去年の春、縁がありボーカル科に
入られた恵美子さん
病気の治療のせいで出なくなった
歌声をもう一度取り戻そうと
抗がん剤治療しながらの
ボイストレーニング
副作用のきつい時も
唄いたいからと
椅子に座りながら唄いました
レッスンが終わって
見送った背中を見て、
一度だけ、涙が溢れて
慌てて、部屋に戻って
泣いた事がありました
その時、
彼女は
こんなに頑張ってるのに
自分の弱さに
ただただ腹が立って
12月に入院する事になって
でも必ず戻ってくるから
待っててと入院中
ラインのやりとりをしていました
凄く凄く会いに行きたかったけれど
そんな事、喜ぶ人ではないと
わかっていました
今日、訃報が届きました
彼女と交わしたライン
彼女の最後のスタンプは
ゆっくり寝ているパンダのスタンプ
もうゆっくり眠れるんだね
お疲れ様
そんな風に思いました
ありがとうだけは
直接言いたかった
恵美子さんの人生最後の1年
音楽で繋がれた事
ありがとうね
今日、仕事が終わって
外に出た時
もう暗いはずの空が明るく感じて
見上げたらそこに
大きな満月が輝いていました
なんだか、彼女が
またね！
と笑ってるような気がしました
旅立たれたと
連絡がありました
彼女のレッスンが終わった後
いつも背中を見送っていました
浜田省吾さんの大ファンで
レッスンの曲以外に
必ず1曲は浜省の歌を唄って帰っていきました
彼の歌を唄うと元気が出るの
体が思うようにならない時も
唄う！
と言って力を込めて唄っていました
私が聴いた最後の曲は
浜省の「日はまた昇る」でした
