台風4号が接近していた。
どうやら直撃のもよう。
旅行会社から、中止の連絡がいつ入ってもおかしくない状況だった。
ところが、午後になると進路が変わり、気分も方向転換。
早く消えちゃえ~!と、4号を見送った。
その翌朝は、ありきたりな曇り空がもどっていた。
台風4号を5号が追いかけるさなか、幸運にもたった一日だけ風雨が途切れた日。
しょうぶとゆりを愛で、古民家でイタリアンランチを食す日帰りバスツアーに、友と二人で参加した。
天を味方に、ツアー開始。
しょうぶは、昨日までの慈雨を存分に吸い込んで息吹を漲らせている。
しゃんと自身たっぷりの容姿で、美麗を競う。
雨上がりは、花々が最も光輝を放つときだ。
次なるは、篠山ほろよい城下蔵の見学と試飲。
モーツァルトを聴きながら熟成するタンクがあった。
調べが振動となり、触れた手に伝わりくる。
贅沢に育てられるのだから、美味しいはずだ。
変り種は、丹波栗の里ならではの栗のリキュール。
栗の香りが舌根で一時停止すると、素朴な里山のイメージが現れる。
ほかにも数種の試飲後は、いよいよランチ♪
このツアーを選んだのは、ランチに惹かれたのが一番の理由。
自力で行くには、遠すぎて叶いそうにないし。
私たちのみならず、ランチに魅了され期待する人が多かったようだ。
築400年の茅葺き古民家でランチだなんて、そう容易く見つかるものではない。
山あいにポツリと佇む一軒家。
少し離れた敷地内に、菓子工房が先月オープンしたばかり。
だから二軒家かな。
先ほどの試飲は、ほどよい食前酒となったわけだ。
カップルや会社員に家族連れと、客層は様々。
四人掛けテーブルは相席だったため、写真撮影は差し控えた。
たぶん、食したのは一般ランチメニューのAコースだろう。
新鮮野菜がふんだんに使われ、薄味の丁寧な仕上げだがこれと言って特徴はない。
ツアーに盛り込まれた異色ランチゆえの満足感は得られたが。。。
内容のわりには高価だ。
個人的に再来はあるのか・・・?・・・と考えた時、願望は限りなくゼロに近い。
場所がら、珍しさゆえの人気店なのかもしれない。
ゆり園でバスを降りると、薄日が射しだす。
あれよあれよの内に雲が割れ、青空がぽっかりと広がった。
雨傘は急きょ日傘の代役となる。
日を浴びて色とりどりに笑い出し、エキゾチックな香りをふりまくゆり群。
風に吹かれて揺らめけば、たちまち賑やかなカーニバル。
ゆりには太陽がとても似合う。
二ヶ所の花園では、それぞれを最も魅する空模様だった。
幸運に感謝するばかり。
立姿の艶やかさにおいて、甲乙つけがたい しょうぶ と ゆり。
・・・しっとり涼やか、涼華のしょうぶ・・・
・・・日光と陽気にじゃれ合う、陽華のゆり・・・
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