で吹き付けるのが良い様です。 我が家では冬、灯油ストーブを使っているので、噴霧はしていません。
どんな植物を育てる場合も、植物が元気で、生育する温度の時に肥料をやるのが基本です。前述の様に、胡蝶蘭の生育温度は『15℃~28℃』です。 施肥の要領は後述します。
弱点❶ 直射日光 :直射日光が当たる所に置くと、胡蝶蘭は枯れてしまいます。
弱点❷ 根腐れ :鉢受け皿は常に乾燥している状態にして下さい。
弱点❸ 肥料過多 :胡蝶蘭はチョットしか肥料が要りません。
【頂いた後の最初の植え替え】
花屋で売っている胡蝶蘭は、樹脂製の3号程の種苗ポット(直径9cm)に一株づつ植えて、大きな鉢に二株か三株入れています。 花を2ヶ月ほど鑑賞したら→→花茎を切って→→5号か6号の鉢に→→一株づつ植え替えましょう!
種苗ポットから取り出したら→→黒く変色した根や枯れた根を切って→→用土はそのままにして→→植え替えて下さい。 次に書きます「植え替え要領を参考にして下さい。
【植え替えの要領】
四、五年すると水苔が黒ずんで/劣化しますので、植え替えてやりましょう! この時、鉢を大きな物と取り換える必要は有りません。
古い水苔を全て除去して、枯れた根、根腐れした根(黒く変色した根)を剪定ハサミを使って除去します。鉢底に少し水苔を入れ、根が水苔を抱く様にしたのを鉢に入れます。鉢の中央に株が来る様に、水苔を入れていきます。 鉢の底の方は水苔を『密』に入れる必要は有りませんが、鉢の上部は指先で水苔を強く押し込んで→→『密』にして→→株を固定させます。
私は乾燥した水苔で植え替え、植え替えた後にタップリ水を遣ります。プロは水に浸した水苔を使用する様です。
新しい葉が出ると、下の葉が枯れます。四、五年すると、茎の葉の付いていない部分が長くなってしまい、安定性/見た目が悪くなります。 (多分10年もすると、棕櫚(しゅろ)の様に、茎の先端に葉が茂る様になってしまいます。)
一番下の葉が鉢の天辺になる様に、茎の下部を切除します。(切断した茎から根が出ていても大丈夫です。) そして、上述の要領で植え替えします。 長すぎる根は適当に切断して、水苔の中に押し込みます。
《鉢について》 私は6号の鉢を使用していますが、5号でも良いと思います。6号鉢の上部の内径は18cm、5号は15cm程です。通気性を良くする等の為に、胡蝶蘭用には鉢の高さは内径の半分(1/2)程度が好ましい様ですが、そんな鉢は手に入りません。なるべく、背の低い鉢を買われるべきです。
胡蝶蘭には、通気性が良いので素焼きの鉢が好ましいと言われていますが、私は居間で育てているので、文様の付いた陶器の鉢を使用しています。
《水苔について》 私は、昔はニュージーランド産を買っていましたが、年金生活に入ってから、コーナンのメキシコ産の安い水苔(1kg入り)を使用しています。アマゾンからも入手出来ます。アマゾンの最近の価格は1kg入り=2,483円、500g入り=1,644円ですが、納期が『1ヶ月程』も掛かります。コーナンの店舗に行くと、10%以上高いですが、直ぐに買えます。
メキシコ産には『粉状』の物が混入していますが、ニュージーランド産には少ないです。私の経験ではニュージーランド産の方が根を水苔で包み込むのが簡単なので、お金のある方にはニュージーランド産を推奨します。国産の水苔も市販されていますが、私が手を出せない価格です。
1kg入りの水苔で、6号鉢だと『10鉢』ほど植え替える事が出来ます。
【水遣り】
胡蝶蘭は、厚い葉や茎に水を溜めるのか?乾燥に強い植物です。寧ろ、水のやり過ぎによる根腐れが問題です。
胡蝶蘭は乾燥に強い植物でから、頻繁に水遣りする必要は有りません。10日間ほど家を留守にしても大丈夫です。 我が家では、水苔が乾燥したらタップリ水遣りします。鉢から水が滴ら無くなったら→→鉢受け皿に戻します。 受け皿に水が溜まった状態で放置すると『根腐れ』します。
