カップ&ボールのカップ中心にいろいろ紹介

自分の持っているマジックの道具をカップを中心に紹介。

Paul Fox Cups (2):Paul Fox Cups | Copper | Polished Finish by Rings-N-Things Magic

2021-03-10 00:28:00 | カップアンドボール

 ポールフォックスカップの1つ目はRings-N-Things Magicの銅製Paul Fox Cupsです。Polished Finishです。

以下に商品URLを示します。

 このカップはいわゆるポールフォックスのオリジナルデザインのものです。Rings-N-Things Magicでは、いくつかのサイズや素材のポールフォックスカップを販売していますが、これはミディアムサイズの銅製、磨き仕上げという最もポピュラーなタイプだと思います。大きすぎず、小さすぎず個人的には良いサイズだと思います。使うボールは25mm1インチ)、ファイナルロード用は60mmが推奨です。

 銅製は錆が気になる方はニッケルとクロームのメッキ(銅のカップの上にメッキをしている)がありますので、そちらを選ばれると良いかと思います。私はどちらも持っていないので違いは分かりませんが、同じ銀色でもクロームは青っぽく、ニッケルは白っぽいそうです。あと、メッキの強さとしてはクロームだそうです。

 Miniサイズもありますので、ちょっとテーブルの狭いエリアでやりたい!という人にはMiniサイズが良いと思います。なぜかMiniサイズにはコンボタイプもありますが現在売り切れ中ですね。通常サイズにもcombo setがあればいいのにと個人的には思います。

 また、ソリッドカップもあります下記に商品URLを示します。約500g(475g)あります。

 このソリッドカップが販売されていることを知り、RNTIIPaulFoxを持っているので、これは良い!と思ってソリッドカップだけ頼んだのですが、いざ手元に届くと微妙にカップが違う…Paul Foxって1種類ではないのか?と思って(そもそもRings-N-Things MagicRNTIIが同じだと思っていましたので)、「以前カップと違うんだけど」と問い合わせたところ、「それはうちのカップではない!」と返事が来て、「Rings-N-Things MagicRNTIIのカップは違うんだ!」と思ったとともに、じゃあこのソリッドカップだけあっても仕方ないじゃないか!ということで、ソリッドカップと同じ形のこのカップを購入しました

 以前紹介したみかめくらふとのステンレスカップとの写真も撮影しました。同じような形・大きさです。少し、みかめ製の方が高さが低いです。しかし、かなり近い形だと思います。もし、みかめ製のステンレスカップが使いたかった!という方は、このカップか、上で紹介したこのポールフォックスカップのメッキタイプを購入されると割と近いのではないかと個人的には思います。





















Paul Fox Cups (1):Paul Foxカップについて

2021-03-06 00:30:00 | カップアンドボール

 以前ブログで書かせて頂きましたが、私は20数年前、マイケルアマ―のビデオ(当時VHS)を見てカップにはまり、海外のマジックショップにあれと同じものが欲しい!とメールで書いたらあれはポールフォックスで普通は売ってない!(このど素人が!ここまで書かれてませんがそんな印象を受けるメールでした)と返された。この時はじめてポールフォックスというキーワードを知りました。ただ、それが人の名前だともわかってませんでしたが。ただ、アマ―が使っているのはポールフォックスというカップなんだと、それは貴重なものなんだと認識し、ポールフォックスカップへの憧れが生じたことは間違いありません。今では精度の良いレプリカを手に入れることもできるようになったのは幸せな事です。

 今回はポールフォックスカップについての全体的なことについて書き、次回以降、連続ではないかもしれませんが、私の持っているPaul Fox Cupsについて、紹介していきたいと思います。

 まず、カップ&ボールをされている方でしたら「Paul Fox(ポールフォックス)」という名前は聞いたことがある人がほとんどだと思います。現在市販されているカップでも「ポールフォックスタイプ」と書かれいるものが多いと思います。今では一般的な形ですが、ポールフォックスがこのデザインを出すまでは、円錐に使い形のカップが多く、以前紹介させて頂いたJohnny Paulのカップや

