曇、7度、60%
寒くなるとミルクを温めます。朝一番に飲むミルク、コーヒーに入れるミルク、紅茶に入れるミルク、ココアはミルクで仕立てます。電子レンジで温めるのですが、カップを持ち上げると生温かいミルクの匂いがします。ホッとする匂いです。
日本に戻って来て、さてどのミルクにしようかな?と初めの数ヶ月、いろいろなメーカーのミルクを試しました。「牛乳」表示のものでお値段は普通、自分の好みに合ったものを探しました。我が家が香港に渡った30年前、香港の牛乳の美味しくないのにトホトホ困りました。今ではたくさんの種類のミルクが並ぶ香港ですが、以前は2つのメーカーのみ、しかも薄くて何とも美味しくなかったのです。
逆に日本のミルクは種類も豊富です。「九州産生乳」使用と書かれたミルクを我が家のミルクにしました。お値段も安く、紅茶の香りも妨げず、コーヒーにまろみをくれ、ココアには深みをくれるミルクです。毎日毎日の飲むものですから私にはとても大事です。地元九州の生乳が使われていることも嬉しく思います。「地産地消」
ココにもミルクを与えます。温めたミルクを差し出すと一瞬匂いを嗅ぐ様子を見せます。ココはミルクの匂いに何を思うのかしらとその様を見ます。私の小さい頃はストーブの横で瓶のままミルクを温めました。時には吹きこぼれることもありました。うっかりすると熱くなった瓶の淵で唇を火傷します。そんな様子を胸にミルクを匂いました。昔懐かしい匂いです。私が毎日飲むミルクのパックをよく見ると、「森永乳業」が作っていることを最近知りました。
子供の頃からずっと、家に届けられるミルクは「森永」のミルクでした。黄色い木の箱に毎朝ミルクが3本届けられました。牛乳屋さんがどの辺りに合ったか、届けてくれたおじさんの顔も覚えています。毎月の支払いに付いて行った私に「フルーツ牛乳」をくれました。
「森永乳業」の温めたミルクの匂いは昔と変わらないのでしょうか。そしてこれからもミルクの匂いに昔のことを思い出します。