marcoの手帖

永遠の命への脱出と前進〔与えられた人生の宿題〕

世界のベストセラーを読む(330回目)脱線:アリスター・E・マクグラスを読む(言いたいのは後半です)

2017-04-26 20:07:27 | #日記#手紙#小説#文学#歴史#思想・哲学#宗教
 おいおい脱線といえどもたいそうな表題だ! この方の著作を読むといっても結構大変な量。僕も数冊持っているが結構いい値段。神学資料集などは1万円前後だ。うんと高いのは持っておりません。
◆ここで僕が持っているほんの紹介などではありませんで、キリスト教神学を学んでいる方はこの方の本は読まれていなくとも名前は知らない人はいないほどであります。少しくかじった程度ですが、とにかく博学な方です。今回読んだのは、DVD付き聖餐その歴史と実践(Holy Communion Its History and Practice:キリスト教新聞社2015年2月25日初版) というもので、立ち読みでも読み通せそうなページ数です。左のページに英文、右に翻訳、そのときの講演の録画がDVDでついてますので、英語の勉強にもなりそうです。ただ、英国の方ですからアメリカン英語とのニュアンスは少しく異なるように聞こえます。ロンドン大学の先生から神学の直々の授業・・・。
◆著者略歴:アリスター・E・マクグラス(Alister E.McGrath) 1953年北アイルランドで生まれる。オックスフォード大学で化学と生物学を学ぶ。若くしてマルクス主義に傾倒するが、在学中にキリスト教再発見。1977年分子生物学で博士号取得。また同大学から神学博士号を受ける。オックスフォード大学ウイックリフ・ホール前学長。現在ロンドン大学教授。利己的遺伝子で有名な無神論者のリチャード・ドーキンスに対する批判者の急先鋒で知られていると。
◆この方の本の僕の第一印象(あくまで)、とにかく博学さは伝わってくる、しかし広く洗練されてはいるがどうも僕にはエモーショナルな部分に響かないのは、大学の先生らしく個人の湿った部分に立ちいて来ないからか国教会だったからなのかと思われる。時折、科学者でもあるので箇条書きもよく持ちいられる。関連知識は、提供しますから結局の所、イエスとあなたが考え納得し、生きることですというところが落としどころ。聖餐に関するM・ルターやツウィングリの文章を紹介されている。「聖餐」に関してなどは、全く信者にとっては(神学を教える大先生にとっても)神学のキモ中のキモなので、真摯に受け止めるしかなく僕らなどの言葉であれやこれやはありません。
◆ただ、未信者にも聖餐をほどこさんとするその道の方もいることに関しは招待側(つまり日本から)は課題として事前情報を入れているらしく日本の国の事に関しては自分はきちんとした見解は出しませんと言い切っておりますね。僕などは、どちらにしろ日本語で聖書をよく読まれてくださいとこれは前にも書いたことです。契約とは相手の承諾と理解があって成り立つものです。その記念として行えとイエスは言われたのですから、自分で都合よく理解、承諾されていない方に実行してはいけません。(これは僕の考え)
◆ところで後半、僕が気に入りました文章を紹介(p23) カルヴァンが論じたこととしてこう述べているところ。
神はわれわれの能力に合わせてご自身を適応してくださるのです。神は、われわれの水準にまで降ってくださるのであり、その際に様々な人々の能力に合わせてご自身を啓示することを可能にする力強いイメージや話し方を用いられるのです。誰も、自分の教育程度のために、神について学ぶということから排除されるということはありません。神が御自信を啓示されるのにそうした低き方法を用いることができるということが、神の側の不十分さを表すことでは全くありません。それはわれわれの側の不十分さを表しているのであり、神は寛大にもそれを理解し、それに対処してくださっているのです。」
◆詰まるところ、このブログの主旨である。自分の言葉で読むということです。イエス御自信が、その人にふさわしい言葉をその都度お与えになるだろうということ。ですから膨大な知識量も多くの博学な神学者がおられてもおそるに足りません。もう一度、振り返りルータが言われたヨハネによる福音書のイエスの言葉を丁寧に読みなさい。そして、復活の時、天使が言われたその言葉を信じなさい。「あの方にはガリラヤでお会いできるであろう」。弟子たちにとってガリラヤは自分たちの住んでいる日常の場所だった。再びそこで会えるであろうと。つまり、あなたの今いる日常、あなたの隣でイエスはいつも語りかけられているということです。・・・Ω