寒くなったら午前中に水遣りします。極寒の時期は微温湯(ぬるまゆ)を与えています。
【施肥】
花屋さんの説明書には「肥料を与える必要は無い」と書いているケースを見掛けますが、私は以下に示す時期以外に肥料を与えています。 弱った株に肥料を与えてはいけません。
私は、適当な時期に水苔が乾燥したら→→ハイポネックスの洋ラン用原液タイプを『2,000倍以上』に薄めて→→鉢底から水が滴るほど、タップリとやっています。
・・・ 肥料を与えてはいけない時期 ・・・
★ 植え替え後 :植え替え後・1ヶ月間
★ 開花時期 :2月~4月頃
★ 超高温の夏季 :35℃以上
★ 花屋から購入した後 :花屋さんの説明書には「最初の植え替えから1年間~2年間は肥料を与えなくて良い」と書いていましたが、新しい葉が出て来る様になったら、肥料を与えています。
(注記 :ハイポネックス) 『ハイポネックス』は(株)ハイポネックスジャパンがアメリカのハイポネックス社(現在は、スコッツ・ミラクル・グロー社)から輸入して販売している商品です。粉末と液体が有り、液体には原液(薄めて使用する)タイプとストレート・タイプが有ります。私は、洋ラン用原液タイプを『2000倍以上』に薄めて使用しています。
ハイポネックスには洋ラン用(N-P-K:6-6-6 ビタミン等)、一般植物用(6-10-5)、観葉植物用(7-4-4)、野菜・ハーブ用(6-6-6)等の種類があります。
【増やし方】
花が終わって(散って)も花茎を(切らないで)其の儘(そのまま)にしておくと、花茎に『葉と根』が出て来る事が有る様で、これを『高芽』と呼ぶ様です。 胡蝶蘭は高芽を水苔に植えて増やす様です。
私はまだ高芽の経験が無いのですが、今年は挑戦したいと考えています。上手く育てられたら、後日報告します。
胡蝶蘭を受粉させて、『果実(種子)』を得るのは素人でも出来る様ですが、種子が養分を蓄えていないので、『ラン菌』に助けて貰わないと発芽出来ないと言われています。 種子から育てるのは、私には無理だと思います。
【私の教え子】
十年ほど前に、時々我が家に遊びに来る近所の奥さん(Sさん)が胡蝶蘭・3株が入った鉢を娘さんから頂きました。 私が1株づつ分けて鉢植えしているのを見ておられたので、植え替えを頼まれました。 6号の鉢、水苔を買って来てもらって、我が家で、Sさんの目の前で私流のやり方で植え替えました。
Sさんが頂いた胡蝶蘭は、1株は正常でしたが、2株の葉に病気が出ていたのですが、Sさんの強い要望で全て植え替えました。病気の2株は離して置くようにして貰いましたが、結局枯れてしまいました。Sさんは、花屋で2株買ってきて、私の目の前で植え替えました。以来、毎年・花を咲かせています。
それから数年後にSさんの胡蝶蘭の茎が伸び過ぎて→→安定性が悪くなったので、「茎の下部を切り捨てて、植え替える要領」を伝授しました。
数年前に、Sさんの友人(Mさん)の家に胡蝶蘭が届き、SさんがMさんに植え替え方を教えた様です。以来、Sさん、Mさん、そして私の妻の三人で競争して育てています。
(余談 :胡蝶蘭の病気) 私は、2株・根腐れで枯らした事が有りますが、害虫と病気の経験は有りません。(上述のSさんの発病した株は、手の施しようが無い状態で、枯れてしまいました。)
昨年の年末にリホームしたクリニックに行ったら、入り口に胡蝶蘭を4鉢並べていました。先生に「見事な胡蝶蘭ですね! 私は30年以上育てていて、毎年花が咲きます。胡蝶蘭の寿命は50年以上だそうです。」と言うと、「誰も貰ってくれないので、処分に困っている。一鉢貰ってくれませんか?」と仰ったので、頂きました。
数日後、電話が掛かってきて、「残りの三鉢も貰ってくれませんか?」と言われたので、手押し車を押して頂きに行きました。先生が「申し訳ない!申し訳ない!」と何回も仰るので、恐縮してしまいました。
