うめと愉快な仲間達

うめから始まった、我が家の猫模様。
犬好きな私は、チワワの夢を見ながら、
今日も癖が強めの猫達に振り回される。

バッカなあたしとバッカなあんた

2023年12月22日 | カズコさんの事

愛知も、

いよいよ寒くなってきた。

 

おはようございます。

風が冷たい。

そして、吹き荒れる風みたいに、最近のかずこは荒れている。

昨日だけでも、職場にいる私のスマホに10回の着信があった。

8回は、かずこで、2回は、父さん。

何が何だか分からないが、怒り狂ったかずこからの電話と、

それをどうにかしてくれと訴える父さんからの電話だ。

私は、どっちからの電話にも、

「ああ、もう死んでくれ。」

と呟きそうになった。

 

夕方、急いで実家へ向かってみれば、

かずこは、いつでも家出してやると言わんばかりに、

カツラを被り、時計をして、

キラキラでピラピラの半袖のブラウスを着て、

ベッドで眠っていた。

「家出というより、パーティー衣装だな。」

父さんは、

「俺がちょっと注意したくらいで、すぐ怒る。

まったく、どうしようもねぇババァだ。」

と言うが、父さんのちょっとは、相当にくどい。

幾度となく、直角に上から振り落とされる𠮟責と嫌味は

「嫌な奴世界選手権があったら、父さん準優勝できると思う。

言っとくけど、その嫌味、これで4回目だからね。」

と、ツッコまなければ止まらないレベルだ。

私がボケてなくて幸いだ。

父さん譲りのねちっこい嫌味で応戦ができるから。

上から振り落とす父と、下から足を掬う娘の口喧嘩は、

ある意味、面白い。

私は内心、いい線いってるとさえ思っているが、

そういうことが出来ないかずこへの攻撃はフェアじゃない。

だからといって、かずこの味方にもなる気にならない。

かずこはかずこで、独自の世界観から発する我儘が過ぎる。

ボケる前から、そういう人だ。

 

結局、ボケたババァも頑固なジジィも勝手なものだ。

そして、私もだ。

今年は、チャー坊との出会いと別れがあり、その次に、たれ蔵と別れた。

彼らの闘病中、父さんとかずこは、

だからって、私に気を遣って静かにしていてくれた訳など無い。

相変わらず、騒がしい老夫婦だった・・・

と思う。

そうだ、老夫婦のことなんて覚えちゃいない。

そんなの気にも留めず、ひたすらチャー坊とたれ蔵を見ていたからだ。

それが今、暇になって改めて、このどうしようもない老夫婦にストレスを感じている。

変わっているのは、老夫婦じゃなく、私だ。

実に勝手なストレスだ。

「ふふふ、あたしバッカみたい!」

吹き出した私に、

「はっ?」という顔をした父さんに不敵な笑みを送り、

私は居眠りしている、かずこを起こした。

「かーずこさん、起きて。家出せんのかー?

パーティーにでも行くかー?その服、どこで買ったの?」

すると、かずこさんは

「あっははははー」と笑いながら起き上がる。

 

「ああ、もう死んでくれ」

なんて言わなくてよかったと、その時、私は安堵した。

今年、私は当たり前で今更なことを学んだ。

 

どんなあなたであっても、私は、あなたを愛せるか?

 

私は今年、この問いを何度も繰り返した。

チャー坊にも、たれ蔵にも、かずこにも、あらゆる場面でもだ。

答えは、2択。イエスかノーだ。

キッカケはチャー坊と出会ったことだ。

私は、ノーと答えたかった。

あんな猫と関わって、苦しまない訳ない。

いやだ。絶対いやだと思っても、ノーは言えなかった。

「ノーと言えないんなら、徹底的にやるしかないじゃん?」

これは、紛れもない愛なのだから、仕方ない。

愛は、一瞬の衝動だ。

いやだと頭で考えても、突き上げる衝動は私の価値観や概念を吹っ飛ばす。

私にとって、

抗う事の出来ない、唯一信じているものが、一瞬の衝動なのだ。

 

どんなあなたであっても、私はあなたを愛せるか。

イエス以外は、適当でいい。イエスだけを信じる。

衝動的に、「ああ、もうイエスだ!」と言わざるを得ないのならば、

その衝動に、迷わず従っていればいい。

そうすれば、幸か不幸か選べなくとも、私の世界は変わる。

そして、幸か不幸かも、自分で勝手に決めてるんだ。

ああ、あたしバッカみたい!

 

さて、我が家のお婆さんは?

あや「ああ、きついわ。この体勢きついの。」

じゃ、やめればいいのではないか?

 

あや「いやだわ。あたし、こうしていたいんだもん。でもきつい。」

 

ふふふ、あんた、ばっかかっわいいなぁおい!

