雨、8度、92%
昨日の事です。おそば屋さんのお品書きを見ていました。ある方は鍋焼きうどんがいいとおしゃいます。ある方は、カツ丼が食べたいとおっしゃいます。丼物は上から安い順に、卵丼、親子丼、木の葉丼、天丼、他人丼、上天丼と書かれていて、その方が食べたいカツ丼がありません。「カツ丼がないなんておかしいね?」と幾度も上から見ますが、ないのです。そのうちに、私が「木の葉丼、ってどんなの?」と尋ねます。また私、「他人丼って、どんなの?」そしてまた私、「しょうてんどん、ってどんなの?」と上天丼の文字を指差して、尋ねます。
帰国しても、おそば屋さんなどには滅多に行きません。ましてや丼物のメニュウなど見もしません。知らない丼物ばかりです。カツ丼を食べたい方は、私の質問なんかには上の空、必死でカツ丼の文字を探しています。そのお品書き、半分上は写真で、お勧めのおそばや丼を紹介していて、やっとその中にカツ丼を見つけました。「やっぱりあるじゃないねえ。」そこで、他人丼、木の葉丼、しょうてんどんはどんな食べ物かと談義が始まりました。
他人だから、卵とブタよとか、卵と牛よとか。でも木の葉丼は分かりません。この葉の形をしたかき揚げがのってるに違いないなどと、私ひとりで喜んでいます。でも、しょうてんどん(上天丼)は想像もつきません。お値段も一番高くて800円。しょうてん、上の天だからすごいものがのってるねえ、とこれまた一人はしゃいでいる私です。カツ丼を頼んだご仁も、木の葉丼、他人丼、もちろん、しょうてん丼も分かりません。
スマホで検索すると、他人丼はやはり、ブタや牛肉を卵でとじてのせたもの。木の葉丼はかまぼこやさつま揚げを卵でとじてのせたもの。ふむふむ。納得。
そこで、しょうてん丼とひくと、天丼の小さいもの。小天丼と出てきます。「字が違うわよ、上天丼よ。」と叫ぶ私です。そこで、やおら、鍋焼きうどんのご仁がお品書きを見て、私に「真奈さん、これ、上 天丼よ。」と言われても、まだ何がなんだか分かりません。「天丼の上よ。」と言われて初めて、納得する私です。
上、を「しょん」や「しょう」と広東語読みする私。天ぷらやお鮨には上や並がある事すら、忘れかけている私です。さんざんみんなで笑い転げました。どんなすごい丼かと思いきや、「何だ、天丼の少しいいものね。」と自分でもおかしくなります。
日本を離れて永いとはいえ、しょうてん丼を短い時間夢見た私は、日本に帰ってもやって行けるのでしょうか。自分の将来が急に不安になった昨晩でした。
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