花は直ぐに切りました。妻が近所の奥さん達に配って、皆さん花瓶に生けたそうです。
【私の経験】
私は1986年頃から『37年間』胡蝶蘭を育てています。最初の株は、近くに有った小さな花屋さんから、売れ残ったのを頂いたと記憶しています。 その花屋さんは、胡蝶蘭の育て方を知りませんでした。試行錯誤で私流のやり方で育てて来ました。 (現在は、胡蝶蘭の育て方をインターネット上で種々/丁寧に教えてくれています。)
私の妻は花が大好きです。街の商家の出なので→→『土いじり』の経験が無く→→庭付きの家を建てた当初は、植物を育てるのは私の役割でした。今では、『土いじり』が出来ます。
【用語】
本書では次の用語を使用しています。
★ 胡蝶蘭=ファレノプシス
★ 茎 :葉がついている茎
★ 花茎 :花がついている茎
★ 節 :花茎に白っぽいリング状の物が有ります。茎から二番目のリングまでを第1節、・・・三番目から四番目のリングまでを第3節と呼びます。
★ 高芽 :花茎に葉と根が生えてきたものを『高芽』と呼びます。
★ 根腐れ :根腐れすると、根が黒く変色します。
★ 肥料の三要素 :Nは窒素、Pはリン酸、Kはカリウム 洋ラン用の肥料は『N-P-K:6-6-6 ビタミン入り』です。
【胡蝶蘭の寿命は?】
胡蝶蘭は多年草で、寿命は『50年』とか『60年』と言われています。 私は『37年間』育てていますが、まだまだ元気なので寿命は『60年』以上かも知れません。多分、私よりも長生きしそうです!
花の寿命は1ヶ月~2ヶ月ほどです。切り花にしても、結構長く咲いています。
【最適温度】
人間が快適だと思う温度が、胡蝶蘭にとっても快適なんです。 北海道の住居では、一日中暖房するので、我が家(神戸市)よりも元気に育てられるそうです。
★ 最適温度 :18℃~25℃
★ 生育温度 :15℃~28℃
【開花時期】
我が家の胡蝶蘭は、2月頃に花茎の下の方から開花が始まり、4月頃には花茎の先端まで開花します。先端まで開花したら、花茎を切って花瓶に差して楽しみます。
第3節の上で花茎を切ると、四番目のリング状の所から花芽が出てきて、翌年花が咲きます。
【育てるポイント】
胡蝶蘭は、可憐な花を咲かせるので、『か弱い』様に思われるようですが、結構・生命力が強い植物です。 普通の植物とは多々違いがあります。
剪定ハサミの殺菌 :剪定ハサミを使用する時は、必ず殺菌しましょう! 私はタバコを吸うので、ライターで刃先を焼いています。
胡蝶蘭に直射日光を当てるのは厳禁です。 我が家では南向きの部屋のガラス窓の内側に鉢を置いて、レースカーテン越し(ごし)に光を当てています。 2年ほど前から、妻がカーテンを開けて二、三時間直射日光を当てているのですが→→葉が青々と元気になり→→花芽が三つも出た株が有ります。
『水遣り』は後述します。 エアコンを使っている部屋では→→部屋の湿度が低下するので→→葉の表と裏に水を噴霧器で吹き付けるのが良い様です。 我が家では冬、灯油ストーブを使っているので、噴霧はしていません。
どんな植物を育てる場合も、植物が元気で、生育する温度の時に肥料をやるのが基本です。前述の様に、胡蝶蘭の生育温度は『15℃~28℃』です。 施肥の要領は後述します。
弱点❶ 直射日光 :直射日光が当たる所に置くと、胡蝶蘭は枯れてしまいます。
弱点❷ 根腐れ :鉢受け皿は常に乾燥している状態にして下さい。
弱点❸ 肥料過多 :胡蝶蘭はチョットしか肥料が要りません。
【頂いた後の最初の植え替え】
花屋で売っている胡蝶蘭は、樹脂製の3号程の種苗ポット(直径9cm)に一株づつ植えて、大きな鉢に二株か三株入れています。 花を2ヶ月ほど鑑賞したら→→花茎を切って→→5号か6号の鉢に→→一株づつ植え替えましょう!