 


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12 コメント

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Unknown (solo_pin)
2023-12-22 07:22:05
おはようございます。

相当にね、しんどいとは思う。
もうこれは経験者しか
判らんことだと思うけれど。
「もう、ええやろ」というのは
多分介護してる皆さんて
頻繁に脳裏をよぎるのかもしれない。
だってあたいは、
元気な母に電話するのさえ
本当にストレスだもの。
あれを介護か・・・て思っただけで
もはや気持ちは深海よ。

お父様譲りのおかぱちゃんの
頭の回転の速さ(でもあると思うの)
で良かったなー。
それでちょっと、場が浄化される。
アナタは本当に必要な存在なんだよね。
本人、キッツイかもしれんが。

いよいよしんどくなったら
東京にフラっと逃げてこーい。
そして美味しいもん食べに行こう。
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Unknown (suzulove)
2023-12-22 09:27:57
おはようございます。

ポンちゃんママさんが、いつもおかっぱちゃんの文章力を絶賛されているけれど、かあちゃんもいつも思う! 強く思うよ!

おかっぱちゃんの大変さも痛いほど伝わるけど、覚悟とか潔さとかも伝わるし、読み手が気が滅入らないよう配慮したように「ウフッ」って笑える描写も織り込むという、巧妙なテクニック! かあちゃんは何度も何度も脱帽してきたけど、おかっぱちゃんの才能は脱帽仕切れないよ〜✨
すご過ぎる!✨

親って存在は、子どもを鍛える為に存在するのかなと、かあちゃんも最近思うよ。いや、子どもの頃から思っていたな😅
でも、親だもんね。何を言っても親だもんね。
潔く、覚悟を決めて、受け入れるしか無いよね!
頑張らずに、頑張ろうね〜🤗
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Unknown (桜吹雪)
2023-12-22 21:11:49
そうですね、今年はチャー坊とたれちゃんの看病をし、そしてその2匹を
お見送りしましたね。
ほんとに大変だったと思います、身も心も。そんな中、かずこさんはどうされているのだろうと時々考えていましたが、ご両親ご夫婦は変わらずだったのですね。(;^_^A両親だから、身内だからこその面倒臭さは、きっと誰にもありますが、後々、後悔しない思考を選んで、踏ん張るしかないですよね。で、時々どこかでそのストレスを発散しながら♪
きっと猫さん達が、少しそのストレスを吸い取ってくれている気がします♡
こんな可愛い姿に癒されますもんね。
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Unknown (ポンまま)
2023-12-23 02:10:30
もうね、その何もかもがね、私には到底
真似できない行動だし、思考だと思うのよ。
闘病中だった子たちへの向き合い方も
ご両親への向き合い方も。
あたし、今じゃかずえさんのこと、可愛いと
思えるようになったけど、同居してた頃は、
ホントに酷くて冷たい娘だったし
実の兄二人とは絶縁しちゃったしね。
おかっぱさんのその、賢さと優しさの100分の1でも
あたしにあったとしたら、もう少し違う人生を
送れたのかな~って思うよ。
父さんもカズコさんも、おかっぱさんに救われてる。
ご本人たちは、それをもしかしたら自覚してないかも
しれないけど、おかっぱさんファンのみんなは、
しっかりとそのことを理解してるよ。
そして心の底から応援してる!
でもたまには息抜きしてね。
あやちゃんがばっかかわいいから、癒されてるかー。
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solo_pinさんへ (おかっぱ)
2023-12-23 06:56:35
solo_pinさん、おはようございます。
東京、中学の修学旅行で1度だけ行ったことのある、大都会。
そんなカオスな大都会に、カムイ師匠と2人で
乗り込んでいったsolo_pinさんが頼もしく、
あたしゃ胸が熱くなって、すっごく応援したかった。
そんな記憶も、実は私の支えになっていたりします。
あんな大変なこと、しちゃう人もいるんだもん。
あたしもやるで!ってそう思えるんです。
ありがとうございます。
あかーんって時が来たら、かずこばりの家出スタイルで
東京へふらーっと参りますぜ!!(笑)

介護って、先が分からんですもんね。
つねに、「今が底じゃない。もっと辛くなる」と
言い聞かせながら過ごしております。
そのほうが、なんか楽なんですよね。
でもそのせいで、今ってまだまだ全然いい感じじゃん?って
思っちゃってるんです。上手く行ってると。
傍から見れば、もう相当に心配な状況なのでしょうがね。
ほんと、あたしバッカ脳なのが、幸いですよね。
返信する
suzuloveさんへ (おかっぱ)
2023-12-23 07:08:16
かあちゃん、おはようございます。
ほめ過ぎだよ~でも、ありがとうございます。
時々、なんか自分よがりな文章書いちゃって、
後で赤面しているんですが、ちゃんと読んで下さる人が
こうして居て下さるのが、とっても有難いです。

