。。。まぁるい日々。。。

なんか、ええことありそぉやなぁ~♪

せせらぎ街道♪

2012-04-28 | 日帰り観光

春のかけ声に、重いコートを脱ぎ捨て、もこもこと動き出した山並み。
若葉の濃淡が青海波を画きだし、山桜のパーツが淡く点在する。
柔らかな装いへと、衣替え真っただ中のせせらぎ街道をゆく。

道の駅「明宝」(磨墨の里公園)で休憩。
併設の、和食店で昼食にした。

裏手は公園になっていて、すぐそばを流れる吉田川まで下りることができた。
川面にかかがやく光の粒が、岩石に阻まれた水流とともに左右に散る。
まだ多くの木が、桜花をたんと残していた。
風まかせの花びらが、ふわりと舞いおり、やわらかい流れにたゆたう。

涼しげなせせらぎ、その心地よさといったらない。
まるく侵食された岩に腰掛け、ここから離れたくない症候群に見舞われる。
よくあることで。。。(苦笑)

なお、せせらぎ街道を北上する。

目当ては、國田家の芝桜。
國田さんちの裏山は、花柄パッチワークのクロスを広げたような花ざかり。
まんべんなく咲きそろい、絶好日だった。
4,5日前はだめだったらしく、なんと幸運なことか。
小さな花でも、これだけ密生すると香しい。
花間のあちこちでため息の連鎖がおきる。

桃色斜面と相対して、川よりの地のはずれにただ1本、こぼれんばかりの花をかかえる桜木があった。
手繰り寄せられるように、桃色霞の下に立つ。
芽吹く若葉をすっかり隠すほどの花の固まりが、ふわふわと空からぶら下がっている。
常は満開を持てはやされる桜だが、密やかで哀愁さえ感じてしまう。

                  

このままここに居させて症候群、再び。                                                    

許される時間は、半分以下に目減りしていたが。。。

せせらぎ街道を南下し、街をうろうろするうちに、個性豊かな構えの店舗が続く商店街に入り込んだ。
肩先をツンツンとつつかれて・・・そんな気がして、ふっと振り返りざまに偶然見つけた店。
数歩で通りすぎてしまうほど狭い間口のカフェ「にど」。

 

玄関から真っ直ぐに伸びる階段。
案内書きどおり 「ほんまに土足で上がっていいの?」と躊躇してしまう。
丹念に磨き上げられ、飴色の輝きをはなっている。
踏みしめるのが申し訳ないくらい。
そっとそっと足をのせる。

2階のドアの向こうには、階段と同じく重厚な設えの店内。
表からは、想像もつかない空間があった。

チーズは無使用、主材料が豆腐、アーモンドパウダー、レモンで 「豆腐チーズケーキ」とは、これ如何に。
ところが、食感はもろに豆腐だが、チーズっぽい風味を感じてしまうのはなんで?
私が名付け親ならば、「豆腐のチーズ風ケーキ」とでもしようか。

水ようかんの、甘味はどこへ?
舌に神経を集結しても、わずかな甘さが応えてくれるくらいなもの。
それでいて、満足度は高い。
見た目にもとても可愛くて。

食後に珍しいものを勧められて試飲。
「3年番茶」、耳慣れない響きだった。
茶葉を蒸らした後、3年間熟成したものだとか。
香りは控えめで、まろやかさがあり飲みやすい。

ニード(鳥の巣)から付けられた店名「にど」。
誰もが集える憩いの場になれば、との思いがこめられている。
2度、3度がありますようにも、後からこじつけで・・・との付け加えもあった。

聞けば、10日前にオープンしたばかりらしい。
その時だからこそ遭遇できた店。

いくつもの運命的な出合いがあり、当初の目的を上回る付加多き日となった。
これだから・・・寄り道や道草は、やめられない。