四季の風景

横浜近郊の風景や鎌倉~江の島へ時には神奈川県内のあちらこちらへ写真を撮り歩いている「たろう」のフォト日記です。

・ 第30回遊行寺薪能 2015

2015年08月21日 | イベント

2015年8月20日 藤沢市の遊行寺での薪能を見てきました

【 第30回 遊行寺薪能 2015 】

今迄能とか狂言について興味も抱かず無関心であったため、

それらに関しては全くの無知であった

「遊行の盆」の頃、遊行寺薪能が行われる事を知った

しかも入場無料のチャンス・・・しかし入場券が要るんだって・・・

真夏の暑い日に、後援しているかながわ信用金庫の

支店へ入場券を貰いに行ってきた

 

そして8月20日当日がやって来た

遊行寺境内の特設舞台で行われる予定が曇天時は

本堂で行われるそうだ  しかも入場制限があると言う

 

4時開場だからと、3時に着いたら、こりゃ~ビックリ 既に行列が出来ている

最後尾の旗を持っている係りの方は、「今日は本堂で行われる為300人までです」と言う

何とか間に合ったようだが、後からやってきた方にはその場で帰る方も居た

 

4時に開場~チケットを渡して本堂の方へ行く

 

畳の本堂には先の方から入っていて、斜め後方の場所となった

畳に胡坐をかいて座るが、こりゃ足がしびれていつまで見れる事やら・・・

 

4時40分開演となった

さ~て始めての能だからどんなものかと興味が沸いてきた

始めに当総本山修行僧による時宗の「すすき念仏」が長々と行われ、

又遊行寺薪能実行委員長の挨拶やら、かながわ信用金庫の理事長の長い挨拶、

当総本山の今年96歳のご上人の話は元気があって会場を沸かせ面白かった

結局1時間ほど挨拶などが行われ、能の演技は5時半になった

始めに喜多流の能 「巴 」が演じられた

上の写真は今日手渡しで貰ったパンフレットの目録の部分である

はじめに大鼓・小鼓・笛の人が仰々しく入場し、続いて地謡の人10名程が座る

続いて演者2人が入って来て、何やら分からない言葉を発し始めた

それらの演者は動きが殆ど無く、ただ大きな声でうなっているだけで

何を言っているのかさえ聞き取れず検討もつかない

本堂内にいる観客は静まり返って何の音も聞こえない、シーンとしている

そこえ巴御前と思われる女人の装束の方がゆっくりゆっくりと現われる

誰が発しているのかも分からないがうなり声のような言葉が聞こえてくる

 

実は今回始めて能「巴」を見るに当って

木曽義仲と巴御前の哀しい運命や、その演目のあらすじや、それがどの

ように演技され、その表現の見所はどこかなど下調べし勉強もしてきた

● あらすじ

 木曽の山里から都へ上がる僧が近江の国、粟津の原に通り掛かります。とある神前で一人の

女性が涙を流しているのを見つけ、不審に思って声を掛けると、涙は神の神々しさ故に流したもの、

そしてここには木曽義中が神として祀られていると語り、夕暮れの草陰に姿を消してしまいます。

僧は同国の縁で一夜をここに明かして読経していると、甲冑姿の女性が現われます。

女武者は巴の亡霊であると名乗り、義仲を慕ってこの地までは来たものの、女の身として共に

討ち死にする事を許されなかった執心を晴らして欲しいと僧に回向を願うのでした。

 

面をかぶった巴御前が長刀をもって再び現われて、少し演じた(動いた)後、女武者の

装束を脱ぐときれいな着物の女性になって現われ、少し演じた(動いた)

この間に大鼓や小鼓をぽんぽん鳴らし、笛を力いっぱい吹いて鳴らす

また地謡の人10名程が声をあわせて何かを謡っているが文句が聞き取れない

やがてきれいな巴御前が引上げて終演となった

 

5時半に始まり、終わったのが6時半だったから1時間程の演目であった

パンフレットには、 シテ  内田安信、ワキ 森 常好 アイ  山本凜太郎 と

書かれていたが、誰が誰やら区別がつかず、うなっているように聞こえる語り言葉を

耳を傾けて聞いたが結局何を言っているのか聞きとれなくて終わってしまった

 

右隣の方は終始目をつぶって寝ているようでもあったし、

終わってから左隣の年配の女性にシテ・ワキ・アイはどの役者さん

でしたかと聞いたが首をかしげて返事は返ってこなかった 

続いて 大蔵流 狂言 「清水」 が演じられた

能は悲劇を演技するが、狂言は喜劇との事である

主人と太郎冠者の二人の演者が出てきて、大きな声で掛け合う

先ほどの能ではうなっているだけのように聞こえたが、この狂言での

二人の掛け合いは若干言葉が聞き取れた  あらすじも下調べして

きたので分かっていたが笑うほどの内容でもなかった

 

ここで休憩となって立ち上がる人も居たが、先の演技中に帰る人は居なかった、 

足がしびれたので立ち上がって後の方へ移動したが、ここからの立ち見の方がよく見える

 

次の演目は 能 「実朝」である

これも下調べしてきたので内容やあらすじは知っていたが、先の能と同じようだと

面白くなく、時間が遅くなるので暫らく考えたが、ここらで帰ることにした

 

それにしてもあんなに沢山の人が見入って興味を示すには

数を踏まないと良さが理解出来ないのだろうか?

昨年はこの境内の特設舞台で行われ、1800人の観客が入ったと聞いた

 

他の薪能でも人気があってチケットが手に入らないと聞く

高額なチケットが飛ぶように売れるのはとても不思議に思う

そんな事を思いながら遊行寺を後にした

この案内板、入る時は気付かなかったが・・・

 

暗くなっていたので手持ち撮影が難しかったが・・・

 

始めての能を見れると期待し、演目や演者、あらすじに出てくる歴史上の人物像や

鎌倉時代の時代背景など勉強してきたが、何か腑に落ちない空虚感だけが残った

 

昨年ここで行われた薪能を見たという方のブログを読んだりもした

長い人生に一度でも見ておきたいと見に来たが、所々は分かった

ような気がしたが、理解するには至らなかったと書いていた

 

能の演者は歌舞伎同様世襲制になっていて、トップの方は人間国宝になっている

 

今日は、今迄に能とか狂言とかの名前だけしか

知らなかった不思議な世界を短時間垣間見た感じがした

 

2015、8、20 遊行寺 薪能にて

 

 

 

 

 

 

 


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