Dominique Duvivierのカップ

なんかがカップの一般的な形だったと思います。Bob Readの収集した絵を中心に本(

)からいくつかピックアップしてみます。1900年代の絵にも、やはりポールフォックスのようなデザインのカップはありません。革命的なデザインの変更だったんですね。このころはカップの形だけではなく、数百年続いたロードの仕方も変わりました。腰に掛けたバッグであるジプシュールやテーブルに設置したServante(セルバント?サーバント?)からロードしていた大きなボールなどは、ポケットから取り出されるようになりました。はじめたのはマックス・マリーニだと言われています。







 ところで、Paul Foxというキーワードはご存知の方が多いと思いますが、Danny Dewというキーワードもご存知の方はどのくらいいらっしゃいますでしょうか。もしご存知ならポールフォックスカップについて興味がある方ではないかと思います。

 Paul Foxというのはマジックアイテムの発明家・デザイナーの人物名で彼は1976年、78歳で亡くなっています。 Dai Vernon, Dr. Jacob Daley, Faucett Ross and Charlie Millerなど有名なマジシャンと交流があったようです。 そして、彼がデザインしたカップ&ボールパフォーマーのためのカップの製造権・販売権を譲ったのがDanny Dew1906-1996)です。そして、Danny Dewが作成して販売したPoul Foxデザインのカップはバーノンをはじめ、多くの有名マジシャンに認められ、利用されることになります。

Paul Fox - Magicpedia

Danny Dew - Magicpedia

 その後Danny DewからJeff Busbyが商標を得て、販売をしてました。その時の広告がMAJThe Magical Arts Journal)の中にありました。





 また、Jeff busbyのポールフォックスカップのオークションサイトがありましたので、示します。

Jeff busby paul fox copper cups and balls rare collectible magic trick | Sportscards.com

 その後、商標はJeff busbyからRNTIIの手に渡りました。RNTIIブランドのPaul Foxカップがいくつか作られ販売されました。現在、このポールフォックス商標を持っているのはRings-N-Things Magicです。このお店はスゴイお店でPaul Foxにとどまらず、様々なカップを作成・販売しています。これほどカップが充実しているお店は他に無いと思います。

 Rings-N-Things MagicのサイトにPaul Foxについてサイズなども含めて書かれていますので下記にURLを示します。

Paul Fox Cups - Rings-N-Things Magic

 私は、RNTIIRings-N-Things Magicの関係が今一わかっていません。同じかと思っていたのですが、以前購入したRNTIIのポールフォックスカップと現在Rings-N-Thingsで販売されているポールフォックスカップは微妙に異なるのです

 Rings-N-Things Magicは、商標は持っていて、「ポールフォックスタイプのカップ」ではなく「ポールフォックスカップ」を販売できますが、レプリカです。ただ、カップとしてはオリジナルより良いカップとも思ったりします。

 一方、Danny Dewがカップを作るのに使っていたオリジナルのTooling1945Type2)を所有しているのがAirShip Magicです。

Cups and Balls - Airship Magic

 この工具が競売で売りに出されたときに、AirShip Magicはこれを購入したのです。実際購入したのは、Mad Jake氏の妹(姉?)だそうです。彼らの父親もカップを作っていたようで、今一このあたりの流れが私は理解できていませんさて、このToolingですが、壊れているかもしれないという事でしたが結局壊れておらず、ちゃんとカップを作ることができました。このツーリングで作ったカップは正当な複製ですので、商標をAirShip Magicが持っているのかは分りませんが、このToolingで作成したカップはDanny Dewが作ったものと同じでポールフォックスカップといえます。様々な材質のものを作成したようですが、上に示したURLにあるように殆ど売り切れ状態です。

 私が持ってるポールフォックスカップの知識について、今回は少し紹介させて頂きました。「間違っている!」「こんな関連情報がある」といった場合、是非コメント頂けると幸いです。