そっか、かあちゃんのおっしゃる通りだよね。
というか、そう考えると、腑に落ちる。
所ジョージさんも、なにかの記事で、
「親は子の初めての障害になるべき」と言ってたんですよね。
大人になった頃、障害を乗り越える力を持てるように、
親という大人で味わい練習しておけッという意味らしいです。
凄い愛情深いなって思いましたが、
まあ、うちの親(かあちゃんの親御さんも?)
そういう崇高で深い考えの元、子と居る訳じゃなさそうだけども(笑)。
ほんと、頑張り過ぎないようにですよね。
私はね、そこに愛があるか?探りながらやってます。
そこに本当に愛が無くなった時は、その時は
親であっても離れようと思っています。
これは、己のチャレンジでもあるから、
大いに悩み苦しみ、己を観察していこうと思います!
かあちゃん、ありがとうございます。
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桜吹雪さんへ (おかっぱ)
2023-12-23 07:12:14
桜吹雪さん、おはようございます。
そうなんですよね。
我ながら、チャー坊の時やたれちゃんの時、
親ってどうしてたっけ?って思うくらい、
どうでもよかったんですよね~(笑)。
その時その時で、最優先されるものは変わっていくんですよね。
それって、とても自分勝手なことだし、
ある意味、どんな状況でも選択はできるんだし、
心って持ちようで世界は全然変わるってことなんですよね。
ほんと、見苦しい喧嘩の後、家に帰れば
清く正しくやかましいあやが
うるさくて鬱陶しくて、心洗われちゃいます(笑)。
返信する
ポンちゃんままさんへ (おかっぱ)
2023-12-23 07:28:50
ままん、おはようございます。
父さんに言われたことがあるんです。
まだかずこが認知症になる、うんと前。
お前の愛情は優しさじゃない。弱さだって。
で、私はこう考えたんです。
この弱さ、貫いたら強さに替わるんじゃないかって。
ずっと、そう考えていたんですよね。
父さんは、その時のことなんて、覚えちゃいないでしょうがね。
で今、それを実行して自分を検証しているんです。
試しでもあり、チャレンジでもある。
だから、とにかく自分を偽らずに、もうそこに愛が無いと
認めたら、その時は「逃げます」と素直に言おうとも思っています。
誰に何を言われようと、逃げる(笑)。
そして、今のところ、全然逃げる気がしないというね。
なんかもう逆に、もっとくれよ~ってなってるし。
あたし、ドMなんだったということを思い知らされております。
変態級のドM(笑笑)。
もっと、おれにどのすごい刺激をくれと
心が叫んでいる・・・(やばい爆)
だからかな?
あやにそこはかとない癒しを感じるのは。
ドSなあやだからなのかな?
だからなのかな?(爆)
ままん、いつも応援してくれて、本当にありがとうございます。
そして、時にままんの賢明な考えや言葉に、
ハッと気づかせてもらっています。
これからも、おれはままんに付いて行くぜ~。
返信する
Unknown (チコ)
2023-12-23 21:13:14
こんばんは

おかっぱさんの愛情に頭が上がりません!
向かって行く強さ!もっと来いって言う強さ!
私は逃げました!見ないで済むなら見ないで終わらせたい!
知り合いに後悔しないように一度会っておいた方が良いっていわれました。でもずっと“くそ~”って思いをバネにしてきたので、このままでいくと決めました。
バカ弟は福祉の方の紹介で、同じような人が入るアパートに入れると決まり 今日引っ越ししました。
残りの荷物は遺品回収の業者がやってくれるとの事で、私は関わらずに済みそうです。
妹や周りの方々に感謝致します!
返信する
Unknown (ひいな)
2023-12-24 00:39:31
こんばんは。
凄いな、本当に凄いな。
その清廉さ、心と視野の広さに脱帽です。
いつも脱帽しているんですけれど。
「ノー」と言うのは簡単ですよね。
逃げ出せば良いだけだもの。
母の癌闘病の時、自分なりに頑張った
つもりでしたが、最後の方はもう死んでくれないかな、
と思いました。
亡くなってホッとしたんですよ、正直。
時間とともに罪悪感で潰されそうになり、
今に至りますが、これは自業自得です。
父には「ノー」と言ってしまった。
全て兄に押しつけ、一度も面会に行きませんでした。
頭はしっかりしているけれど、体は不自由
な状態で、痴呆だらけの施設にいることは
プライドの高い父には苦痛だったと思います。

そうですね。チャー坊もたれちゃんも、
誰にも文句を言わせないぞ!という程、
愛していましたよね。

ああ、もうイブになってしまった。
うんちゃんのコスプレが見たいなぁ…。
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