種苗ポットから取り出したら→→黒く変色した根や枯れた根を切って→→用土はそのままにして→→植え替えて下さい。 次に書きます「植え替え要領を参考にして下さい。
【植え替えの要領】
四、五年すると水苔が黒ずんで/劣化しますので、植え替えてやりましょう! この時、鉢を大きな物と取り換える必要は有りません。
古い水苔を全て除去して、枯れた根、根腐れした根(黒く変色した根)を剪定ハサミを使って除去します。鉢底に少し水苔を入れ、根が水苔を抱く様にしたのを鉢に入れます。鉢の中央に株が来る様に、水苔を入れていきます。 鉢の底の方は水苔を『密』に入れる必要は有りませんが、鉢の上部は指先で水苔を強く押し込んで→→『密』にして→→株を固定させます。
私は乾燥した水苔で植え替え、植え替えた後にタップリ水を遣ります。プロは水に浸した水苔を使用する様です。
新しい葉が出ると、下の葉が枯れます。四、五年すると、茎の葉の付いていない部分が長くなってしまい、安定性/見た目が悪くなります。 (多分10年もすると、棕櫚(しゅろ)の様に、茎の先端に葉が茂る様になってしまいます。)
一番下の葉が鉢の天辺になる様に、茎の下部を切除します。(切断した茎から根が出ていても大丈夫です。) そして、上述の要領で植え替えします。 長すぎる根は適当に切断して、水苔の中に押し込みます。
《鉢について》 私は6号の鉢を使用していますが、5号でも良いと思います。6号鉢の上部の内径は18cm、5号は15cm程です。通気性を良くする等の為に、胡蝶蘭用には鉢の高さは内径の半分(1/2)程度が好ましい様ですが、そんな鉢は手に入りません。なるべく、背の低い鉢を買われるべきです。
胡蝶蘭には、通気性が良いので素焼きの鉢が好ましいと言われていますが、私は居間で育てているので、文様の付いた陶器の鉢を使用しています。
《水苔について》 私は、昔はニュージーランド産を買っていましたが、年金生活に入ってから、コーナンのメキシコ産の安い水苔(1kg入り)を使用しています。アマゾンからも入手出来ます。アマゾンの最近の価格は1kg入り=2,483円、500g入り=1,644円ですが、納期が『1ヶ月程』も掛かります。コーナンの店舗に行くと、10%以上高いですが、直ぐに買えます。
メキシコ産には『粉状』の物が混入していますが、ニュージーランド産には少ないです。私の経験ではニュージーランド産の方が根を水苔で包み込むのが簡単なので、お金のある方にはニュージーランド産を推奨します。国産の水苔も市販されていますが、私が手を出せない価格です。
1kg入りの水苔で、6号鉢だと『10鉢』ほど植え替える事が出来ます。
【水遣り】
胡蝶蘭は、厚い葉や茎に水を溜めるのか?乾燥に強い植物です。寧ろ、水のやり過ぎによる根腐れが問題です。
胡蝶蘭は乾燥に強い植物でから、頻繁に水遣りする必要は有りません。10日間ほど家を留守にしても大丈夫です。 我が家では、水苔が乾燥したらタップリ水遣りします。鉢から水が滴ら無くなったら→→鉢受け皿に戻します。 受け皿に水が溜まった状態で放置すると『根腐れ』します。
寒くなったら午前中に水遣りします。極寒の時期は微温湯(ぬるまゆ)を与えています。
