こんなことに、
なるだなんて・・・
おはようございます。
私は、冷たいものしか飲まない。
昔からそうだ。
真冬だって、氷を入れたお茶を飲む。
温かい飲み物を口に入れても、
喉辺りでシュッと蒸発して、胃まで届かない。
そういう感覚に陥るから、飲んだ気がしないのだ。
冷えたお茶を、一日に2リットルほど飲む私が、
温かいお茶に切り替えたら、きっと無限に飲み続けてしまうだろう。
喉で蒸発するから。
だから、私にとって、製氷皿は必須なのに、
ついに製氷皿にヒビが入ってしまった。
冷蔵庫を購入した時から、付属されていた純正の製氷皿だ。
私は慌てた。
慌てて買いに出かけたが、購入は慎重に神妙に見極めて買って来た。
つもりだったが・・・・
ほんの数センチ、いや数ミリ、幅が広い。
製氷皿を設置する枠に、ギリギリ合わない。
私は思わず叫んだ。
「惜しいぃぃぃぃ~!」
これが、スカートのファスナーだったら、
惜しいサイズでも、腹を凹ませればいい。
「そのうち、このスカートに腹を合わせてやる!」
そんなダイエットの決意にもなり得るけれど、
製氷皿と、その枠の間の「惜しい」は、頑張ればなんとかなるものじゃない。
私は、冷蔵庫の前にへたり込んだ。
「もうダメだ・・・氷が作れない」
泣きそうになった。
いや、泣いていた。
どうせ、あたしはいつだってそうじゃん?
何から何まで、ちょっとズレるんだ。
どうせ、あたしなんて・・・
私はへたり込んだまま、床の節目を睨みながら絶望していた。
脳内では、
この半生で経験してきた数え切れないほどの寸法間違えした物品が、
寂れたメリーゴーランドに乗って切なく回っていた。
その時だ。
「おかっぱちゃん、切りましょう!」
天の声が頭上に響き、ハッと見上げると、
慈悲深い顔をしたお地蔵様が微笑んでいた。
我が家のおじさんが、万能ノコギリを手に、微笑んでいたのだ。
100均で買って来た製氷皿を相手に、
泣き顔の大人と、地蔵みたいな大人が、
代わる代わるキコキコと格闘すること、小一時間。
テレテレッテレー
やったぜ!
そして、疲れたぜ。
今朝、右腕が筋肉痛です。
こんな大変なことになるなんて、思わなかった。
さて、我が家の風呂場は、何しているんだい?
おたま「いいか、おらを見て学ぶんだぞ?」
おたま「ふむふむ・・・」
おたま「よっこらせ」
おたま「ん~、まだまだだな」
おたま「これじゃ、まだなんだ。分かってるか?」
おたま「もうちょっと、かきまぜて」
おたま「うん、よし!」
たれ蔵「かあちゃん、いいみたいだよ」
ピッタリな温度になったってことなのね?
やってることは、結構下らないが、
君達、画的に美しい!
思わず、かっこいい加工してみちゃった・・・