おやじのつぶやき

不動産会社を経営する今年53歳のおやじが日本国を憂い仕事・趣味・健康などをテーマに日々つぶやきます・・・・

産経抄20120617

2012-06-17 | 憂国

国益をないがしろにしてき小沢や鳩山が何を言っても誰も聞こうとしないだろう。

 

 「短夜」が続いている。この季語を聞いていつも思い起こすのが昭和35年6月18日から19日にかけての「短夜」である。日米安保条約の改定が反対運動のため参院で採決されないまま、19日午前0時をもって自然承認となったからだ。

 ▼この夜、安保改定を貫いた岸信介首相は弟の佐藤栄作蔵相らと首相官邸にこもった。デモ隊に包囲され、出るに出られないのだ。それでもテレビの野球中継を見ながら悠然と過ごしたという。文字通り短い夜が白々と明け、デモ隊も引き揚げた日曜日の朝、私邸に帰った。

 ▼このとき、岸は「棺を蓋(おお)いて事定まる」の言葉を残したとされる。人の仕事は亡くなって初めて評価されるといった中国・晋書の言葉だ。でき過ぎてはいるが「安保だってそうさ」という強烈な信念と自負が感じられる。事実、今になってあの安保改定の意義を否定する人は少ない。

 ▼それから52年がたった同じ短夜の季節、野田佳彦首相もどうやら「棺を蓋いて…」と言うだけの信念を固めたようだ。社会保障と税の一体改革で自民、公明両党との修正合意にこぎつけた。与党・民主党内の「増税反対」の声を押し切るつもりに見える。

 ▼反対派の中心は例によって、小沢一郎氏や鳩山由紀夫氏だ。小沢氏は与野党の合意を「談合」と批判したそうだ。だが合意により法案の「可決」が現実のものとなってくると、反対派は一人去り二人去りとなっていく。そんな冷めた見方もある。

 ▼夫人によれば原発事故のさい放射能が怖いと逃げ出したという小沢氏や、首相時代ブレまくった鳩山氏の反対自体、信念に基づくものか疑問だ。善しあしはともかく、政治が前に進むかはリーダーの「信念」の強さによるのだ。