【施肥】
花屋さんの説明書には「肥料を与える必要は無い」と書いているケースを見掛けますが、私は以下に示す時期以外に肥料を与えています。 弱った株に肥料を与えてはいけません。
私は、適当な時期に水苔が乾燥したら→→ハイポネックスの洋ラン用原液タイプを『2,000倍以上』に薄めて→→鉢底から水が滴るほど、タップリとやっています。
・・・ 肥料を与えてはいけない時期 ・・・
★ 植え替え後 :植え替え後・1ヶ月間
★ 開花時期 :2月~4月頃
★ 超高温の夏季 :35℃以上
★ 花屋から購入した後 :花屋さんの説明書には「最初の植え替えから1年間~2年間は肥料を与えなくて良い」と書いていましたが、新しい葉が出て来る様になったら、肥料を与えています。
(注記 :ハイポネックス) 『ハイポネックス』は(株)ハイポネックスジャパンがアメリカのハイポネックス社(現在は、スコッツ・ミラクル・グロー社)から輸入して販売している商品です。粉末と液体が有り、液体には原液(薄めて使用する)タイプとストレート・タイプが有ります。私は、洋ラン用原液タイプを『2000倍以上』に薄めて使用しています。
ハイポネックスには洋ラン用(N-P-K:6-6-6 ビタミン等)、一般植物用(6-10-5)、観葉植物用(7-4-4)、野菜・ハーブ用(6-6-6)等の種類があります。
【増やし方】
花が終わって(散って)も花茎を(切らないで)其の儘(そのまま)にしておくと、花茎に『葉と根』が出て来る事が有る様で、これを『高芽』と呼ぶ様です。 胡蝶蘭は高芽を水苔に植えて増やす様です。
私はまだ高芽の経験が無いのですが、今年は挑戦したいと考えています。上手く育てられたら、後日報告します。
胡蝶蘭を受粉させて、『果実(種子)』を得るのは素人でも出来る様ですが、種子が養分を蓄えていないので、『ラン菌』に助けて貰わないと発芽出来ないと言われています。 種子から育てるのは、私には無理だと思います。
【私の教え子】
十年ほど前に、時々我が家に遊びに来る近所の奥さん(Sさん)が胡蝶蘭・3株が入った鉢を娘さんから頂きました。 私が1株づつ分けて鉢植えしているのを見ておられたので、植え替えを頼まれました。 6号の鉢、水苔を買って来てもらって、我が家で、Sさんの目の前で私流のやり方で植え替えました。
Sさんが頂いた胡蝶蘭は、1株は正常でしたが、2株の葉に病気が出ていたのですが、Sさんの強い要望で全て植え替えました。病気の2株は離して置くようにして貰いましたが、結局枯れてしまいました。Sさんは、花屋で2株買ってきて、私の目の前で植え替えました。以来、毎年・花を咲かせています。
それから数年後にSさんの胡蝶蘭の茎が伸び過ぎて→→安定性が悪くなったので、「茎の下部を切り捨てて、植え替える要領」を伝授しました。
数年前に、Sさんの友人(Mさん)の家に胡蝶蘭が届き、SさんがMさんに植え替え方を教えた様です。以来、Sさん、Mさん、そして私の妻の三人で競争して育てています。
(余談 :胡蝶蘭の病気) 私は、2株・根腐れで枯らした事が有りますが、害虫と病気の経験は有りません。(上述のSさんの発病した株は、手の施しようが無い状態で、枯れてしまいました。)