四季の風景

横浜近郊の風景や鎌倉~江の島へ時には神奈川県内のあちらこちらへ写真を撮り歩いている「たろう」のフォト日記です。

・ ロウバイ 雌性先熟の観察記録  (2022/01/31)

2022年02月02日 | 花 1

蝋を引いたような半透明で、新春一番に甘い香りの花が見る人の心を和ませてくれます

中国原産、ロウバイ科の広葉落葉低木、黄色いステキな花を咲かせます

ロウバイは雌雄同株で雌性先熟・他家受粉と知って、その花の雌しべや雄しべの様子など

調べて見ようと楽しみながらあちこち巡り歩きました

開花直後は雌性期で、雌花が先に熟して、他の木の雄花から花粉を受けて

受粉し、その後雄花が咲き出し、他の木の雌花へ花粉を飛ばします

上の画像では、中央のひ弱そうな白いシベがメシベです

この花の中央にもメシベが見えます

中央に白くひょろっとしているのがメシベです メシベは1本のように見えますが

粘着力の強い10本程の雌しべがくっついている(?)ようです 下向きのロウバイを

撮影する為に、手軽なコンデジ片手にあちこちへ歩き回り、撮った沢山の画像の中

から選び出したのが上の画像です 今回メシベの撮影に一番てこずりました

メシベの受粉が終わるまで、オシベは内花片の花床に添って広がっています

上の画像では棒状の雄しべは7本です 中央に雌しべも見えます

メシベの受粉が終わると雄性期になり「今度は俺の出番だ」とオシベが立ち上がって来ます

オシベは、中央のメシベを囲むように立ち上がって来ています

オシベは中央に集まりメシベの囲い込みが始まりました

オシベの囲い込みがほぼ終了です メシベは囲まれて見えません

オシベの葯を拡大するとオシベの花粉の放出の始まりが見えます

又別の花のオシベも花粉放出中です 

 

幾つかのオシベも花粉放出中です オシベの本数や形によって若干の違いがありそうです

この折に不思議に思ったのは、1本の木に開花中メシベがあると自家受粉するのでは?

調べて見ますと、雌花は自分の木の雄花の花粉は受け付けない拒否反応持っているそうです

ロウバイは自家受粉を避けて多様性のある子孫を残す工夫があるのですね 

昨年度の実が残っていたので、実を割ってみました 1cm程の種が4ケ出て来ました

ロウバイの種から発芽させて、花が咲くまで5~6年要するそうです

今回ロウバイの花の撮影に何か所も、何日もかけて撮影巡りをして来ましたが

自宅の庭にロウバイの木がある方は、ロウバイの開花から結実まで経過観察が

出来て、且つ記録に残すのにはとても便利だなぁ~とつくづく思いました

小さなロウバイの花の中の撮影は結構面倒でしたが、観察記録が出来て良かったです