雨、23度、82%
先日、息子が誕生日を迎えました。たった一人の子供です。40年前のその日に私は母親になりました。当日メールをやり取りしていた友人から「真奈さんの母親記念日ですね。」と嬉しい言葉をもらいました。その友人から「母親記念日」のプレゼントを頂きました。瓶詰めの「塩雲丹」です。
九州の北から山口県にかけても雲丹が獲れます。主人と行ったお料理屋さんで、まず目に飛び込んできたのは「玄界灘 雲丹」。もちろんお刺身でいただきました。北海道の雲丹ほど大きな姿ではありませんが、甘みのある雲丹でした。
ビン詰めの雲丹は、山口県下関のアルコール雲丹が有名です。デパートの売り場に行くと「こんな小さな瓶でこのお値段。」と驚きます。この下関のアルコール雲丹は色、形がいいのですが、瓶の蓋を取るとアルコール臭が鼻をつきます。口に含むとお値段相応に雲丹の香りがします。私はアルコール雲丹は苦手です。
福岡市の沖合に浮かぶ能古島という島があります。ここでも以前は雲丹が獲れていました。島に渡ると海産物を扱う店先には「塩雲丹」の瓶詰めが置かれていました。香港に行ってしばらくの間、この能古島の「塩雲丹」を義母がよく送ってくれました。アルコール雲丹ほど日持ちが良くありません。涼しくなって、お正月用品と一緒に送られてくることが多かったように思います。その数も10個ほど。数少なければ貴重に頂くところですが、多い上に長持ちしません。あの頃はまだ賞味期限など書かれていない時代でした。ご飯にのせてお海苔と一緒に頂くのが普通。ところがこの私、雲丹の瓶にスプーンを入れてそのままひと瓶食べました。お茶受けです。
「塩雲丹」は蓋を取ると海の香り、潮の匂いがします。「ああ、能古島の海の匂い。」と懐かしみました。3年前に義母と能古島に渡りました。数分の船旅ですが「島」に来たと感じます。船着き場の一帯はきれいな土産物屋が並んでいました。どこを覗いても「塩雲丹」は見つかりませんでした。
友人の贈り物の「塩雲丹」は呼子のものです。福岡から東、佐賀に入ってすぐが呼子です。漁港があり、朝市も立ちます。「イカシュウマイ」の起こりは確かこの呼子からです。能古島と海続きの玄海の雲丹。蓋を取ると玄界灘の香りがします。
「母親記念日」と言って一人で浮かれていましたが、考えてみれば主人にとっては「父親記念日」です。その主人、あと数日で帰ってきます。主人にも少し残してあげようと思っていますが、雲丹に目がない私のことです、無理だと思います。
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