09/12 私の音楽仲間 (205) ~
私のオーケストラ仲間たち (21)
Violin の 虫 ?
この磐梯山噴火記念館。 着いて時計を見ると、まだ朝の
9時半にもなっていません。 「ひょっとして開いてないかな?」
しかし幸いにも入口が開いていたので、足を踏み入れます。
でも、受付のカウンターには係の人が居ません。 声をかけ
たら、やっと奥から出てきてくれました。
「こんなに朝早くから? 物好きね…」なんて思ったろうな…。
館内の資料は、さすがに豊富です。 磐梯山の成り立ちから、
噴火の歴史、1888年の被害状況を描いた錦絵の実物、この
地方に伝わる民話、火山一般に関する説明…。 何時間いて
も興味は尽きないでしょう。
そんな中で私の目を惹いたのは、"世界初の地震計" です。
と言っても1,900年前の物なので、当時の実物がそのまま
残っているわけではありません。 史料を基に再構成した
だけですが、銅製の大きな壺のような形をしており、大きさ
は "ひと抱え" ほどもあります。
[世界最初の地震計は後漢の張衡が発明した]
装置には、竜の頭が8つ、ちょうど水道の蛇口のように付いて
おり、東西南北など、それぞれの方位を向いています。 そして
地震が起こると、その震源方向の竜が、口にくわえた球をはじき
出し、下で待ち構えているカエルの口の中に、うまく落ちるような
仕掛けになっています。 視覚的効果が満点です。
もっとも今日の学問からすれば、地震波の伝播方向は複雑に
屈折することが判っています。 ですから必ずしも正確とは言い
難いのですが、「着眼点は素晴らしい!」と思いました。
階段を昇ると、小さいながら展望台がありました。 北東には
安達太良山 (あだたらやま)、また南には裏磐梯が一望できます。
↓
さらに館内を歩いていると、昆虫の展示室まであります。
そこには、蝶の標本の数々が! 大きさと美しさを競って
います。 この福島や、日本に限ったものではなく、世界中
の貴重な資料があります。
その中に、何と "バイオリンムシ" が!
そこで、真面目な謎々です。 (ご存知の方はごめんなさい。)
この虫には、なぜそんな名前がついているのでしょうか?
① バイオリンなど木製の楽器を食べる虫だから
② バイオリンのような鳴き声を出す虫だから
③ 鳴き声は似ていないが、天井や屋根で鳴く虫だから
④ バイオリンのような形をした虫だから
⑤ バイオリン氏が新種を発見して名付けた虫だから
⑥ バイオリンの音が好きで寄ってくる虫だから
⑦ "バイオリンの虫" のことで、人間をもじっただけ
以上は、サイト、[問答家族]を参考にさせていただきました。
解答は、このページの末尾をクリックしてください。
そのサイトも紹介してあります。
さて、私の戯れもここまで。 本来の目的地へ車を走らせます。
これから、あるオーケストラの合宿があるのです。
到着したのは、裏磐梯キャンプ場に近いホテル。 まだ時間に
余裕があるので、付近を歩いてみようかな…。
すぐ裏には、綺麗な沼がありました。
名前は乙女沼。 東の小野川湖、西の桧原湖とは、細い流れ
でつながっているようです。
(続く)
クイズの解答
↓
「バイオリン虫とは?」
① バイオリンなど木製の楽器を食べる虫だから
② バイオリンのような鳴き声を出す虫だから
③ 鳴き声は似ていないが、天井や屋根で鳴く虫だから
④ バイオリンのような形をした虫だから
⑤ バイオリン氏が新種を発見して名付けた虫だから
⑥ バイオリンの音が好きで寄ってくる虫だから
⑦ "バイオリンの虫" のことで、人間をもじっただけ
答は④です。
このバイオリンムシは、タイ、マレ-シア、インドネシア
のボルネオ島、ジャワ島などに生息する昆虫で、6種類が
知られています。
学術名は "Mormolycce phyllodes"。 コガネムシやカミキリ
ムシと同じコウチュウの仲間で、甲虫目オサムシ科に属する
のだそうです。
体長は10センチもありますが、体の厚さは5ミリにも足らず、
薄いので透けて見えるほどだそうです。
幼虫はサルノコシカケを食べ、成虫もその裏側や樹皮の間
などに入り込みやすいように、体形は扁平です。 成虫になると
他の虫を食べ、肉食性になります。
英語では "Guitar Beetle"。 日本ではほかに "ウチワムシ"
とも呼ばれるそうです。
過去には投機の対象にもなりましたが、今は「価格が下がり」、
オークションや通販サイトでは 650~3,000円とのことです。
参考サイト
[問答家族] [バイオリンムシってどんな虫?]
[きょうの誕生虫と虫言葉]
"虫言葉" なんていうのもあるんですね。 知りませんでした。
この虫は、『混ぜるな!危険!』が虫言葉なのだそうです。
「え~っ!? 一体なぜなんだろう??」
答は、どこを探しても見当りませんでした。 ご存知の方は
ご教示ください。
判明するまでは、以下の写真の解説を信じることにします。
この噴火記念館にあった標本と解説です。
「この虫は捕まえると尻から霧の様な臭気の強い液体を出し
相手を攻撃する」と書いてあります。 ギャッ!
毒気の強い音を出し、相手を攻撃する…んじゃないだろうな…。
「混ぜるな! 危険!」。 じゃ、オーケストラはどうなるんだ…?
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