チクチク テクテク 初めて日本に来たパグと30年ぶりに日本に帰ってきた私

大好きな刺繍と大好きなパグ
香港生活を30年で切り上げて、日本に戻りました。
モモさん初めての日本です。

「梅雨御見舞い」

2021年06月30日 | 日々のこと

曇、23度、92%

 4年前帰国して引っ越しの荷物もやっと収まった頃でした。「引っ越し祝い」と書かれた品物を友人から贈られました。「引っ越し祝い」その熨斗書きに感じるものがありました。「新築祝い」「快気祝い」などなど生活のそこここに「心遣い」を贈るそういう習慣が日本には昔からあります。最近では付き合いの簡素化とかで廃れてきていると聞きます。30年も日本を離れていた私は「引っ越し祝い」の熨斗書きに日本らしさと送り主の奥床しさを学びました。送り主は私よりはるかに若い友人です。

 昨日受け取った小包、封を解くと中箱に巻かれた熨斗書き「梅雨見舞い」に手が留まってしまいました。「寒中見舞い」「暑中見舞い」多々ありますが、「梅雨見舞い」をいただいたのは初めてでした。今では大雨もある梅雨ですが、長雨に閉じ込められてさぞ気が重いでしょう、と労う声が「梅雨見舞い」から聞こえます。言葉の持つ美しさもありますが、こうした心配りのできる方に頭が下がる思いです。この送り主の友人も私より若い方です。

 日本を離れていたと言っても日本語で生活していました。それでも生活に散りばめられた日本語の数々が私の中から抜け落ちています。帰国後カタカナの略語に戸惑うことも多くあります。「ガラケイ」と同年代の友人が言います。「ガラケイって何?」と尋ねる私です。新聞でも雑誌でもそうしたカタカナ略語を見るとすぐに調べますが、すぐに忘れます。私の心に残らない言葉のようです。

 福岡地方、雨なしの暑い毎日でした。明後日からやっと梅雨空が戻ってくるそうです。小包の中は「夏越しの祓い」のお菓子「笹水無月」でした。緑の笹の香を楽しみながらその色を愛でます。

 午後のひととき、お菓子をいただきながら改めて日本語の美しさと日本人の心映えを思いました。この夏も無事に越すことが出来ますように。


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